近年、厚生労働省の腰痛に関する調査で2800万人もの方が腰痛に悩まされていることを発表しました。腰痛の原因は様々で器質的なものもあれば精神的なものとはっきりとした原因は分かっていないことがほとんどです。また性別やもともともっている疾患などでも腰痛へのメカニズムは異なるため、原因解明は困難といえます。ただ、どんな原因であっても改善できる方法は多々あります。改善方法を知り、試すことで原因が明確になる可能性も考えられます。ここではそのひとつにアロマをいくつかの書籍をもとにお伝えしていきます。

腰痛の原因究明と改善策

自律神経の乱れ、ストレスが腰痛の原因に

 そもそも腰痛には精神的なストレスも原因のひとつであることをご存じでしょうか。『専門医が教えてくれる!腰痛を自分で治す!最新治療と予防法』では職場や家庭に何らかの悩みを抱えていることがあります。ストレスが多い場合、通常なら軽い腰痛で済むような場合でも痛みを強くうったえたり、治りにくくなったりすることがあります。心理、社会的要因などのストレスが強い場合、腰痛のリスクファクターのひとつになります。ただし、ストレスだけが原因で腰痛になる、いわゆる心因性腰痛はごく一部です。運動不足や姿勢の悪さ、喫煙などのほかのリスクファクターもあり、多くはこれらとストレスが複合的に絡んで腰痛を引き起こしていると考えられます。ストレスが強い状態は、腰痛お引き起こすリスクも高くなりますし、重症化、慢性化しやすく治りにくくなると記述があります。また『ウルトラ図解 くび・肩・背中の痛み 不快な症状をもとから治す、知識と治療』でもくびや方7,背中の病気であったり、事故などによるや外傷であってもそこに不安やうつ、ストレス、その人の性格といった精神的な要素が加わることで、痛みが慢性化してしまうことがあります。また、脳の機能の問題で、痛みを感じやすくなることがあります。またストレスは、自律神経の働きを悪くし、体の不調を招き、体の体調がまたストレスとなり悪化させてしまうことがあげられています。ストレスを感じるときに働く交感神経が働きっぱなしになり、休むことができなくなってしまい、副交感神経とのバランスが崩れてしまうことで、自律神経がうまく機能しなくなります。『最新!アロマセラピーのすべてがわかる本』では交感神経とホルモン分泌が心臓や筋肉などに働きかけ、ストレス反応を起こします。その結果、心拍数や呼吸数が増加し、血圧が上昇するという反応が体に起きます。ストレス反応が長期間続くと、免疫力が低下したり、うつ病になったり、自律神経などに障害が起こりやすくなります。つまり自律神経の乱れ、ストレスが腰痛の原因や増長させてしまっている可能性が極めて高いといえるでしょう。

 

アロマが与える腰痛への効果

 前述にもお伝えした通り、ストレスや自律神経が乱れないように交感神経を休ませてリラックスした状態が必要です。アロマには精神的に落ち着く作用であったり、温感作用があったりと様々な効果が期待されます。
『アロマテラピーサイエンス』ではカンファ―およびターペタイン精油、あるいはそれらに含まれる成分を塗布剤として使用すると、痛みや首長がある局所の血流が促進されます。血流促進作用として局所的な血液循環の促進や血管拡張作用をもつ生理活性物質を放出させる効果があり、腰痛への改善が期待できるとされています。また『最新!アロマセラピーのすべてがわかる本』では毎日の生活において、疲労がたまることで体の「痛み」を感じることが多いのが筋肉と関節です。硬くなった筋肉をゆるめ疲労物質の乳酸菌を除去し体液循環をよくすること、そして加齢とともに負担のかかる関節をケアすることで、驚くほど片田の変化を実感することができます。乳酸は血液によって運ばれ、体内で代謝されて排出されますが、血液の循環が悪いと体内に残って痛みの原因となってしまいます。「乳酸を除去」「血行をよくする」「温める」「リラックスする」ことが腰痛改善へのポイントになります。さらに『アロマテラピー学』では看護におけるアロマテラピー実施の現状として鎮静作用、鎮痛作用、精神安定作用、精神高揚作用など、アロマテラピーの適応となる範囲は広く、様々な症状、状態に対して用いることができるとされている。『つらい症状に効く!メディカル・アロマセラピーでできる香りのレシピ243』では腰痛などの疼痛に伴う疾患にも効果的とされています。実際に『精油の投与方法』『アロマセラピー標準テキスト基礎編』『つらい症状に効く!メディカル・アロマセラピーでできる香りのレシピ243』では清拭や罨法、入浴、塗布として使用方法が記述されています。

ここでは『最新!アロマセラピーのすべてがわかる本』『アロマセラピー〈芳香療法〉の理論と実際』『つらい症状に効く!メディカル・アロマセラピーでできる香りのレシピ243』から腰痛へアプローチするためのリラックス効果と鎮静効果のあるアロマをそれぞれ紹介してきます。
 まず腰痛の痛みに効果的なアロマです。筋肉にアプローチするものとして体液循環作用、加温、鎮痛作用のある精油が効果的です。とくに腰痛にはローズマリー(カンファー、シネオール)+ジュパニー+レモングラスをそれぞれ1:2:1の割合でブレンドすることがいいとされています。植物オイルにブレンドした精油を垂らし、浸透させましょう。ローズマリーには鎮痛作用があり、これ以外にもカミルレ、ショウノウ、ゼラニウム、ペパーミント、ベルガモット、マージョラム、ユーカリ、ラベンダーがあげられます。疼痛緩和にもラベンダー、オレンジスイート、レモン、グレープフルーツなどがあげられています。
 
つぎにリラックス効果や緊張緩和などストレス緩和のあるアロマについてです。ストレスに密接な関係にあるのが「セロトニン」という脳内神経伝達物質で、精神を安定させる働きがあります。このセロトニンは「平常心の維持」「冷静な覚醒」「痛みの軽減」の働きがあります。セロトニンが正常に分泌されていると、脳は平成を保ち、心は安定し、痛みに強いのです。ストレスに強い状態をつくるにはセロトニンを分泌するアロマを上手に使用することが重要です。関係するアロマがカモミール・ローマン、ラベンダー、ネロリ、マージョラムなどがあります。リラックスしたときはローズウッド+ラベンダー、フランキンセンスをアロマポットなどにいれて心が落ち着く空間をつくりましょう。自律神経を整えたいときは脊柱を温めることで自律神経のバランスを取ることができるため植物オイルにラベンダーとベルガモットを2滴ずつ垂らし、背中、とくに脊柱を中心にオイルを塗布しましょう。ほかにもマンダリンや、こちらでもローズマリー、ラベンダー、オレンジスイートがあげられています。ラベンダーには鎮痛とリラックス効果もありますので、より腰痛改善が期待できると考えられます。積極的に使用することをおすすめします。
 

 結論

もともとの疾患や日常生活での作業に加え、ストレスが混ざることで腰痛が誘発されやすくなります。ストレスのみの心因性腰痛はほぼないものの、痛みを感じやすくなる可能性が高くなります。ここで一番お伝えしたいことはこれらの様々な原因で起こる腰痛に対してアロマには「ストレスを軽減して、自律神経の乱れを少なくする」こと、「痛みへの緩和」作用があるため腰痛への改善や予防に効果があるということです。

参考書籍
『図解 専門医が教えてくれる!腰痛を自分で治す!最新治療と予防法』久野木順一著 株式会社日東書院本院 2017年2月
『ウルトラ図解 くび・肩・背中の痛み 不快な症状をもとから治す、知識と治療』手塚正樹著 株式会社法研 平成28年6月
『最新!アロマセラピーのすべてがわかる本』小野江里子著 株式会社ソーテック社2016年10月
『アロマテラピーサイエンス』アリア・リス・バルチン著  フレグランスジャーナル社2011年5月
『つらい症状に効く!メディカル・アロマセラピーでできる香りのレシピ243』渡邊聡子著 CCCメディアハウス2009年1月
『ビジュアルガイド 精油の投与方法』イラストで学ぶエッセンシャルオイルのサイエンス  長島司著 フレグランスジャーナル社 2012年12月
『アロマセラピー標準テキスト基礎編』日本アロマセラピー学会著 丸善出版2008年12月
『アロマセラピー〈芳香療法〉の理論と実際』ロバート・ティスランド著 フレグランスジャーナル社1985年8月

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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