腰痛があるけれど、病院に行ったり薬を飲んだりするほどでもないかなと思っている方もいらっしゃるかもしれません。腰痛があるときにストレッチやマッサージで手軽に治したいと考える方もいらっしゃるでしょう。
そもそも、ストレッチやマッサージは腰痛改善に効果があるのか、また改善効果があるならばどのような方法が良いのか、詳しく解説していきます。

ストレッチやマッサージは腰痛改善に効果があるの?

一昔前まで、腰痛がある場合には安静にして寝ていれば治るというような考え方が普及していました。しかし近年、その考え方は覆り、ストレッチや筋力強化などいわゆる運動療法を行うことが推奨されるようになりました。そのため、ストレッチは腰痛改善に効果があることが期待されており、特に慢性的な腰痛において高い効果が期待されています。
マッサージはぎっくり腰や慢性的な腰痛において、腰痛改善の効果が期待できます。しかし、下肢にしびれがあるなど腰痛以外の症状が見られている場合には、マッサージはおすすめできません。また、素人が行うマッサージでは逆に腰痛を悪化させる可能性もありますので、柔道整復やあん摩、理学療法などの知識や技術をお持ちのプロにお願いすることが良いでしょう。

自宅で手軽にできるマッサージはないの?

腰痛時にマッサージをしたら痛みが和らいだというような経験をした方もいらっしゃるかもしれません。腰痛は主に、腰回りの筋肉をほぐしたことによって血液循環が良くなったり、腰の筋肉の柔軟性が良くなったりすることによって痛みが和らぎます。しかし、腰痛があるときに腰回りの筋肉を過度に押したり揉んだりすることは、痛みを悪化させることが懸念されます。また、腰は目では見づらい場所にあるため、自分で痛いところをさするという程度であれば構いませんが、自分で腰をもんでマッサージをするということは難しいでしょう。
家族にお願いをしても、痛い部分はわかりませんし、専門職者でなければどこをマッサージすると改善することができるのかということを理解できないかもしれません。
よって、やはり腰痛があるときにマッサージをセルフで行うということはおすすめできません。

腰痛改善効果のあるストレッチとは?

腰痛に対して行うストレッチは、血液循環や代謝を改善、柔軟性を獲得することによって腰痛を緩和させることが目的です。腰痛を改善するストレッチと聞くと、腰回りの筋肉をほぐすというイメージを持たれるかもしれませんが、腰や骨盤を支えている太ももや、ふくらはぎなど下半身の筋肉をほぐしてあげることでも腰痛の改善へとつなげることができます。
そのため、腰痛改善のためのストレッチは、腰回りだけでなく下半身に対しても行うことが望ましいです。
今回は部位別にストレッチの方法をご紹介します。

腰背部、大殿筋

腰と背中の筋肉、そしてお尻の筋肉のことを言います。ここの筋肉をほぐすためのストレッチは、あおむけになり、片方の膝を抱え込み、反対側の膝の裏は床に押し付けます。この姿勢で腰背部をしっかりと伸ばすことができます。腰や背中の筋肉が伸びていることを感じた後は、抱え込んでいる膝を反対へひねります。そうすることで、お尻の筋肉をしっかりと伸ばすことができます。

大腿四頭筋

太ももの前や内側にある筋肉のことを言います。横向きで寝転がり、かかとがお尻につくように膝をゆっくりと曲げていくことで、太ももの筋肉を伸ばすことができます。この時に腰をそらないようにすることがポイントです。

腸腰筋

腰回りの筋肉のことを言います。立った姿勢から足を前後に大きく開き、前にある膝に手をのせてゆっくりと前方に体重をかけていきます。

ハムストリングス

立った状態で片足を足首ほどの高さの台に乗せ、膝を伸ばした状態にします。膝を伸ばした状態で台の上に置くと、膝から遠い筋肉を伸ばすことができ、膝を軽く伸ばすと膝から近い部分の筋肉を伸ばすことができます。

ヒラメ筋、腓腹筋

ふくらはぎのことを言います。体育すわりの姿勢を取り、片方の足を楽な姿勢にし、片方の膝を抱えて、体重をかけます。

どのストレッチも無理のない姿勢で行い、ストレッチをしている部分や腰に痛みを感じたら中止して様子を見るようにしましょう。

運動や体操なども効果がある…?

腰が痛いときに運動や体操をして良いの?と思われるかもしれませんが、軽い運動や体操をすることは腰痛を和らげたり、改善させたり、あるいは腰の筋力を低下させることを防いだりと、腰痛に対してさまざまな良い効果をもたらせてくれます。
今回は日本整形外科学会が監修しているロコモーショントレーニングより腰痛改善への効果が期待できる運動を2つご紹介します。

背筋運動

 うつぶせに寝た状態で、おなかの下に枕を挟み入れます。背中に力を入れて、上半身を10cm程度、ゆっくりと持ち上げていきます。そのまま5~10秒間止め、ゆっくり下ろしていきます。

腹筋運動

仰向けに寝た状態から、膝を曲げて、おなかに力を入れ、背中を丸めるようにして、ゆっくりと頭と両肩を持ち上げていきます。そのまま5~10秒間止めてから、ゆっくりと下ろしていきます。

どちらの運動も10回で1セットとし、1日3回程度行いましょう。運動中に痛みが生じた場合には、運動を中止してください。また、痛みが強くなっているという場合には医療機関を受診することがおすすめです。

腰痛があるときに筋トレをしてもいいの?

筋トレは、特に体幹部の筋肉を強化することで、慢性的な腰痛の改善効果が期待できるという研究結果が出ています。
筋トレのレベルはその人にあわせて行うことが望ましく、筋トレをそもそもやったことのない初心者、普段から運動や筋トレを行っている中級者や上級者、高齢者など、それぞれ行うトレーニングが異なります。
高齢者の場合は正しい座位姿勢を保持したり、あおむけになってベッドに背中を押し付けたり、正しい姿勢で座って壁に背中を押し付けるというかんたんなトレーニングが主流となります。
もっと腰痛のためのトレーニングをしたいとお考えの場合、まずは今の腰がトレーニングをしても良い状態かどうかを専門医に見てもらうことをおすすめします。

自宅で腰痛を改善したければまずはストレッチを

慢性的な腰痛の場合、痛みの程度にもよりますが、動けるようであればまずは自宅でストレッチを行ってみましょう。ストレッチをして腰痛が少し和らいできた、日常生活に支障のないレベルになってきたということであれば筋力のトレーニングや運動を取り入れていきましょう。
くれぐれも、トレーニングや運動をしていて腰痛が強くなったという場合にはすぐに中止をして、どんどん痛みが増して来たら医師へ相談するようにしてください。

【参考文献】
https://ci.nii.ac.jp/naid/40016888916
https://www.jstage.jst.go.jp/article/spinalsurg/31/2/31_140/_pdf
ロコモONLINE https://locomo-joa.jp/check/locotre/waist_knee.html
https://www.itoortho.jp/youtu_info/06.html

著者情報

腰痛メディア編集部

こんにちは。 腰痛で悩む多くの方に役立つ情報を毎日お届け。それぞれが違った痛みの場所・違った痛みの度合い・違った原因をお持ちです。 一人一人が自分の腰の状況(病態)を理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目標です。記事のご意見・ご感想お待ちしております♬

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