日常生活でも頻繁に悩まされることが多い「腰痛」
そんな腰痛には種類や原因が数多くあり、なぜ痛いのか分からないという人も多いのではないでしょうか?

腰痛の原因の一つに「虫垂炎(盲腸炎)」があります。内臓の異常である虫垂炎。一見、腰痛とは関係のない病気と思うかもしれません。しかし普段感じている腰痛の中には、虫垂炎がかくれていることも。

そこで今回は、腰痛と虫垂炎(盲腸炎)の関係についてご紹介します。腰痛に心当たりのある人は、ぜひ参考にしてみてください。

虫垂炎(盲腸炎)とは?

虫垂炎(盲腸炎)とは、小腸が大腸につながる盲腸という部位から垂れ下がる「虫垂(虫垂突起)」に炎症を起こした病気をいいます。

10代から20代に多い病気ですが、年齢や性別に関係なくどのような人にも起こりえます。突然お腹が痛くなることが多く、中には少しずつ悪化するタイプの虫垂炎も。しかし平均5日程度で退院できるため、深刻な病気というわけではありません。

虫垂炎(盲腸炎)の原因

虫垂炎の原因は、虫垂の入り口がなんらかの原因で塞がり細菌が繁殖して炎症を起こすことです。虫垂が塞がる原因には「便のかたまり(糞石)」「リンパの組織」「腫瘍などの細胞」などがあります。それらで塞がることで膿が溜まり、炎症で腫れ上がり痛みを生じます。

虫垂炎(盲腸炎)と腰痛の関係

説明した病気の原因では、腰痛が生じるのか疑問だと思います。ほとんどで腹部にのみ痛みを伴いますが、少しずつ悪化するかくれ虫垂炎はそうではありません。腹部の違和感から始まり、複数の症状が現れるのです。

虫垂炎(盲腸炎)による腰痛の種類

その一つに「腰痛」があります。右下腹部の違和感から始めり、徐々に炎症による痛みが強くなると腰痛を生じます。その痛みは内臓を刺激されたような痛みで、いわゆる「鈍痛」です。虫垂のある右側に現れやすく、同時に腹痛も伴います。「右側に寄った腹痛や腰痛」が出た場合は、虫垂炎(盲腸)を疑いましょう。

虫垂炎(盲腸炎)の症状

腰痛だけでは虫垂炎とはいえません。その他の症状を確認し、虫垂炎を疑いましょう。

虫垂炎の主な症状は以下の通りです。

  • みぞおちからへその上あたりの痛み
  • 吐き気・おう吐
  • 下痢
  • 食欲不振
  • 発熱
  • 右下腹部の痛み
  • 右側の腰痛

虫垂炎と最も疑わしい症状は、痛みの場所が移動することです。虫垂は固定されていないため、痛みの場所は徐々に変化します。もちろん背中側にも向かいますので、結果として腰痛が現れます。

腰痛で虫垂炎を疑う場合、上記のような症状が一緒に出ているか確認しましょう。特に痛みが腰だけに限らず動く場合は、虫垂炎を疑い病院に行った方がいいでしょう。悪化すると腹膜炎にもつながる病気であるため、十分な注意が必要です。

虫垂炎(盲腸炎)の検査方法

虫垂炎を疑っている場合、病院では主に以下の検査が行われます。

  • お腹の触診
    痛みの場所や筋肉の状態を触って確認する検査。
  • 血液検査
    血中の炎症反応を示す値(CRP値)を確認する検査。虫垂炎では、炎症による値が上昇するため。
  • CT検査
    お腹を輪切りに確認できる検査。お腹の中の状態を調べることができる。
  • お腹の超音波検査
    超音波で腹部の状態を確認する検査。虫垂の状態を確認するのに用いられる。

これらを用いて病院で診断されます。しかし虫垂炎には特徴的な検査の所見がなく、診断が難しいことも。正確に診断を受けるためにも、正しい症状の把握が必要です。

虫垂炎(盲腸炎)に関する腰痛の治療法

虫垂炎による腰痛は虫垂が炎症し移動することで起こるため、虫垂炎を治療しなければ治りません。そこでここでは、虫垂炎の治療方法についてご紹介します。

薬物療法

早期発見し炎症が軽い場合、抗生剤を用いた薬物療法で治療を行います。しかし根本的な治療にはならず、再発の危険もある治療です。そのため、経過観察として行われ定期的な診察が必要です。

手術療法

手術療法には、状況や進行度に応じて3つの手術方法があります。詳しい方法は以下の通りです。

  • 虫垂切除術
    最も一般的な手術療法が「虫垂切除術」です。4㎝程度お腹を切開し、虫垂だけを切り取ります。非常に手術の傷が小さくて済むため、術後の回復も早いです。
  • 腹腔鏡下虫垂切除術
    こちらの方法は、腹腔鏡を用い切除する方法です。1㎝程度の穴をお腹に数か所開けて行うため、さらに手術による傷が少なく済みます。
  • 開腹による腹膜炎手術
    発見が遅れ進行してしまうと、虫垂以外に炎症が広がり腹膜炎を併発することも。このような場合は虫垂を切除するだけでなく、お腹の中を洗いきれいにする手術が行われます。それが、腹膜炎手術です。

手術を行えば、炎症を起こしている虫垂を元から切除可能です。そのため再発するリスクが低く、よく行われます。このような治療を行えば、虫垂炎による腰痛も改善するでしょう。

虫垂炎(盲腸炎)を予防するためには?

虫垂炎は予防しにくい病気です。しかしある実験では、食物繊維を多くとると虫垂炎を起こしにくいというデータもあります。糞石のような便のかたまりは、便秘でできやすいです。その便秘を予防する食物繊維は、結果として虫垂炎を予防してくれるのかもしれません。

そのため日ごろから虫垂炎(盲腸)を予防したいという方は、積極的に食物繊維をとるようにしましょう。海藻類や根菜といった食物繊維を多くとり、腸内環境を整えることがおすすめです!

腹部の症状を伴う腰痛には注意しよう!

虫垂炎による腰痛は、腹痛や食欲不振も伴います。そのため他の腰痛とは異なり、病気を発見しやすいかもしれません。虫垂炎は放置していると腹膜炎のような深刻な病気につながることも。

そのため怪しいなと思ったら、すぐに病院へ行くようにしましょう。虫垂炎か疑わしい場合は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

著者情報

腰痛メディア編集部

こんにちは。 腰痛で悩む多くの方に役立つ情報を毎日お届け。それぞれが違った痛みの場所・違った痛みの度合い・違った原因をお持ちです。 一人一人が自分の腰の状況(病態)を理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目標です。記事のご意見・ご感想お待ちしております♬

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