日頃、腰痛や肩こりを我慢しながら仕事に望んでいる方は多いのではないでしょうか。現代人はパソコンを利用する機会が多くあるため、同じ姿勢での作業が長くなって腰痛や肩こりになりやすいといえます。

この記事では、多くの現代人が悩まされる腰痛と肩こりについて解説します。原因や解消法、予防におすすめの筋トレをご紹介しますので、腰痛や肩こりにお困りの方は、ぜひこの記事を役立ててください。

腰痛と肩こりは現代人の大きな悩み

厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査」によると、何かしら自覚症状のある人は次のような症状にお困りのようです。

男性
1位 腰痛
2位 肩こり
3位 鼻がつまる・鼻汁が出る

女性
1位 肩こり
2位 腰痛
3位 手足の関節が痛む

男女とも腰痛と肩こりが1・2位に挙げられています。調査結果から腰痛と肩こりは国民病といえるでしょう。

腰痛や肩こりは慢性化しやすく、重症化するとストレスの度合いが高まることもわかっています。
そんな腰痛や肩こりがなくなれば、日本人の幸福度は4割向上するとの調査結果も報告されています。

しかし腰痛や肩こりは放置されがちです。また腰痛や肩こりに悩まされている人の多くは、何が原因なのかを正しく理解していません。

そこで次は腰痛や肩こりの原因について解説します。

腰痛や肩こりの原因

腰痛や肩こりの原因として考えられるのは次の5つです。

● 姿勢の悪さ
● 循環障害
● 目の疲れ
● 運動不足
● ストレス

詳しく解説します

姿勢の悪さ

人間の体は積み木のようなもので、正しい姿勢であればバランスがとれています。そのため余計な筋肉に負担がかかることはありません。

しかし、悪い姿勢は積み木がずれて重なっているような状態です。ずれた状態だと全体のバランスをとるために余計な筋肉に負担がかかります。すると腰痛や肩こりにつながるのです。

左右のどちらかに体重をかけて立っている・座っているといった状態は思い当たる人もいるのではないでしょうか。

循環障害

悪い姿勢によって余計な筋肉に負担がかかると循環障害を引き起こします。循環障害とは、体内の必要な場所に血液が届かなくなることです。十分な血液供給ができなければ筋肉はさらに収縮してしまうため、腰痛や肩こりを悪化させる可能性があります。

血流が滞ると痛みやしびれも発生します。また老廃物も蓄積してしまうため、痛みは継続して感じることになります。

筋肉は収縮と弛緩の際にエネルギーとしてATP(アデノシン三リン酸)が必要です。しかし、悪い姿勢によって筋肉に負担がかかった状態では、ATPの生成に必要な酸素が供給されなくなります。

すると筋肉をゆるませることができなくなるため、負担のかかった筋肉はさらに収縮して悪い姿勢を悪化させてしまいます。
そのため悪い姿勢は腰痛や肩こりをさらにひどくしてしまうのです。

目の疲れ

スマートフォンやパソコンは現代人に欠かせないアイテムですが、長時間の使用は目の疲れにつながります。スマートフォンなどの画面を見続けると、目の周りの筋肉だけでなく、首や肩の筋肉にも負担がかかります。そのため、目に長時間の負担をかけると肩こりの原因となる可能性があるのです。

また、スマートフォンなどの画面を長時間見続けると、まばたきの回数が減る可能性もあります。ドライアイになれば目の疲れは増えるため、肩こりを悪化させてしまうかもしれません。

運動不足

運動不足による筋力低下も肩こりや腰痛の原因になる可能性があります。筋肉は血液を運ぶポンプの役目を果たしていますが、運動不足で筋力が低下すれば、血液を送り出す力は弱くなります。血流が悪くなれば十分な量の血液や酸素を体内に届けることはできません。

その結果、疲れやすい体となり腰痛や肩こりを引き起こしやすくなります。

また、筋力が低下すると正しい姿勢を維持するのが難しくなります。上記で解説したように姿勢の悪さは腰痛や肩こりにつながるため、運動不足は悪循環を招くおそれがあるのです。

ストレス

精神的なストレスは自律神経のなかの交感神経の働きを活発にします。自律神経は交感神経と副交感神経で構成されていますが、交感神経が優位になると血管は収縮します。

すると血流障害が起こって筋肉は疲れやすくなるため、ストレスは肩こりにつながるのです。

また原因が特定しきれない腰痛(非特異的腰痛)の場合、ストレスが痛みを引き起こしていることが考えられます。
原因が特定できる腰痛(特異的腰痛)は腰痛全体の約15%に過ぎず、約85%が非特異的腰痛です。
検査で異常が見つからない腰痛は、ストレスが原因のひとつとなっている可能性は高いでしょう。

腰痛・肩こりの解消法

原因がわかったら、次は解消法を見ていきましょう。
腰痛や肩こりを解消するには、以下の方法が有効だと考えられます。

● 正しい姿勢を意識する
● マッサージする
● 適度に運動する
● 目の疲労を最小限に抑える

それぞれ解説します。

正しい姿勢を意識する

立っているときは骨盤を立てる、あごを少し引く、胸を張ることを意識しましょう。背筋が伸びるように、頭が上からひっぱられているような意識で立つことも大切です。

座るときは、耳と肩を結んだ線がまっすぐになっていることがポイントです。あごを引き、背筋の伸びや骨盤が起きているかも意識してください。

マッサージする

マッサージで筋肉をほぐすことも有効です。ただし、マッサージはやさしい力でやってもらうことがポイントです。痛く感じるほどのマッサージは揉み返しが起こる可能性があるため注意してください。

マッサージの際はツボを意識してみましょう。

腰痛には委中(いちゅう)や腎兪(じんゆ)がおすすめです。委中は膝裏の真ん中にあり、腎兪は背中にあり位置はへその高さで背骨から左右約4cm外側です。

肩こりには、肩井(けんせい)や肩中兪(けんちゅうゆ)といったツボがおすすめです。肩井(けんせい)は首のつけ根と肩先の真ん中にあり、肩中兪(けんちゅうゆ)は第7頚椎の少し下で、背骨から指3本外側にあります。

適度に運動する

適度な運動には血流の改善効果が期待できます。肩こりには肩甲骨を動かす運動がおすすめです。腰痛には腹横筋や背筋の運動が良いでしょう。

ウォーキングなどの全身運動を取り入れるのもおすすめです。ウォーキングでは1日15~20分を目安に、少し汗ばむ程度を意識してください。

運動不足になると筋肉が硬くなりやすいため、手軽にできる運動は積極的に取り入れましょう。

目の疲労を最小限に抑える

スマートフォンやパソコンを長時間使う場合は、こまめに休憩を入れて目の負担を減らしましょう。

メガネやコンタクトレンズを使用している方は、度数のチェックも重要です。度数が合わないと目にかかる負担は大きくなり、眼精疲労のもとになります。

疲れ目対策には、目を右回り左回りに動かす体操や、目の周りのマッサージ、温かいタオルで温める方法などが有効です。

腰痛・肩こり予防におすすめの筋トレ5選

筋トレをおこなえば正しい姿勢を維持しやすくなり、血流促進効果も期待できます。
腰痛・肩こり予防におすすめのメニューを5つ紹介します。

ローイング(肩こり予防)

背中にある広背筋を鍛えるトレーニングです。広背筋を鍛えると正しい姿勢を維持する効果が期待できます。2~3kgのダンベルを用意しましょう。

1. 両手にダンベルを持つ
2. 脚を肩幅に開いて立つ
3. 膝を少し曲げて上体が床と平行になるまで倒す
4. 顔は前方を向けたままダンベルをウエストの高さまで引き上げる
5. 4を10回程度繰り返す
6. 2~3セットおこなう

ショルダープレス(肩こり予防)

肩から首にかけての僧帽筋や三角筋を鍛えるトレーニングです。肩周りの筋肉の血行促進効果が期待できます。2~3kgのダンベルを用意しましょう。

1. 両手にダンベルを持つ
2. 肩の横に構える
3. 息を吐きながらダンベルを押し上げる
4. 肘が伸び切る手前で止める
5. 息を吸いながら戻す
6. 10回繰り返す
7. 2~3セットおこなう

シットアップ(腰痛予防)

腹筋を鍛えれば腰痛予防効果が期待できます。それほど負荷が大きいトレーニングではないため、気軽に取り組んでみてください。
負荷を大きくしたい場合は腕を頭の下で組んだり、腕を頭の上でのばしたりしてやってみましょう。

1. 仰向けになる
2. 両膝を立てる
3. 息を吐きながらおへそを見る
4. もとに戻る
5. 10回繰り返す

ドローイン(腰痛予防)

お腹周りの筋肉の腹横筋を鍛えるトレーニングです。腹横筋を鍛えればコルセットのような効果が期待できます。

1. 背筋を伸ばして立つ
2. ゆっくり息を吸う
3. ゆっくり息を吐きながらお腹を凹ませる
4. お腹を凹ませた状態で10秒キープする
5. 4で呼吸は止めない
6. 2~3セットおこなう

バックキック(腰痛予防)

背骨周りの脊柱起立筋やお尻の大殿筋を鍛えるトレーニングです。姿勢の改善効果が期待できるため、腰痛予防に役立ちます。

1. 四つん這いになる
2. 息を吐きながら右腕と左脚を伸ばしながら上げる
3. 2では腕と脚が床と平行になるようにする
4. 右肘と左膝をお腹の下で合わせるようにして体を丸める
5. 10回を2~3セットおこなう
6. 反対の手脚でもおこなう

まとめ

腰痛や肩こりは日本人の多くが悩まされる国民病といえます。どちらも慢性化しやすいため、痛みやこりがあっても対処していないという方もいるでしょう。

腰痛や肩こりは、姿勢の悪さや運動不足などが原因として考えられます。解消するには正しい姿勢を意識することや、1日15~20分程度の運動がおすすめです。慢性的な痛みやこりにお悩みの方は、まずは無理のない範囲で試してみてはいかがでしょうか。

腰痛や肩こりが解消されれば、日常生活をもっと快適に過ごせるようになりますよ。

著者情報

腰痛メディア編集部

こんにちは。 腰痛で悩む多くの方に役立つ情報を毎日お届け。それぞれが違った痛みの場所・違った痛みの度合い・違った原因をお持ちです。 一人一人が自分の腰の状況(病態)を理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目標です。記事のご意見・ご感想お待ちしております♬

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