現在、腰痛を抱える人は2800万人以上とも言われています。
身近な症状であるが故に、その原因や対処法についてはいろいろな情報が溢れ、的確なものを見つけ出すのは困難だということも事実です。
痛み=不快の症状のため、とかく「痛みの除去・緩和」にフォーカスしがちですが、それだけでは根本的な解決にはなりません。
ここでは、痛みの対処法ではなく「腰痛の原因を知り、正しい治療を行う」ために必要な「診断」についてお伝えします。
痛みから解放されて快適な日常生活を送るため、ぜひ参考にしてください。

腰痛の原因を知る【治療の一歩は正しい診断から】

これまでにどのような時に痛みを感じたでしょうか。
運動後の筋肉痛、デスクワークによるコリ、立ち仕事からくる疲労、ぎっくり腰…背景は全く違いますが、どれも「腰痛」ですね。
女性の場合は月経時に腰痛を感じる方もいるのではないでしょうか。
また、日常的に鈍い痛みが続く場合や、日常生活のある一時だけ感じる痛みもあります。
ただ、どんな場合であれ「痛みから解放されたい!」という思いは同じです。

では、痛みを和らげるために、どのように対処していますか。
手軽なところだと
・湿布
・ストレッチ
・腰痛体操
・腰痛改善グッズ
などでしょうか。

デスクワークなど長時間同じ姿勢でいた場合や、立ち仕事などで同じ部分だけに負荷がかかった場合など、筋肉の張りや血流低下などからくる「腰痛」の軽減としてはどれも効果的で、一時的に痛みが軽減して楽になります。
いわゆる一般的な「腰痛」であり、主に整形外科分野の治療で改善する腰痛です。

しかし、このような方法を試しても、なかなか良くならない場合もあります。
それはその腰痛が、その他の原因から引き起こされている場合です。
腰痛の原因は、筋肉や関節などに痛みの原因がありレントゲン等で見えにくい整形外科でも見つけにくい原因も存在するのです。

もしあなたの腰痛が別の要因から起こっている場合、それを知らずに対症療法だけを続けても痛みの解消にはなりませんし、それどころか、本来必要な治療を遅らせる原因にもなりかねません。
だからこそ腰痛治療の第一段階として、自分の抱える腰痛がどこから来るのかを知る必要があるのです。

「整形外科」に限らない、「腰痛」の原因

では、「整形外科領域」以外の腰痛とはどのようなものがあるのでしょうか。
自覚症状として
・鈍い痛みが続く
・湿布でもストレッチでも改善しない
など、一般的な対処法でも改善しない場合はその他の原因もあるかもしれません。

ただし、痛みの程度や感じ方は個人差が大きく、自覚する症状を正しく表現するのは難しい場合もあるため、診断には「専門医の受診と画像検査」が必要です。
慢性的な腰痛の中には重大な病気が潜んでいる場合もあるので、正しい治療ための診断が不可欠です。

病院を受診するときは

受診の際はその腰痛について、
・いつから、どの部分に、どんな時に、どのような痛み感じるのか
・動作によって変化があるのか
・手足のしびれや他付随する症状はあるのか
などをざっくりで良いのでまとめておくとスムーズです。
まずは自分の症状を「できるだけ正確に伝えること」。その情報をもとにCTやレントゲンなどの検査へと進んでいきます。

腰痛の原因疾患は整形外科以外の「代表的な3つ」

問診や検査の結果がわかる、腰痛の原因でよくみられるものについてあげてみます。

ストレスや不安

現代では、ストレスや精神的な不安・疲労など心理状態が腰痛を引き起こすことがわかっています。
緊張などで体も緊張し、筋肉が固くなり血流低下などで起こる腰痛をいいます。

消化器疾患

大腸癌や潰瘍など、消化器官の何らかの疾患が原因となる腰痛もあります。
多くは画像診断や内視鏡検査でわかります。

婦人科疾患

子宮筋腫や子宮癌など婦人科の臓器疾患が原因のこともあります。
生理周期やホルモンバランスなどで腰痛の程度が変わることもあれば、自覚症状には変化のない場合も。

たかが腰痛、されど…となる前に【受診のすすめ】

働く世代の場合、腰痛くらいでなかなか病院受診をしようとは思わないかもしれません。
仕事をしている場合、検査のできる病院に行くのはいろいろと手間がかかりますので、その状況はとてもよくわかります。
そのため、なんとか湿布や腰痛体操で乗り切ることもやむを得ないのかもしれませんが…時にはこのような事例もありますので、参考までにお伝えしておきます。

40代の女性です。
半年前からの腰痛がなかなか軽減しないとのことで、整形外科を受診しましたが、画像検査の結果「消化器内科」に紹介されました。
さらに詳しい検査の結果、腰痛は「大腸癌」によるものだとわかり、治療につなげることができた、、という事例です。
このように、腰痛には重大な病気が潜んでいる場合もあります。

腰の周囲には多くの臓器があるため、そのうちのどれかが傷ついたり、病気によって変化したりする場合でも「腰痛」として感じることが多いためです。
そして、多くの場合は見た目ではわからず検査が必要になるため、病院受診をおすすめするのです。
稀ではありますが、このような事例もありますので、腰痛を放置しすぎない方が良いでしょう。
たかが腰痛、されど腰痛です。

自分の腰痛について正しく知る

現在、インターネット上には「腰痛には○○!」という情報がたくさんあります。
クチコミ、SNS、または知人や友人など腰痛経験者は数多く存在するため、求めればそれぞれからさまざまなアドバイスをもらうことができます。

しかし、その情報が果たして自分に当てはまるものなのか、しっかりと考え選ぶ必要があります。
腰痛の種類も原因もいろいろあるということはお伝えしました。
そのため、目にした情報や他の人に効果的だった治療が「自分の痛みの解消につながる」わけではありません。
まずは「正しい情報を知ること」が必要であり、大切なことです。
まだまだ働き盛りの世代はなおさら自分の体と向き合い、正しい選択ができるよう時間や手間を惜しまずに受診することも検討してみてください。

受診できない、、それなら【せめて正しい情報を手に入れよう】

やはり正しい治療に繋げるためには「受診が必要」ですが、そうは言ってもどうしても難しい時はあります。
仕事、家事、子育て…。
やるべきことが多く、なかなか自分の時間を取りづらいのも現状だと思います。
そのような場合はせめて「正しい情報」だけで得るようにしていただきたいと思います。

インターネットに溢れる情報の中からどのように正確な情報を得るか。
それには
・病院や医療機関が発信しているサイト
・公式機関が発信している情報
・症状に特化したサイトやアプリの利用
・医療従事者向けの情報サイト
などが挙げられます。

このうち、医療従事者向けのサイトは詳細な情報まで載っていることが多いのですが、専門用語などが多くわかりづらいかもしれません。
医療機関が発信しているサイトなどは比較的わかりやすい記載となっており、こちらがおすすめです。
また、症状に特化したサイトやアプリなども手軽に情報入手ができますし、なにより「その症状に特化している」ために、必要な情報にすぐにアクセスできるため、ストレスなく使うことができます。
中には簡易診断ができ、症状の対処法など使いやすく工夫されたものもありますので、手早く正確な情報を得るのには最も便利かもしれません。

いずれにせよ、腰痛の正しい対処方法に必要なのは「正しく知る」ことがまず大切です。
自分の腰痛を正しく知って、痛みから解放される日常を手に入れましょう。

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

痛みや体の不調で悩むあなたへ、役立つ情報をお届け。

自分の体の状況(病態)を正しく理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目的です。

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