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ぐっすりと眠ったはずなのに朝目が覚めるとなんとなく腰が痛かった経験はありませんか?もしかするとその腰痛の原因は睡眠時の姿勢にあるかもしれません。今回は、腰痛と睡眠の関係について詳しくご説明します。

腰痛と睡眠は深く関わりあっている

疲れをとるために睡眠をとっているのに、朝起きると腰痛に襲われたり、寝ている途中で腰の痛みで目が覚めたりした経験がある方はいらっしゃいませんか?そのような訴えは意外と多くの腰痛持ちの方を悩ませているのです。

本来横になっている姿勢は、座っている時や立っている時に比べると腰に体重がかからないため負担が少ないと言われています。しかし、姿勢によっては腰にダメージを与えてしまう可能性もあるため注意が必要です。どのような姿勢がおすすめなのかは後で詳しく説明しますね。

また、実は睡眠不足も直接的ではありませんが腰痛に関係しているのです。睡眠不足は心身へのストレスを非常に高め、そのストレスが腰痛を悪化させる原因となります。

しかし実際、睡眠不足などは慢性的なものや習慣もあるためすぐに改善することは難しいかもしれません。よって今回は主に寝姿勢や寝具の検討など、すぐに実践できそうなものから見ていきましょう。

寝返りは腰痛軽減にとって重要

なかなか寝付けない夜や寝苦しい夜、寝返りはそんな時にするイメージがありませんか?しかし実際は、身体にとって非常に重要な役割を果たしている寝返り。一般的に寝返りの回数が多いと腰痛になりにくいと言われています。

人間は寝返りによって身体の血行を促進して体温を調節したり、身体の同じ部位に圧力がかかり続けることを防いだりしているのです。腰に体重が長い時間かかり続けると腰の筋肉が硬く凝った状態となり、それが腰痛の原因になることも。他にも寝返りには日中の長い座り姿勢などで大きな負担がかかった状態の腰をリセットするという役割もあるのです。

つまり、寝返りによって身体の小さな歪みを自然に調整しているのです。そのことが睡眠の質を高めることにもつながるので、睡眠中の寝返りは身体にとって非常に重要であることが分かります。

寝返りはどうやってする?

一般的な大人の場合、一晩に平均20回以上寝返りをすると言われています。それより多すぎても少なすぎても、身体にあまり良くないそうです。腰痛が起きやすい人の一晩の寝返りの回数は10回以下であり、平均を大きく下回っていることが分かりますよね。

しかし、寝返りを増やそうと思っても寝ている間に意識的に行うことは不可能です。そもそも人間は寝ている間、どのようなタイミングで寝返りをうっているのでしょうか。

レム睡眠、ノンレム睡眠という言葉はご存じですか?簡単に説明するとレム睡眠が「浅い眠り」、ノンレム睡眠が「深い眠り」を表しています。睡眠には周期があり、私たちは寝ている間に1時間半〜2時間ごとにこの2つの睡眠を繰り返しているのです。ノンレム睡眠は「深い眠り」ですが身体は動くため、寝返りはノンレム睡眠の周期で行われます。

腰痛の原因は寝姿勢にもあった

朝目覚めた時の腰痛の原因には、寝ている時の姿勢も大きく関係しています。人の寝相には仰向け・うつ伏せ・横向きがあります。では、どの姿勢にどのような特徴があるのか見ていきましょう。

仰向け

本来であれば、腰への負担が一番少ない寝方であると言われている仰向け。しかし腰回りには多くの臓器が存在しており、仰向けで寝るとその重さが全て腰周囲にかかることになります。

寝返りを多くうつことができていれば腰にかかる負担が分散されるため仰向けで寝ていても腰痛が出ることは少ないですが、寝返りが少ない人の仰向け寝は十分な注意が必要です。

また、女性に多いと言われる反り腰の方や、もともと腰痛のある方、猫背の方などにとっては余計に腰に負担がかかることになるため避けたほうが良い寝方かもしれません。

うつ伏せ

うつ伏せになると腰椎が反り返った状態になり、いわゆる「反り腰」と呼ばれる状態になります。そのためうつ伏せ寝は身体に一番負担がかかる寝方であると言われており、推奨されていません。腰だけではなく、身体のあらゆる部分に歪みを生じさせる可能性があるので十分気をつけましょう。

うつ伏せで寝ると楽になる場合

うつ伏せで寝ると楽になるという方もいます。上でも説明しているように、本来は一番腰に負担がかかる寝方であるにも関わらず、楽に感じる場合は腰椎の柔軟性が低下している可能性があります。

腰椎の緊張を緩和させるような体操を行うなどの対策を行ってください。

横向き

横向きで寝る場合、仰向けで寝る場合よりも身体がマットレスに接する面積が少なくなります。その分身体の一箇所にかかる圧力が大きくなるため、こちらもしっかりと寝返りすることが重要です。

とはいえ、横向き寝は仰向け寝に比べると少し背中を丸めた状態となるので腰は少し楽になります。ひどい腰痛持ちの方は、腰の後ろに支えとなるクッションを置くと横向きで楽に寝ることができます。しかし、その場合は少し寝返りがしにくくなるので注意が必要です。

3つの寝姿勢を紹介しましたが、好みやお気に入りの姿勢もあると思います。自分に合った寝姿勢かつ腰痛が軽減される寝姿勢であることがベストなので、いろいろな寝方を試して自分に一番合うものを見つけるのもいいかもしれませんね。

寝具の改善は腰痛改善への近道!

これまで寝返りの重要性や姿勢の種類について紹介してきましたが、腰痛を軽減させるために重要なポイントがもう1つあります。それはマットレスや枕、そして布団などの「寝具」の調整です。中でも特に重要なのが「マットレス」。

マットレスには固さや材質が異なるさまざまなものが存在しています。人間の身体は1人1人異なるため、自分にぴったりあったものを見つける必要があります。とはいえ、「マットレスって言ってもたくさんありすぎて分からない」「どうやって選べばいいのか分からない」という方も多いでしょう。

専門店に言って話を聞くのが勿論1番良いですが、実際どのようなマットレスがあるのか代表的なものを簡単に説明します。

ボンネルコイルマットレス

螺旋状に巻いたコイルスプリングを縦と横に連結させたマットレス。弾力があり、程よい硬さのため身体をしっかり支えられるというメリットがあります。また、コイルのため通気性がよく湿気がこもりにくいのも特徴です。一方、硬さがある分圧力がかかりやすく身体への負担が大きくなる一面も。

ポケットコイルマットレス

こちらもコイルマットレスですが、ボンネルとは異なり1つ1つ袋に入ったコイルが敷き詰められています。コイル同士が連結していないため横揺れしにくいのもポイントです。また、耐圧が分散されるためフィット感を味わうことができるのも魅力的です。しかし、コイルが袋に入っている分通気性の面ではボンネルより少し劣ります。

低反発マットレス

身体の重さや、かかっている圧力によって変形し、身体にフィットするという特徴を持っている低反発マットレス。フィットする一方で非常に柔らかく人によっては沈みすぎることもあり、腰痛を悪化させる原因となることもあります。また、素材の特徴から通気性が悪いため暑い夜などは少し寝苦しいと感じてしまうかもしれません。

高反発マットレス(ウレタンマットレス)

高反発マットレスは文字通り、跳ね返す力が強いマットレスです。支える力が強く、身体が大きく沈み込みすぎないため寝返りが打ちやすいというメリットがあります。耐久性もあり、価格的にも手が出しやすいため腰痛がある人にはおすすめの1つです。

細かく分類すると、この他にもいくつかマットレスの種類はあります。マットレスは硬すぎても柔らかすぎても腰に負担がかかってしまうため実際に店舗で試してみて、きちんと自分の骨格や寝姿勢にあったマットレスを選ぶようにしましょう。

腰痛を楽にする寝方~寝るときのよい姿勢や、寝具の選び方~

まとめ

今回は腰痛と睡眠の関係について説明しましたが、いかがでしたか?しっかり寝ていても、朝起きて腰が痛いとブルーな気持ちになってしまいますよね。寝ている時の姿勢やマットレスなどは腰痛に大きく関係しています。これを期に、腰痛改善に向けて一度自分の睡眠環境を見直してみてはいかがでしょうか。

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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