腰痛予防のために行うべき方法のひとつとして、腰の筋肉を鍛えることが挙げられます。腰の筋肉の弱りを防ぎ、血行が促されることによって腰関節等への負担が軽減され、腰の痛みの要因が発生しづらくなるからです。

しかし、筋トレが腰にとって必ずしもよいというわけではありません。ジムで筋トレをしていると、腰が痛くなってしまったといったようなことが少なからずあり得るからです。この記事では、筋トレで腰痛が発生する可能性とその原因、そして予防法等について解説していきます。

ジムでの筋トレが腰痛の原因になってしまう理由


ジムでの筋トレは、本来身体を鍛えることのできるポジティブなもののはず。それなのになぜ、腰痛等の原因となり得ることがあるのでしょうか。ここで具体的に解説を行っていきましょう。

身体に合わないウェイトを扱おうとした

「重いものを持ち上げる」というのは腰にとってはあまりよろしくない行為のひとつです。特に、普段あまり身体を動かさない方がそのようなことをした場合、腰に突然かつ大きな負担がかかり、ひどい場合は腰痛を通り越してぎっくり腰になってしまいかねません。

しかし、トレーニングの際は「がんばろう」という気持ちが前に向きすぎてしまい、ついつい無理をしてしまいます。その結果、明らかに自分の力を超えている量のウェイトを使ってしまい、結果として腰に負担をかけ痛めてしまう結果につながることがあります。

特に注意すべきなのは、いわゆる「デッドリフト」という、鉄棒の両端に装着したウェイトを持ち上げる手法です。見た目にも派手でやりがいも感じられる人気のトレーニングのひとつですが、正しいやり方を知らずに行うと腰がかなりの負担を受けるおそれがあります。

トレーニング中の姿勢がよくない

身体の姿勢と腰痛というのは、とても深い関わりがあります。そもそも腰や背中というのは人間の身体のバランスの大きな役割を担っているパーツであり、そこに問題が生じれば、日常生活への影響も与えるほどの症状を引き起こすこともしばしばあるのです。

そうした問題を作ってしまう要因のひとつが「姿勢」です。たとえば、身体を前にかがめたり、必要以上に腰を反らせたりするような姿勢は腰にとってもよろしくありません。もし、身体に負荷をかけるトレーニング中にそのようなよくない姿勢をしていれば、悪影響はさらに強いものとなるでしょう。

トレーニング方法に大きな誤りがある

トレーニングジムにおいて、基本的にメニューは個人で決めることとなります。「パーソナルトレーニング」等の一部サービスを除き、トレーナーがつきっきりでサポートしてくれることはほぼありません。そういった自由さにはメリットもあるのですが、逆に「誤ったトレーニング方法にも気が付きにくい」というデメリットもあります。

たとえ器具の使い方が間違っていたとしても、なかなか改めることはできません。そういった状況が続いた結果、腰を痛めるトレーニングをし続けてしまうのです。

突然のケガ、アクシデント

トレーニングジムというのは、安全に配慮した運営がなされています。しかし、ある程度は利用者が気をつけねばならないこともあるのです。重量のあるウェイトの扱い、マットでの運動等の際は特に注意が必要です

そうした意識が欠如していると、アクシデントを引き起こしてしまいます。足を滑らせて腰や臀部を強打したり、ウェイトを身体の一部に落下させてしまったり・・・。その結果、腰に限らず身体に大きなケガを生じるおそれがあります。

腰痛リスクを防ぎ筋トレを楽しむためには


以上のように、トレーニングが原因で却って腰を痛めてしまうというのは、決してあり得ないことではないのです。しかし、こうした問題点をしっかり理解しつつ注意した上で行えば、健康的にトレーニングを行うことができます。

事前のストレッチを欠かさない

普段激しい動きに慣れてない身体ほど、突然の運動に弱くなってしまいがちです。腰をはじめ、筋肉や関節が柔軟でなくなってしまっているからです。そのため、トレーニングを行う際は、事前の準備運動としてストレッチを行うことが必要となります。

ストレッチによって各所の筋肉をほぐせば、炎症等が発生するリスクを減少させることができます。腰に対しても「前屈」や「後屈」等のストレッチを事前に行い、きちんと準備をしておきましょう。

「ウェイトを重くする=効果が高まる」とは限らない

トレーニングになじみのない方の中には「重いものを持ち上げれば効果が高まる」と考えている方もいるようですが、それは大きな間違いです。正しい方法でなければいくらたくさんウェイトを使っていても大きな効果は得られず、むしろ腰痛はじめケガのリスクを高めることとなります。

ウェイトは決して過剰に載せるのではく、無理なく持ち上げられる程度にしましょう。やや軽く感じるぐらいでもかまいません。また、器具を使う際はすばやく上げ下げを繰り返すのではなく、ゆっくりと身体全体で動かすようにするのがトレーニングとしては有効です。焦らずじっくり身体を鍛えていきましょう。

トレーナーのアドバイスを受けやすいジムを選ぶ

知識のない方が一人で効果的なトレーニングを行うのは、それほど簡単ではありません。本やネットで勉強していても、いつの間にか間違えた方法を続けていたというのもよくあることです。効果的に、かつ安全に筋トレをしたいのであれば、トレーナーへ気軽にアドバイスを受けられるジムを選びましょう。

おすすめは、トレーナーが常駐していてなおかつ利用者が質問できる環境が整えられているようなジムです。こうした点は入会前に確認しておきましょう。お金に余裕があるのならば、マンツーマンで指導を受けられるパーソナルトレーニングジムを利用するのもひとつの方法です。

腰痛を抱えている方におすすめの筋トレ


最後に、現在進行形で腰痛に悩まされている方でも安心して行えるトレーニングを紹介します。こうしたトレーニングを継続し、少しずつ改善に繋げていきましょう。

ハムストリングスの伸縮運動

「ハムストリングス」というのは、簡単に言えば太ももの裏側の筋肉です。これが運動不足等によって硬直してしまうと血のめぐりが悪化し、腰痛を引き起こすおそれがあります。そこで、ストレッチによってこの筋肉を収縮させ、血行を改善します。

手順としては、以下の通りです。

  • まっすぐ背筋を伸ばして立ち、両手を太ももの上部に置き、片足を痛くならない程度に前に出す。
  • 前に出していない方の膝を曲げ、なおかつ上半身と前に出した方の足はそのままの姿勢を維持。前に出した方の足がきちんと伸びていることが実感できれば成功。片方の足でも同じことを行う。

ジャックナイフストレッチ

その形状から「ジャックナイフ」と呼ばれているこのストレッチは、ハムストリングスを効果的に動かすことができます。特殊な器具も広い場所も不要なので、家でも行えるのが魅力的です。

ジャックナイフの手順としては、以下の通りとなっています。

  • 地面に足をしっかりつけ、両手で足首を持った状態でしゃがみ込む。その際胸が太ももについているようにする。
  • ゆっくりと臀部、そして腰を上げていく。ただし頭は下を向き、下げた状態を保つ。
  • もう上げることができず、足が張っている実感を持てたら成功。数秒間その姿勢を保持する。
  • ある程度保持できたら元の姿勢に戻る。これを何度か繰り返す。

まとめ

健康な身体づくりのための筋トレも、やり方を間違えると腰によくありません。そのため、無理をせず、正しい手法で鍛えることがとても大事です。ジム通いをはじめる際は、こうしたことを念頭に置いてトレーニングに臨みましょう。

・参考

navis
(筋トレで腰痛になる原因、正しいトレーニング方法等について)
https://navis-web.com/note/gymtore-ningyoutuu/

コナミスポーツクラブ
(ハムストリングスストレッチについて)
https://www.konami.com/sportsclub/method/fitness/youtsu.html

東急スポーツオアシス
(前屈、後屈体操等について)
https://www.sportsoasis.co.jp/sh52/blog/c12/n17244.html

宏洲整形外科医院
(ジャックナイフストレッチについて)
https://www.hiroshima-seikeigekaiin.jp/exercise/jack-nife

著者情報

岩崎 隼人
岩崎 隼人

専門

関西にてライター他、写真や動画関連の事業に従事。

経歴

「観光経済新聞」「オマツリジャパン」等に記事寄稿歴あり。

フィットネスジム通いやトレッキングを趣味としており、腰痛対策にも気を配っています。

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