セルフケアでは対処できない腰痛を発症した時、病院へ行く方とそれ以外の接骨院・整骨院などに行く方がいます。
病院での腰痛治療と接骨院など施術ではなにが違うのでしょうか、詳しく解説します。

医療機関で行う腰痛治療

腰痛を治療してくれる医療機関には、整形外科があります。

整形外科は身体の芯になる骨・関節などの骨格系とそれを取り囲む筋肉やそれらを支配する神経系からなる「運動器」の機能的改善を重要視して治療する外科で、背骨と骨盤という身体の土台骨と、四肢を主な治療対象にしています。(整形外科学会抜粋)

診察と診断

医師の診察により、必要に応じてレントゲンやMRI、CTスキャン、骨シンチ、筋電図、血液・尿検査などの精密検査を行いその結果を診断の補助に使っています。

腰痛で特定できる病気には大きく分けて(1)腰椎を直接障害するもの、(2)腰椎を障害しないが、臓器の周囲にある神経を刺激するものがあります。
以下は整形外科で特定できる(1)について主な病気を記載します。

(1)腰椎に直接傷害するものには先天異常、成長に伴って起こるもの、主に加齢により生ずるもの、骨折や脱臼などの外傷、感染や炎症、腫瘍によるものがあります。

先天異常

先天的な原因で発症するものには、先天性腰椎すべり症・先天的な形成異常などがあります。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/63/1/63_87/_pdf

主に成長に伴って起こるもの

側弯症・腰椎分離症などがあります。
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/scoliosis.html
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/spondiyolysis.html

主に加齢によって生ずるもの

変形性脊椎症・椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・変性すべり症などがあります。
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/spinal_osteophytosis.html
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lumbar_disc_herniation.html
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lumbar_spinal_stenosis.html
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/spondylolisthesis.html
<外傷>
腰椎骨折や脱臼などがあります。
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/vertebral_compression_fracture.html

感染・炎症

カリエスや化膿性脊椎炎などがあります。
https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/pyogenic_spondylitis/#:~:text=%E5%8D%8A%E6%95%B0%E4%BB%A5%E4%B8%8A%E3%81%AF%E9%BB%84%E8%89%B2%E3%83%96%E3%83%89%E3%82%A6,%E3%81%AB%E8%B5%B7%E3%81%93%E3%82%8A%E3%82%84%E3%81%99%E3%81%84%E7%97%85%E6%B0%97%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

腫瘍

転移癌などの腫瘍によるものがあります。
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/spinal_neoplasm.html

治療

腰痛の治療には、リハビリテーション・薬物療法(投薬)・腰椎コルセットの装着をするなどの保存的治療と、手術による治療があります。
保存的治療によって効果を得られない場合、手術を行います。
https://www.healthcare.omron.co.jp/pain-with/back-pain/treatment/
https://maniwa-seikei.com/%E7%89%A9%E7%90%86%E7%99%82%E6%B3%95
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_517.html
https://www.watanabeseikei.com/page/shikkan_herunia03

リハビリテーション

リハビリテーションには、保存的療法や手術による療法にかかわらず、ストレッチなどの軽い運動などをする「運動療法」と、手技・電気・温熱・水・光線などを使った「物理療法」があります。

◆運動療法の目的
・機構回復
・安静による筋力の低下を予防する、または筋力を増強する安定性向上
・筋力低下による血行不良を改善し、腰痛の再発を防ぐなど

◆物理療法の目的
・患部の状態に合わせた痛みの緩和や機能の回復、または血流改善
・運動療法と併用し繰り返すことで疼痛に対する相乗効果を期待できるなど

薬物療法(投薬)

薬物療法には、さまざまな鎮痛剤の処方のほかに脊椎の神経の血行を良くする薬や神経ブロック注射などがあります。
鎮痛剤や神経ブロック注射は、あくまで痛みを抑える対処療法であり、根本的治療にはつながりにくいと言えます。

手術を必要とする場合

手術を必要とする腰痛の病気は脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアなどで、手術に至るケースは少数です。

・排尿・排便障害を起こしている時
・進行性の筋力低下が認められる場合
・下肢に力が入らないといった運動麻痺
・患者の日常生活への支障度合いによって、痛みや痺れに対する手術の必要性を判断した場合など
https://www.matsuyama.ehime.med.or.jp/info/dictionary/14732.html#:~:text=%E6%A4%8E%E9%96%93%E6%9D%BF%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%81%AF%E3%80%81%E8%85%B0%E7%97%9B%E3%81%AB,%E3%81%BE%E3%81%99%EF%BC%88%E9%96%93%E6%AC%A0%E6%80%A7%E8%B7%9B%E8%A1%8C%EF%BC%89%E3%80%82

病院の治療のまとめ

病院では医師の診断を基に、全ての治療または施術を行っています。

それでは次に、接骨院などの病院以外の施術院ついて解説します。

接骨院・整骨院・ほねつぎ・柔道整復院

病院以外の腰痛を改善させるための施術をしてくれる施術院は色々ありますが、ここでは接骨院・整骨院・ほねつぎ・柔道整復院について解説します。

接骨院・整骨院・ほねつぎ・柔道整復院は呼び名が違うだけで、みな柔道整復師の資格をもつ者によって開業されています。以下は接骨院とします。

接骨院で行う腰痛の施術とは

柔道整復師が医師の同意なしにできる医療補助行為は非常に限られるため、柔道整復師として腰痛を診断しこれを治療するという概念は存在しません。
業務範囲外の疾病については、速やかに医師に判断を委ねることが柔道整復師の業務の一環となっています。
よって腰痛の治療補助を目的に骨盤矯正・脊椎矯正をする施術師がいますが、これは柔道整復師としての業務範囲に違反しています。
https://www.judo-ch.jp/seifukusisrch/useful/22809_judo_009/#:~:text=%E6%9F%94%E9%81%93%E6%95%B4%E5%BE%A9%E5%B8%AB%E3%81%AF%E3%80%81%E5%8C%BB%E7%99%82,%E5%BE%97%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

柔道整復師としてできること

医師の診断なしに施術ができることには、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷があります。ただし、骨折と脱臼は初回の応急処置のみで、継続の施術には医師の診断(同意)が必要です。
・腰椎〇〇の施術(例 腰椎捻挫など)

また、腰痛と言う括りなしに、原因がはっきりしない慢性疼痛に対する施術は、以下のものが可能です。
・手技による揉む・押す・さする・なでるなど
・血行改善が見込まれる施術や慢性疼痛を緩和させることを目的とした物理療法、運動療法にあたる施術など
・患者とコミュニケーションを取りながら、身体全体を把握して症状の原因を突き止め根本的な改善のための施術を行う、骨盤矯正や脊椎矯正など

接骨院などの施術についてのまとめ

非常に分かりにくい表現ですが、大まかに分けて「腰痛」と言われる慢性的な痛みには柔道整復師としての施術はできませんが、突発的におこった腰椎捻挫(ぎっくり腰などの症状)に対しては、柔道整復師として施術ができることになります。
これらの曖昧な規定によって、医師による診断なしで施術をすることから、トラブルが多く報告されているのも事実です。

整形外科から見た柔道師
https://www.e-shugi.jp/contents/32/0/

まとめ

腰痛などの慢性疼痛を持つ人にとって、痛い部分を直接マッサージして痛みを緩和してくれるような施術院はとてもありがたい存在ですが、医師を置く病院でも腰痛などに関わる慢性疼痛の治療が、研究などの科学的根拠を基に広く行われています。

まずは医者からの診断を仰ぎ、または弊社の腰痛ドクターアプリをご利用いただき、治療への手立てを考えるきっかけとなっていただければ幸いです。

著者情報

腰痛メディア編集部

こんにちは。 腰痛で悩む多くの方に役立つ情報を毎日お届け。それぞれが違った痛みの場所・違った痛みの度合い・違った原因をお持ちです。 一人一人が自分の腰の状況(病態)を理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目標です。記事のご意見・ご感想お待ちしております♬

この著者の他の記事を見る