食欲不振を伴う腰痛は、単なる腰の痛みよりも深刻度が高いと言えます。もちろん休息を取れば改善する一過性の食欲不振及び腰痛も多いですが、重大な病気が潜んでいることもあるので注意が必要です。

今回は食欲がないという症状を伴う腰痛の原因を色々と紹介します。腰痛・食欲不振を改善する方法や簡単に腰痛の状態を把握できるサービスにも言及するので参考にしてください。

第一に考えられる原因は心理的ストレス

腰痛や食欲不振の原因として第一に考えられるのは心理的ストレスです。落ち込んだときに食欲がなくなるというのはイメージしやすいですが、実は心理的ストレスは腰痛の原因にもなります。

過度なストレスがかかると脳機能がおかしくなる
ノルアドレナリンやセロトニンを出すなど、脳には痛みを抑制する機能が備わっていますが、強いストレスがかかるとそうした機能が不具合を起こしてしまいます。そうなると痛みに敏感になるため、腰痛を発症することがあります。

またストレスによる食欲不振は、ストレスがかかると血糖値が上昇するという仕組みが原因の一つです。通常、脳は食事を摂取したことによる血糖値の上昇に満腹を感じます。しかし、ストレスによっても血糖値を上昇するため、脳はそれを「十分な食事を摂った」と判断してしまうわけです。

このように過度なストレスがかかると脳の機能に様々な不具合が生じ、腰痛や食欲不振が引き起こされます。

腰痛と食欲不振を引き起こす重大な病気

腰痛に食欲がないという症状が伴う場合、重大な病気が潜んでいる可能性があります。特に腰痛や食欲不振だけでなく、体重減少や血尿、発熱などの他の症状を伴う場合は危険です。早急に医療機関を受診しましょう。

泌尿器科系の病気が多い
内臓の病気が腰痛や食欲不振を引き起こすケースでは、「腎盂腎炎(じんうじんえん)」や「尿管結石」などの泌尿器科系の病気が原因である場合が多いです。腎盂腎炎の場合は、腰痛や食欲がない症状の他に、排尿時の痛みや高熱などを伴います。

尿管結石や腎臓結石などの尿路結石は、強烈な痛みを引き起こすのが特徴です。また血尿が出ることもあります。このような症状が腰痛・食欲不信とともにある場合は、泌尿器科を受診してください。

消化器系・循環器系の病気である可能性も
消化器系の病気で危険なのは「悪性腫瘍」です。胃がんや大腸がん、すい臓がんなどによって腰痛や食欲不振が起こることもあります。一般的な腰痛は動いた時に痛みが出ますが、がんが原因なら何もしていなくても痛みます。また体重減少やだるさなどの全身症状を伴うことも特徴です。内臓のがんが腰椎に転移することはよくあるので、少しでも疑わしい場合はなるべく早く医療機関を受診してください。

またがん以外に、「胃潰瘍」や「十二指腸潰瘍」などで腰痛や食欲不振が引き起こされることもあります。さらに心不全などの循環器系の疾患やそれら疾患の治療薬の副作用である可能性も考えられます。

感染症が原因のこともある
背骨に細菌が感染して起こる「化膿性脊椎炎」や結核菌が感染して起こる「脊椎カリエス」も、腰痛や食欲不振を引き起こす重大な病気です。急性化膿性脊椎炎の場合は、強烈な痛みや高い発熱などを伴います。

一方で脊椎カリエスでは、微熱やだるさ、食欲不振、手足の麻痺などが起こります。いずれも早期発見・早期治療が重要なので、発熱や激しい痛みなどの症状を伴う場合は、できるだけ早く医療機関にかかるのが賢明です。

うつ病や自律神経失調症で腰痛・食欲不振が起こることも
うつ病や自律神経失調症でも、腰痛や食欲がないといった症状は起こります。これらも過度な心理的ストレスなどが原因だと言われていますが、とくにうつ病は自殺と深い関係があると言われているので、注意が必要です。

腰痛や食欲不振以外に、意欲の低下や抑うつ気分、自責感などの症状が長期に及び、日常生活に支障をきたすようであれば、早めに精神科や心療内科などを受診しましょう。

中高年の女性は骨粗鬆症や関節リウマチにも注意
骨粗鬆症が原因で圧迫骨折が起き、背骨が丸まってくると、腰痛や食欲不振を引き起こします。骨粗鬆症は閉経後の女性に非常に多い症状であるため、中高年の女性は注意してください。

また関節リウマチも中高年の女性に多い病気ですが、こちらも腰痛や食欲不振を起こします。自己免疫疾患である関節リウマチは、進行すると軟骨や靭帯、骨が破壊されてしまうため、早期治療がかなり重要である病気です。初期段階では、朝方に手足がこわばったり、熱っぽく感じたりすることがあるので、心配な場合は早めに医療機関にかかってください。

腰痛・食欲不振を改善する方法

内臓の病気や感染症などの場合は、医療機関で専門的な治療を受ける必要があります。一方で心理的なストレスが原因である軽度の腰痛・食欲不振であれば、以下のような工夫で改善できる可能性があるので試してみてください。

ウォーキングなどの適度な運動を取り入れる
大半の腰痛は安静にするより、適度に動いた方が改善される可能性が高いです。昨日今日の怪我であればしばらく休むのも良いですが、慢性的に腰痛が続いているなら、積極的に体を動かすようにしましょう。運動不足は食欲不振の原因にもなるので、頑張って運動してみてください。

おすすめの運動はウォーキングです。歩くだけなら運動の習慣がない方でも気軽に実践できますし、歩くことで良い気分転換・ストレス解消にもなるため、ぜひ今日から意識的に歩く機会を作ってみてください。また運動が好きな方には水泳やテニス、ランニングなども適しています。

胃にやさしいものをよく噛んで食べる
食欲がない時は、消化の良いものをしっかり噛んで食べることを心がけましょう。ストレスが溜まっていると、スナック菓子や揚げ物など、糖質や脂質が多いヘビーなものを食べたくなることもあるでしょうが、胃腸の調子が戻るまで、それらは避けるべきです。

ちなみに胃腸が弱ることによって腰痛が引き起こされることもあります。胃腸の調子が悪いと、背筋や腹筋が緊張するという性質があるので、胃腸の調子がよくない日が続くと腰痛を発症するというケースも考えられます。暴飲暴食が食欲不振を招き、それが腰痛の引き金になるという可能性もあるため、食事には注意しましょう。

好きなことをしてストレス解消をすることも大切
食欲がないという症状を伴う腰痛は、心理的ストレスが原因となって引き起こされることが多いです。そのため、症状の改善・予防にはストレス対策をすることが欠かせません。たまにはしっかり休息を取って、好きなことを思いっきり楽しむのがおすすめです。

趣味がないという方には運動を推奨します。運動すれば、気分をリフレッシュでき、腰回りの筋肉を強化することもできるので、非常に有意義な方法です。

食欲がない腰痛の原因は他にも色々ある

「腰椎椎間板ヘルニア」や「腰部脊柱管狭窄症」、「腰椎すべり症」は、代表的な腰の病気ですが、これらが原因で腰痛が起こり、他の原因で食欲が落ちている可能性もあります。また脊椎の難病である「強直性脊椎炎」や国民病である糖尿病も腰痛と食欲不振を伴う病気です。

このように腰痛や食欲不振は実に多種多様な要因によって引き起こされるので、専門家でないものが個人の判断で原因を突き止めるのは難しいと言えます。重大な病気は早期発見・早期治療が肝心なので、一度専門家の診断を受けるのがおすすめです。

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専門家の診断を受けたいけどなかなか時間が取れない方や自分の腰痛に合った正しい運動方法を知りたい方などは、ぜひ一度「腰痛ドクターアプリ」をお試しください。

ストレスを溜め込みすぎないことが大切

重大な病気が潜んでいる可能性もあるので油断はできませんが、食欲がないという症状を伴う腰痛の原因として第一に考えられるのは心理的ストレスです。そのため、症状を改善・予防するためには、ストレスを溜め込まないような生活習慣を構築することが必要になります。しっかり休息を取り、たまには運動をしてリフレッシュしてみてください。また手軽に専門家の診断を受けたい方は「腰痛ドクターアプリ」も試してみましょう。

参考URL
肩・腰・腹部の異常, 「食欲不振」, <http://184.73.219.23/worldpl/03_shojo/03_04_04.htm#030301%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97>, 2021/03/02
メディカルページ 函館・道南版(2017), 『「危険な腰痛」と「注意すべき腰痛」について』, <https://medicalpage.net/report/archives/1900>, 2021/03/02
こころの耳, 「No.1 ストレスと腰痛」, <https://kokoro.mhlw.go.jp/column/body001/>, 2021/03/02
ヘルスUP健康づくり(2014), 「腰や背中の痛み、放置しないで」, <https://style.nikkei.com/article/DGXDZO78519680X11C14A0W13001?page=2>, 2021/03/02
リクナビNEXTジャーナル(2015), 「体幹トレーニングより大切?腰痛になったらまず胃腸を整えよう!」, , 2021/03/02
広報誌 南東北, 「腰痛 はっきりしない原因85% コツコツ鍛錬で改善効果も」, <https://www.minamitohoku.or.jp/up/news/minamitouhoku/topnews/201212/topic.htm >, 2021/03/02

著者情報

腰痛メディア編集部
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