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毎日入るお風呂。腰痛にもっとも効くお風呂の入り方をしていますか?
お風呂は腰痛に良いイメージはあるものの、実は腰痛のタイプによっては悪化することもあります。
また腰痛に良い入浴時間や温度、入浴剤などを普段の入浴に取り入れて、少しでも腰痛をラクにしたいですよね。
そこで今回は、腰痛に効くお風呂の入り方について徹底解説します。

腰にラクなお風呂の入り方

できるだけ腰に負担がかかりにくい姿勢で、お風呂に入ることが大切です。
腰に負担のかかりにくい姿勢とは、背骨がS字カーブを描いた状態をいいます。
腰が丸まって前かがみになった姿勢や、腰を反りすぎた姿勢は、腰周りに負担となるので、それらの姿勢は避けるようにしましょう。

シャワーの浴び方

シャワーを浴びるときの姿勢は、できるだけ中腰や前傾姿勢を避けることが大切です。
中腰や前傾姿勢はS字カーブを保てておらず、腰への負担がかかりやすいためです。
もしシャワーの位置により前かがみの姿勢になってしまうのであれば、ひざを軽く曲げてみましょう。
腰への負担を軽くできます。
ひざを曲げずに、腰だけを曲げるのが、もっともよくない姿勢です。ぎっくり腰になる姿勢の典型例であるため、十分に注意しましょう。

浴室に椅子があれば、できるだけ上体を起こした姿勢で座るように心がけましょう。

浴槽のつかり方

お風呂につかる姿勢は、腰が丸まって猫背の姿勢となるため、腰痛を感じてしまう場合があります。
その場合は、正座の姿勢をとってみましょう。上体を伸ばせるため、腰への負担を少なくできます。

お風呂につかって、腰痛はよくなる?

お風呂につかるのは腰痛に良いというイメージがあるかと思います。
しかし腰痛にはさまざまな原因があり、お風呂で効く腰痛と、逆に悪化する腰痛があります。
あんたの腰痛がどちらのタイプか確認しておきましょう。

効く腰痛

「筋・筋膜性腰痛」や「心因性の腰痛」であれば、お風呂での鎮痛効果が期待できるでしょう。
筋・筋膜性腰痛とは、スポーツや長時間のデスクワークにより、腰周りの筋肉を使いすぎて疲労がたまり、筋肉が凝り固まることが原因の腰痛です。
血液の循環がうまくいかなくなり、さらに筋肉に疲労物質がたまることで、悪循環の痛みが生じています。
お風呂で体を内側から温めることにより、筋肉がほぐれて、血行が改善します。
よってお風呂に入ることで、腰痛をやわらげる効果が期待できるでしょう。

心因性腰痛とは、ストレスや不安、不眠などの心理的な原因で生じる腰痛です。
入浴は体を温める効果に加えて睡眠の質を高め、心身ともにリラックスさせる効果もあります。
ゆっくりと入浴するのを楽しむことで、腰痛が和らぐでしょう。

👉腰痛の原因はストレス!?心因性腰痛がスッキリわかるポイント解説

悪化する腰痛

ぎっくり腰などの急性腰痛は、症状が悪化するおそれがありますので、入浴を避けましょう。

急性腰痛とは、不用意な動きをきっかけに、突然激しい痛みに襲われる腰痛です。
炎症反応によって赤く腫れて熱を持っていることが多いため、入浴でさらに温めることにより、炎症を悪化しやすいです。
安静にしていれば徐々に痛みはとれていきます。入浴は避けてゆっくり休みましょう。

お風呂の中でできるストレッチ

浴槽の中で座った状態で、腰を軽く左右にひねることで、腰痛への効果が期待できます。
入浴による温熱効果に加えて、ストレッチを取り入れることで、さらに血行が良くなるためです。
浴槽の広さに応じて、無理のない範囲でおこないましょう。
※ひねる際には無理せず少しずつ行うようにしましょう

腰痛に効く入浴剤の選び方

血行促進効果の成分が含まれている入浴剤を選びましょう。
入浴により腰痛がラクになるのは、筋肉がほぐれて血行が促進するためです。
入浴剤に入っている血行促進成分により、さらなる腰痛改善が期待されます。
血行促進成分としては、炭酸ガス系が代表的です。
炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムが、コハク酸やフマル酸、リンゴ酸と組み合わせて入った成分です。
商品の裏の成分表示を見て、血行促進成分が入っているか一度確認してみましょう。

心因性腰痛の人は、リラックス効果を高めるために、アロマオイルを垂らしてみるのもおすすめです。
いい香りにつつまれることで、心身ともにリラックスでき、腰痛がさらにやわらぐでしょう。

背もたれ付きの椅子を導入

お風呂場に、背もたれつきで高さがある椅子を使うことで、腰の負担がかかりにくくなります。
背もたれがついていることで、上半身の体重による腰への負担が、背もたれにも分散されるためです。
また、椅子の高さがあるほうが、腰だけでなく足でも体を支えるようになるため、おすすめです。

何℃くらいのお湯が腰痛にいい?長風呂は?

ぬるめのお湯で、長風呂になりすぎないように入るのがおすすめです。
副交感神経が活発になることで、疲労やストレスを回復し、腰痛緩和が期待できるためです。

お湯の温度は37~39℃であれば副交感神経が活発になりやすく、逆に42℃以上では、交感神経が活発になります。
また、入浴時間は15分ほどであれば副交感神経が活発になり、20分以上であれば交感神経が活発になります。
40℃以下のお湯で、15分ぐらいを目安にお風呂につかるようにして、副交感神経を活性化させ腰周りの疲労をとるようにしましょう。

お風呂上がりにストレッチが効果的

お風呂上がりにストレッチをすることで、腰痛への効果を持続させることができます。
お風呂に入って、体は内側から温まった状態です。その後にすぐ湯冷めしてしまうのはよくありません。
お風呂上がりにストレッチをして、腰や背中、お尻をしっかりと伸ばして血行循環をよくしておきましょう。
腰だけでなく、背中やお尻も腰と直接つながっているため、どちらもよく伸ばしておくのがポイントです。

まとめ

今回は、腰痛で悩む人に向けて、腰にラクな入浴方法やお風呂が効果的な腰痛のタイプ、入浴に関連した腰痛改善のコツについてご紹介しました。
腰痛の原因は人によってさまざまですので、自分にあった腰痛の改善方法を見つけることが大切です。
腰痛改善として、まずは今回紹介したお風呂の入り方を実践して、腰痛への効果を確認してみてください。
もし腰痛が悪化するようであれば、入浴は避けてゆっくり休みましょう。また、改善されずに悩んでいる方は整形外科を受診して医師に相談しましょう。ストレッチや有酸素運動なども効果的ですので、日常生活に取り入れましょう。

参考文献:
青木虎吉 監修 「図解[腰痛の治し方]」主婦の友社
藤巻悦夫 監修 「よく効く腰痛治療全ガイド」主婦と生活社
黒田栄史 監修 「家庭でできる腰痛の原因と治し方」西東社

参考:エーザイ株式会社

著者情報

見元美佐
見元美佐

保有資格

薬剤師

経歴

大手製薬企業のMRを経て、現在は医療系広告代理店にてメディカルライターに従事。個人でも医療、薬、健康などをテーマに記事を執筆。

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