交通事故で圧迫骨折のような怪我をおったら、保障がもらえるのでしょうか?

圧迫骨折とは、背骨の骨折で高齢者に多くみられる骨折です。しかし若い人でも交通事故のような激しい外力が加わると発症してしまう恐れもあります。
圧迫骨折の厄介なところは、多かれ少なかれ後遺症が残存してしまうところ。その後の生活に影響を受けることも大いにあり得るのです!

「じゃあ圧迫骨折で後遺症が残ってしまったら、一体どうすればいいの?」

ご安心ください。圧迫骨折により後遺症が残ってしまっても、賄ってくれる補償があるので、心配する必要はありません。本項では、後遺症が残ってしまった場合の補償のうけ方はもちろん、圧迫骨折についても詳しく解説していきます。

圧迫骨折とは

圧迫骨折とは、背骨の「椎体」と呼ばれる部分が潰れる骨折のことです。圧迫骨折は高齢者に多発し、その原因は転倒やしりもちをつくなど、強い外力を受けて発症します。
骨の弱い高齢者だと、くしゃみや咳をしただけで圧迫骨折をしてしまうこともあります。

圧迫骨折をすると、立てないほどの激痛が腰や背中に走るため、しばらくの間は動くこともままなりません。また、しばらく経ってから痛みを訴えることもあるので、日頃から様子観察をすることが大切と言えるでしょう。

なお圧迫骨折は高齢者だけでなく、若い方にも発症する骨折ですが、交通事故などによるアクシデントが主な原因です。

圧迫骨折の検査

圧迫骨折の検査方法は「医師による問診」と「画像検査」が用いられます。医師による問診では、腰や背中を手で叩く徒手検査を実施し、痛みが誘発されると陽性疑いとなります。だがそれだけでは圧迫骨折と診断できないため、画像診断に移ります。

画像診断では、主にレントゲン撮影をしますが、骨折から時間が経過していたりすると、レントゲン撮影だけでは不明瞭なため、骨折かどうか診断ができません。レントゲン撮影だけでわからないときには、CTやMRIなどの患部を鮮明に映し出す検査を行い、診断を確定させてから、治療に取り組んでいきます。

圧迫骨折の治療

圧迫骨折の治療では、コルセットを腰に着用する保存療法が選択されます。
骨がくっつくまで8~12週間ほどかかるため、その間に筋力が衰えないように、筋力トレーニングや歩行訓練などのリハビリに取り組んでいきます。

しかし保存療では背中が曲がったまま、骨がくっついてしまうので、外見上が変形する後遺症が残ってしまうのがデメリットです。しかし手術を選択することで、外見上に変形が残らない完治が期待できます。

手術には専用のセメントを骨折部に注入し、骨の形を元に戻していきます。しかし手術をしても、脚や腰に痺れや麻痺などの後遺症が残ってしまう恐れもあり得るのです。

圧迫骨折の後遺症

圧迫骨折の後遺症は下記のようなものがあります。

・背中が丸くなってしまう「円背」
・折れた骨がしっかりくっつかず、異常な可動をもたらす「偽関節」
・意としないのに勝手に排尿してしまう「排尿障害」
・腰や脚に痺れをきたす神経障害

などが、圧迫骨折の後遺症として挙げられます。

圧迫骨折をした原因が、交通事故などの後遺症が残存し、日常生活に支障がでてしまうような場合には「後遺障害等級認定」と呼ばれる認定をうけることで、治療費や慰謝料を申請することができます。
ただし高齢者に多くみられるような転倒や骨の脆弱性による圧迫骨折では、障害認定等級認定は降りないので注意しましょう。

後遺障害認定障害とは

「後遺障害認定等級」とは、自賠責保険機構が審査する認定のこと。事故による後遺症で、仕事に支障できなくなってしまった状態を「後遺障害」と呼び、「後遺症障害慰謝料」を受け取ることができます。

圧迫骨折では、「腰が丸くなってしまい、動きにくくなった」「痺れが残って、立ち仕事ができなくなった」など、後遺障害が残る確率が極めて高いため、後遺障害慰謝料を受けてるパーセンテージも高くなります。

後遺障害慰謝料を受け取るには、一定の条件があるため、よく確認しておきましょう。

後遺障害認定等級を受けるには

後遺障害認定等級を受けるには、次の条件を満たすことが条件です。

1.交通事故に半年以上が経過していること
2.圧迫骨折の治療を途中でやめることなく、4週間以上継続していたこと

この2つの要件を満たすことが、障害等級認定を受ける条件です。どちらかつ1つにでも当てはまらない場合は、後遺症障害等級認定を受けることができません。
条件が一致したら、障害等級認定の申請手続きを行います。

認定をうける流れ

1.医師の診断を受ける
2.必要書類を揃える
3.保険会社に書類を提供する
4.審査結果により、後遺障害等級が認定される

とくに2の書類はかなりの量が必要なので、漏れがないように注意が必要です。具体的にどんな書類が必要なのかは、次項で解説していきます。

後遺障害認定等級に必要な書類

後遺障害認定等級を受けるには、次の5つの書類が必要です。

1.診療報酬明細書及び診断書
2.後遺障害診断書
3.レントゲンやMRIなどの画像
4.自賠責保険支払請求書支払指図書
5.交通事故証明書、事故発生状況報告書

1から3は病院でもらうことができます。1の診断書は通院でかかった治療費やリハビリ費などの明細書ことで、なくさないように大切に保管しておきましょう。

4と5の書類は、自分で作成するか、相手方の保険会社に作成を依頼するかが選択できます。

自分で作成する場合は、書類を揃える手間が掛かりますが、証拠がそろえやすく認定が降りやすくなるメリットがあります。
反対に相手方の会社に任せた場合は、書類を揃える手間が省ける反面、認定に必要な証拠がそろにくく、認定が降りない場合もあるので注意が必要です。

面倒でも確実に認定を取るためには、自分で請求できる被害者請求を選択するのがおすすめと言えるでしょう。

貰える慰謝料の金額

圧迫骨折で認定が降りると、一体いくらぐらいの慰謝料がもらえるのでしょうか。
認定は1級から14級に分類され、さらにそこから「号」と呼ばれる区分に細かく分類されます。
圧迫骨折では、下記のような認定が降りることが多く、慰謝料もそれに基づいて算出されます。

6級5号 約1200万
8級 約800万
11級7号 約400万

著しい運動障害や変形が残った場合は「6級5号」、運動障害のみなら「8級」、軽い変形が残存した程度だったら「11級7号」が認定されるケースが多いようです。
認定が降りやすい圧迫骨折ですが、なかには認定が降りないケースもあるので、その場合の対処方法を次項で紹介します。

障害等級の認定が降りない場合

認定が降りなかったときは、自賠責保険機構に対して再審査を依頼できます。再審査の依頼には新しい画像診断や医師の意見書など新しい医学的な証拠が必要になります。
再審査を依頼しても審査が通らなかった場合には、裁判を行い、司法にその判断をゆだねることになるので、弁護士に相談をしておくといいでしょう。

まとめ

圧迫骨折により障害を残してしまったときの対処方法を紹介してきました。
圧迫骨折は高齢者に多くみられる骨折です。骨折すると後遺症が残ってしまうので、発症しないように注意をしましょう。

また若い人でも交通事故により、圧迫骨折を患い、労働力の低下を招いてしまうこともあります。労働力が低下してしまった場合には、通常の慰謝料に加え、「後遺障害慰謝料」を受けとることもできるので、「後遺障害認定等級」を受けておくといいでしょう。

参考URL
後遺障害等級認定ナビ
弁護士法人ベンチャーサポート法律事務所

参考書籍
社団法人 全国柔道整復学校協会・教科書委員会(2012年)『柔道整復学 理論編』株式会社 南江堂

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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