厚生労働省の発表によると、日本国内で腰痛に苦しんでいる人の数は2,800万人にも上ると言われています。またそのうち80%程度は原因不明の痛みに苦しんでいるとされています。実際、なかなか腰痛が治らないと悩んでいる方は多いです。

そこで今回は簡単に実践できる腰痛を和らげる方法を紹介します。それは温かいものや美味しいものを食べることです。意外なように思われるかもしれませんが、食生活や栄養状態を改善することと、腰の痛みが和らぐことには密接な関係があります。

食の生活スタイルを変えて原因不明の腰痛を改善する

原因不明である約80%の腰痛は、心理的・社会的なストレスや冷え、栄養不良などから来ていると考えられています。そのため、栄養や食べ物にまつわる生活スタイルを変えることで、腰痛が改善に向かう可能性があるのです。

ストレスが原因の腰痛には美味しい食べ物が良い

身体的な原因を想像しがちな腰痛ですが、実は心理的・社会的なストレスが原因であることが多いと言われています。ストレスを感じると自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが崩れてしまい、血行不良や筋肉の緊張などを招くので、それらが腰痛につながることもあるのです。

またストレスを感じている時は緊張状態であると言えますが、その時は交感神経が優位であるため、痛みにも敏感になります。そのため、ノンストレスな状態と比べると、より腰痛の痛みを感じやすいと言えるでしょう。

さらに交感神経が優位になると、痛みを緩和する働きを持つドーパミンの分泌が鈍くなってしまいます。このことも強い痛みを感じやすい要因です。

なお、こうしたストレスが原因の腰痛を和らげる方法としては、単純にストレスを解消するということが挙げられます。おすすめの方法は、美味しい食べ物を楽しむことです。

冷え腰痛は温かいものを食べて改善を!

冬は特に冷えに悩まされる方も多いでしょうが、冷えから来る腰痛もあります。人間の体は、寒いと体温を外に逃さないように血管や筋肉を収縮させますが、この働きをつかさどるのは交感神経です。

そのため、交感神経が優位の状態になりやすくなるので、ドーパミンの分泌が抑制されることもあって腰の痛みも感じやすくなります。

こうした冷え腰痛を緩和する方法としては、体を温めるということが挙げられますが、具体的には温かい食べ物やお茶などを生活に取り入れるのが良いでしょう。また衣服での対策も有効です。

栄養バランスの偏りが痛みの原因となることも

偏った食生活をしていると、栄養不良から腰痛になってしまう可能性もあります。腰椎などの骨や筋肉を作るには、タンパク質やカルシウムなどの栄養素が必要なので、それらが不足すれば体は脆くなってしまします。

また糖質の過剰摂取にも気をつけましょう。体内の糖質(ブドウ糖)が多くなりすぎると、ブドウ糖はタンパク質と結びついてAGEs(終末糖化産物)という物質になります。このAGEsには骨を劣化させる働きがあり、椎間板の外側である繊維輪も脆くしてしまいます。

このように栄養不良や偏った食生活は、腰痛の原因にもなる骨や筋肉の劣化を招くので、ビタミンやミネラルも意識しながら、バランスの良い食事を3食しっかり摂るということが大切です。

栄養素や食べ物で腰痛を和らげる方法

ここからは腰痛に良い栄養素や食べ物、腰痛持ちの方が食べてはいけないものなどを具体的に紹介していきます。

腰痛に良い栄養素

栄養素 特徴 主な食材
タンパク質 筋肉や軟骨細胞となる 肉・魚・卵・大豆
カルシウム 骨の形成に使われる 乳製品・小魚・海藻
ビタミンD カルシウムの吸収を促進 サケ・マグロ・きのこ
マグネシウム 不足すると骨が脆くなる アーモンド・魚・大豆
コンドロイチン 軟骨の主成分 納豆・オクラ・海藻・牡蠣
グルコサミン 軟骨の再生に寄与 甲殻類(殻)・軟骨
ビタミンB群 代謝時の補酵素になる 豚肉・レバー・玄米
ビタミンK 骨を丈夫にする 納豆・卵・緑黄色野菜

筋肉を作るにはタンパク質(必須アミノ酸)が、骨を作るにはカルシウムやマグネシウムの摂取が欠かせません。またカルシウムの吸収を促進してくれるビタミンDは、紫外線を浴びることによって体内で生産されるので、日頃から太陽の光に当たる習慣を持つのも有意義です。

さらに糖質やタンパク質などの代謝の際に補酵素として働くビタミンB群が不足していると、タンパク質を分解する時に骨を痛めてしまうということが解明されているので、ビタミンB群も意識して摂取するようにしましょう。

腰痛を改善できる食べ物・メニュー

第一におすすめできる食べ物は「納豆」です。納豆にはタンパク質やビタミンB群、カルシウム、マグネシウム、コンドロイチンなどが含まれており、腰痛の痛みに苦しむ方にとっては、非常に良い食べ物だと言えます。手軽に摂取できるのも嬉しいです。

また「みそ汁」もおすすめできます。納豆もそうですが、味噌などの発酵食品には豊富な酵素が含まれているので、体を温める作用があります。そのため、特に冷え腰痛の改善には良いでしょう。

なお、みそ汁は食材を変えて、いろいろとアレンジができるということもおすすめのポイントです。豚肉やニンジンを入れて「豚汁」にすれば、タンパク質やビタミンB
群を補給できますし、ニンジンには体を温める作用があると言われているので、冷えから来る痛みをより良く改善できるでしょう。

腰痛に悪い食べ物もある!?

冷えが腰痛の原因になり得ることを考えると、体を冷やす作用がある食べ物は、腰の痛みに苦しむ方にとっては良くないものだと言えます。

体を温める食べ物と体を冷やす食べ物を見極めるポイントは、食材の「色」です。非常に単純ですが、温かみのある色をしている食材は基本的に体を温めてくれます。例えば、ニンジンやカボチャなどがそうです。

一方で青緑や白、紫などの寒色系は体を冷やす食べ物です。きゅうりやなす、レタスなどはおすすめできません。またトマトは暖色系ですが、体を冷やす食べ物に分類されるので注意しましょう。

飲み物に関しては、ビールや緑茶、コーヒーには体を冷やす作用があると言われています。お茶で体を温めるには発酵茶が良いと言われており、紅茶やプーアル茶などがおすすめです。アルコールは赤ワインや日本酒、紹興酒、ブランデーなどが体を温めると言われていますが、アルコールを摂取すると血管が拡張されて熱が逃げていくので、飲み過ぎには注意しましょう。

運動療法や手術でしか治らない腰痛もある

冒頭で腰痛の80%程度は原因不明だと説明しましたが、裏を返せば、残りの20%程度に関しては原因がわかるということです。例えば、椎間板ヘルニアや坐骨神経痛などは原因がはっきりしており、程度によっては運動療法(理学療法)や手術でないと治らないこともあります。

そうした場合も食の生活スタイルを工夫することで、痛みを緩和することはできるでしょうが、根本的な治し方としては、やはり運動療法や手術が必要です。

自分の体の状態を知ることが第一

腰痛を改善するために最も大事なことは、まず自分の体の状態を正確に知るということです。どこに原因があって、症状がどのくらいひどいのかということをきちんと把握しないと、どれだけの名医であっても治し方を判断できません。

そうした自己把握をするには、やはり腰痛のスペシャリストの問診を受けるのが一番ですが、それはなかなかハードルが高いと言えるでしょう。大きな病院に行くなら1日仕事を休む必要がありますし、診察や検査にはかなりのお金もかかります。

腰痛ドクターアプリの自動診断がおすすめ!

ご自身の腰痛の状態を正しくかつ手軽に問診してもらいたいという方には、「腰痛ドクターアプリ」というオンラインサービスがおすすめです。このサービスではオンライン上で自動問診が行われ、腰痛の病態や危険度などを詳しく診断してもらえます。加えてそれぞれの病態に最適な運動療法を動画付きで紹介してもらえるので魅力的です。

なお、このサービスは腰痛治療のスペシャリストである医師と理学療法士が監修を行なっており、自動問診のA Iは実際の腰痛患者の豊富なデータをもとに作られているので、信頼度は申し分ありません。

食の生活スタイルを改善して痛みを和らげよう!

今回は腰痛に良い栄養素や食べ物などを紹介しました。美味しいものや温かいものを食べれば、ストレス解消や体を温めることにつながり、腰痛の痛みも改善されるはずです。

例えば、毎日納豆を食べるということなら簡単に始められるので、ぜひ食の生活スタイルを改革してみましょう。寒い時期には温かいみそ汁や豚汁などを飲むのもおすすめです。

また運動療法なども取り入れて、本格的に腰痛を改善していきたいという方は、最後に紹介した「腰痛ドクターアプリ」もぜひお試しください。

著者情報

腰痛メディア編集部
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痛みや体の不調で悩むあなたへ、役立つ情報をお届け。

自分の体の状況(病態)を正しく理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目的です。

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