手足の関節が痛い、腰痛があると感じた場合、放置して大丈夫なのか、それとも何か病気が隠れているのか不安になりますよね。この記事では、そんな不安が少しでも軽くなるように、症状の特徴や受診のタイミング、考えられる病気とその治療法までを解説していきます。

手足の関節と腰痛が同時に起きている・・・大丈夫?

手足の関節が痛く、腰痛もある。その場合、一旦安静にして様子をみて大丈夫な場合と、専門医の受診が必要な場合があります。特に心配がないような痛みの原因は下記が考えられます。
<安静にして様子をみられる場合>
過度の運動や衝撃

疲労の蓄積
ストレス過多
睡眠不足
風邪
上記に付随して、以下の症状がない場合
高熱、腫脹・発赤、関節が固くなり可動域が狭くなっている、食欲不振、体重減少、不眠、眩暈・ふらつき

手足の関節の痛みと腰痛が同時に起きているときに考えられる病気とは?

安静にして様子をみても治らない、もしくは悪化してく場合や、様子をみずに受診したほうがいい場合があります。
<受診したほうがいい場合>
手足の関節の痛みと腰痛に加えて、高熱、腫脹・発赤、体全体のむくみ、関節が固くなり動かしにくい、食欲不振、体重減少、不眠、眩暈・ふらつきなどの貧血症状
<考えられる病気>
感染症
膠原病(乾癬性関節炎、)
慢性疲労症候群
線維筋痛症
放置せずに、まずはかかりつけの病院を受診しましょう。症状によっては、リウマチ科、膠原病科、心療内科などの専門外来の受診を勧められることがあります。

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各疾患の特徴と治療方法

手足の関節の痛みと腰痛がある場合に可能性がある病気として、考えられるものの特徴と治療方法をご紹介します。
感染性関節炎
関節が直接感染することで起こる病気です。
1. 症状:関節の強い痛み、うずくような痛み、発熱・熱感、腫脹、こわばり
2. 原因:主になんらかの傷から細菌が体に入り込んだ場合に起こります数時間ないし数日以内に急速に発生する急性の感染性関節炎が95%を占め、健康な人にも起こります。数週間かけて徐々に発生する慢性の感染性関節炎は、元々持病がある方や関節の手術をしている方に起こります。
3. 治療方法:感染が疑われた時点で抗菌薬・抗真菌薬による薬物治療が始まります。関節内に膿がたまっている場合は、針での吸引や手術で排膿させます。非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDS)で痛み・炎症発熱への対処療法が行われます。
全身性の感染症
1. 症状:発熱、悪寒、手足の関節や腰の痛み。特徴は、筋肉痛のような鈍痛
2. 原因:ウイルスや細菌感染。インフルエンザや風邪もこれに該当します。
3. 治療方法:手足の関節や腰の痛みは、ウイルスや細菌に対する体の炎症反応です。特に発熱前、発熱ピーク時のこの痛みが強く感じられます。治療薬があるような特定のウイルスの場合は抗ウイルス薬を内服します。その他は対処療法で解熱鎮痛剤が処方されます。他の原因と異なり、そこまで長引かないのが特徴です。
皮膚筋炎・多発性筋炎
1. 症状:肩や腰の痛み、手指の紅斑、力が入りにくい、しゃがむ・階段昇降・歩行などの動作困難、疲労感、食欲不振
2. 原因:膠原病の1つです。全身の筋肉(自分の意志で動かすことのできる横紋筋に対して)に炎症をもたらす病気です。原因は不明です。子供と40歳以上の方に多い病気です。
3. 治療方法:副腎皮質ステロイドが使用されます。悪性腫瘍を合併している場合もあるので悪性腫瘍検査も行われます。
強直性脊椎炎
1. 症状:腰背部痛、臀部、股関節や膝関節、手の関節の痛み、肩の痛み、全身のこわばりや倦怠感、発熱、関節の動きが悪くなる、疲労感、発熱
2. 原因:膠原病の1つでありリウマチ性疾患です。原因は不明です。脊椎や骨盤の炎症が主体となる病気で、手足の大きな関節も罹患する場合があります。殆どが40歳以下で発症します。
3. 治療方法:治療の基本として運動療法が行われる。薬物治療の基本はNSAIDS(非ステロイド性抗炎症薬)が使用される。近年、生物学的製剤の承認申請が進み、使用できる薬剤が増えました。日常生活動作への影響が強い場合は手術が行われる場合もあります。
乾癬性関節炎
乾癬という、皮膚疾患にかかっている方で、手足の関節や腰痛を感じる方はこれに当てはまります。感染患者さんの約10~30%に生じます。多くは皮膚症状が先行しますが、関節症状が先にみられる方もいます。
1. 症状: 手足や背中・腰、かかとやアキレス腱付着部、仙腸関節の痛み、指全体のソーセージ様の腫脹
2. 原因:膠原病の1つです。遺伝的体質と外的ストレスなどの環境要因で自己免疫反応の異常をきたしたときに起こると言われています。
3. 治療方法:NSAIDS、経口抗リウマチ薬を使用します。生物学的製剤が考慮される場合もあります。皮膚科医とリウマチ科医が協力して診断・治療を行うことが多いです。

出典:東京女子医科大学 膠原病リウマチ痛風センター

参照:http://www.twmu.ac.jp/IOR/diagnosis/kougenbyo/spondylarthritis.html
慢性疲労症候群
4. 症状:日常生活が著しく損なわれるような全身倦怠感・疲労感が、休養しても回復せずに6か月以上の長期にわたり続く状態。腰痛、手足の関節の痛みやだるさ・動きにくさ、睡眠障害、食欲不振、認知機能低下
5. 原因:原因不明です。一般的な血液・尿検査、画像検査では診断できません。
6. 治療方法:根本的な治療方法がないため、症状に対する対処療法が主な治療です。慢性疲労を解決することが目的になります。
繊維筋痛症
1. 症状:睡眠不足や疲労、意識障害、特に、軟部組織(筋肉、腱、靱帯など)に広範囲のうずくような痛みとこわばり、圧痛が特徴です。頸部、肩の上部、腰、太もも、腕、特定の関節周辺が痛みを起こしやすい部分です。膝下、手足の関節に痛みやこわばりがみられることもあるので注意が必要です。広範囲に及ぶ痛みが3カ月以上ある患者で線維筋痛症の診断が考慮されます。
2. 原因:体への負担や精神的ストレスにより、痛みの感度が高くなっている状態が原因と考えられています。一部の患者さんには、関節リウマチや全身性エリテマトーデスといった膠原病がみられる場合もあります。
3. 治療方法:症状が悪化するのではと心配することがより悪化につながる場合があります。まずは睡眠不足の改善、ストレスの管理といった、患者さんの状態を整えることが治療です。睡眠や痛み、うつ状態を改善させるために薬が処方されることもあります。運動、患部を温める、マッサージが効果的な場合もあります。
中見出しh2:受診せずに放っておくとどうなる?
どの疾患も、痛みの原因として、何らかの炎症や自己免疫反応が起こっている状態です。自己免疫反応の場合は、自分で自然に治癒することはありませんので、治療が必要になります炎症の場合も、長引くと体の機能に影響がでます。痛みだけではなく、「手足の関節の痛みと腰痛が同時に起きているときに考えられる病気とは?(内部リンク)」に記載している症状がみられる場合はすぐに受診しましょう。整形外科またはかかりつけの内科で診察を受け、必要な場合は膠原病の専門外来へ紹介してもらいましょう。
h2まとめ:腰痛と手足の関節が痛いと感じたら、早めに専門医に受診し診断を受けましょう!
手足の関節や腰の痛みは、そのうち治るだろうと放置しがちな症状の一つですよね。大丈夫な場合もありますが、病気のサインの場合もあります。病気の種類は自己免疫疾患や感染症などが考えられます。痛みが続くと心配で、日常生活にも精神的にも影響があるでしょう。放置が一番よくないことです。おかしいなと思ったら医療機関に受診し、必要な治療を受けましょう。

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著者情報

腰痛メディア編集部
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