「腰痛がひどく、長時間座っているのがしんどい」「臀部や脚も痛む」…そのような症状はありませんか?その腰の痛み、放置しておくのは危険かもしれません。

突然襲ってくる「ギックリ腰」の原因にもなる仙腸関節障害。腰が痛むことはよくあるものの、腰痛にはさまざまな原因があり診断が容易ではありません。この記事では仙腸関節障害の原因・症状を紹介していくので、是非チェックしてみてくださいね。

仙腸関節障害&腰痛の関係

あまり聞き慣れない仙腸関節障害とは、一体どのような疾患でしょうか。腰痛の関係性もあわせて見ていきましょう。

仙腸関節障害とは?

仙腸関節が一体どこにあるのか、知らない人が多いと思います。仙腸関節は骨盤真ん中の「仙骨」と左右の「腸骨」の間にある関節で、脚と上半身をつなぐ重要な役割があるのです。歩く時の衝撃などから守る為に、「靱帯」で離れないように固定されています。

仙腸関節障害とは、何らかの原因で仙腸関節に変化が生じて体に痛みを感じる疾患です。原因は後で詳しく解説していくので、もう少しお待ちください。なお、仙腸関節に負担が掛かりすぎると炎症が生じるケースもあります。

仙腸関節障害で腰が痛む理由

仙腸関節はわずか3~5mm程度しか動きません。このわずかな動きで体のバランスをとっていて、何らかの原因でズレると痛みを感じます。骨盤の中にある関節なので、代表的な症状として腰痛があるのです

突然腰が痛くなって動けなくなる急性腰痛、いわゆる「ギックリ腰」もこの仙腸関節がずれると引き起こされるという説が有力。急性腰痛と慢性腰痛、どちらの原因にもなりうるのです。腰の痛みに悩んでいる人は、可能性の1つとして考えてみてはいかがですか?

仙腸関節障害の主な原因

腰痛や臀部の痛みに苦しむのは嫌ですよね。仙腸関節障害を予防する為に、原因を知っておきましょう。今回は、仙腸関節障害の主な原因を4つに絞ってみました!

頻繁に重い荷物を持つ

頻繁に思い荷物を持つ人は、仙腸関節障害になる確率が高いのをご存じですか?その理由は、重い荷物を持ち上げた時に過度な負担が掛かるから。また、重い荷物を持ち上げる為に前屈みになる動作もリスクを高めます。

頻繁に中腰姿勢をとる

頻繁に中腰の姿勢をとる人も要注意!仙腸関節は座った時に最もゆるみやすく、特に中途半端に座った姿勢で体をひねると大きな負担を与えてしまいます。

左右非対称なクセ

「負荷の掛かる仕事・作業はしないから大丈夫」と安心していませんか?実は、日常生活の中にも仙腸関節障害を引き起こす行動は多数。その代表的な行動とは左右非対称なクセです。クセだなんて少し意外ですよね。

例えば、「椅子に座った時に足を組む」「ショルダーバッグをいつも同じほうに掛ける」などのクセ。ささいなクセでも、毎日のように繰り返し行うと大きな負担を掛けてしまいます。

肥満体形

仙腸関節は脚と上半身をつなぐ役割があり、肥満体形の人はどうしてもに大きな負荷が掛かった状態に。心配な人は標準体重を目指して減量すれば、仙腸関節障害を防げる可能性がありますよ。

出産

女性の場合、出産をきっかけに発症するケースも…。出産時は仙腸関節の周りにある靭帯がゆるむことで産道を広がり、出産後もゆるんだ状態が続く可能性があります。出産後は仙腸関節が不安定な状態となりリスクが上がるというわけです。

腰痛以外にもこんなに?仙腸関節障害の症状

仙腸関節障害には、腰の痛み以外にもさまざまな症状があります。自分が該当するかどうかを推測できるように、ほかにどのような症状があるのかを把握しておきましょう。

【仙腸関節障害の主な症状】

  • 腰の痛み
  • 臀部の痛み
  • 鼠径部の痛み
  • 脚の痛み
  • 代表的な症状はやはり腰痛。しかし、臀部や脚に痛みを感じる人も多いのです。腰の痛みに加えて上記の部分に痛みを感じたら、仙腸関節障害を疑ってみては?

    仙腸関節障害になると、椅子に座っている時に強い痛みを強く感じるように…。正座ではそれほど痛みを感じないのに、長く椅子に座っているのがつらい場合は可能性が高まります。

    ほかにも歩き始めに特に強く痛みを感じる、就寝中に痛いほうを下にして寝るのがきついなどの症状が特徴的。これらの症状が全て当てはまるとは限りませんが、頭に入れておくと自己診断をしたい時に役立ちます。

    仙腸関節障害の診断方法

    前項で紹介した症状にいくつか当てはまったのなら、仙腸関節障害の可能性が出てきます。ただし、自己診断で決めつけるのはやめてください。症状が気になる場合は整形外科を受診してください。

    では、実際にどのような検査で診断を行うのかについて解説します。実は仙腸関節障害の場合、レントゲンやMRIでは大きな異常が見られない症例が多いのです。まずはレントゲンやMRIを用いて、腰椎椎間板ヘルニアなどの病気である可能性を打ち消していきます。

    続いて仙腸関節を押してみて痛むかどうかを確認。仙腸関節障害では、左右どちらに痛みがあるか本人がはっきり自覚できるケースが多く、これも1つの診断基準になります。ブロック注射を行い、痛みが改善するかをチェックする診断方法もあります。

    仙腸関節障害の治療法

    診断の上、医師に正式に病名を告げられたら、つらい腰の痛みや臀部の痛みは仙腸関節障害によるものだったと思ってよいでしょう。具体的な治療法は以下の通り。

    コルセット&骨盤ベルトの活用

    まずは安静に過ごすのが一番重要!ムリをしないことが一番の治療法です。手軽な治療法としてはコルセット・骨盤ベルトを用います。これらのグッズで仙腸関節を固定し、大きな負担が掛かるのを避けるのが目的です。

    抗炎症薬の服用

    痛みが苦痛な場合は、抗炎症薬が処方される場合もあります。一時的に痛みをやわらげるだけなので根本的な解決にはなりませんが、つらい痛みから解放されるだけでも患者の気持ちは軽くなるでしょう。

    ブロック注射を打つ

    痛みがひどい場合はブロック注射を検討します。ブロック注射は仙腸関節障害に対してよく効く為、有効な治療法の1つです。点滴を行うこともあります。

    トレーニングやストレッチを行う

    痛みが引いてきたら、リハビリとしてトレーニングやストレッチを取り入れる場合も。ただしく筋トレなどを行えば、仙腸関節を安定させて再発を防ぐ効果が期待できます。自己流トレーニングや無理のしすぎは逆効果になるので、必ず医師や理学療法士の指導を受けてください。

    まとめ

    腰痛の原因として多く見られる仙腸関節障害。「初めて知った」という人もいるかもしれませんが、重い荷物を持ったり中腰で作業をしたりする人にとっては発症リスクの高い病気です。また、出産や肥満体形が原因で発症するケースも…。

    腰の痛みのほかに、臀部や脚の痛みを感じたら仙腸関節障害の可能性が浮上します。自己判断でトレーニングやストレッチを行うのはやめましょう。痛みが気になる場合は、お近くの整形外科を受診してくださいね。

    【参照】
    日本仙腸関節研究会|https://www.sentyo-kansetsu.com/jp/
    腰痛の専門医による安心アドバイス|https://www.itoortho.jp/youtu_info/21.html
    SBC湘南メディカル記念病院|https://www.sbc-hospital.jp/care/orthopedics/899.html

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    著者情報

    腰痛メディア編集部
    腰痛メディア編集部

    こんにちは。 腰痛で悩む多くの方に役立つ情報を毎日お届け。それぞれが違った痛みの場所・違った痛みの度合い・違った原因をお持ちです。 一人一人が自分の腰の状況(病態)を理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目標です。記事のご意見・ご感想お待ちしております♬

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