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姿勢が悪かったり、無理して負担をかけたりと腰痛にはさまざまな原因があります。現在はテレワークがきっかけとなり、腰痛で悩んでいる方が増えています。長時間同じ姿勢でいると、血流が悪くなり、筋肉がこわばって痛みが出ます。

また、疲れやストレスが溜まることも原因のひとつです。リラックスタイムも兼ねてアロマテラピーで腰痛を改善しませんか?今回は、腰痛を和らげるおすすめの精油をご紹介します。少し聞き慣れない名前も出てきますが、血流改善や筋肉の凝りに作用する精油を詳しく解説していきます!

精油とは?

植物の花や葉、果皮、樹皮などから抽出した天然の素材です。有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質で、香り以外にもさまざまな機能を持っています。種類によって、心や身体、お肌に作用する働きが違っており、香りだけでなく症状によって使い分けができます。

また植物の芳香成分は、産地の土壌や天候などの影響を受けやすいため、同じ精油でも主産地によって香りに違いが出ることもあります。

痛みや凝りに対する作用

精油によってさまざまな作用があります。腰痛改善に役立つ作用とは、一体どのようなものがあるのでしょうか。

鎮静作用

張り詰めた神経を鎮めて、心や身体を落ち着かせてくれる作用です。腰痛には緊張やストレスなどが原因で痛みが出ることもあります。また痛みで辛かったり、イライラしたりする気持ちを和らげてくれます。

鎮痛作用

身体の痛みを和らげる作用です。腰痛には、キャリアオイルで希釈してマッサージをするほか、お風呂での使用が効果的です。

血行促進作用

血行を良くする働きのことです。全身に作用します。血行が良くなると筋肉の痛みや凝りを和らげることができます。

筋肉弛緩作用

筋肉の緊張をゆるめる作用のことです。筋肉が緊張すると痛みや凝りの原因となります。筋肉の緊張をゆるめることで、腰痛の緩和につながります。

腰痛を和らげるおすすめ精油

腰痛改善に役立つ作用を持っている精油を7つご紹介します。

タラゴン

フランス料理などでよく使われるハーブです。スパイシーな中にも甘みのある香りです。血行促進作用があり、滞った血行をよくして筋肉の痛みや凝りを和らげてくれる働きを持っています。また、筋肉弛緩作用も持っているので、緊張した筋肉をゆるめてくれます。

ストレスで筋肉がこわばり、腰に痛みがあるという方におすすめします。心にも刺激を与えて前向きにしてくれるので、痛みを緩和するとともに、明日への力となる香りです。刺激が強い精油なので、使用量に注意してください。また、妊娠中の方は使用を避けてください。

ベチバー

とてもスモーキーで独特な香りです。強い鎮静作用を持っています。ストレスや緊張を和らげてくれて、心を落ち着かせてくれる精油です。血液循環を促進する作用もあるので、腰痛を和らげてくれます。血行が良くなると腰痛の辛さも和らぎます。

それと同時に、疲労回復の働きも持っているので、1日の終わりにマッサージオイルとして使用すると、疲れた体に力を与えてくれます。他の精油に加えると香りを長く持続させる保留剤となるので、ブレンドして使用するのもおすすめです。香りが強く残りやすいので、その点は注意をしてください。また、妊娠中の方は使用を避けてください。

マジョラム

温かみがあり少しスパイシーさもある香りです。心と身体のどちらも温めてくれる作用があり、ほっとさせてくれます。心地の良い安らぎを与えてくれるだけでなく、鎮痛作用もあります。ストレスなどで筋肉がこわばって腰痛がある方におすすめです。

緊張で張り詰めた心も一緒に落ち着かせてくれます。血行を良くするので、冷えからくる腰痛も緩和してくれる精油です。リラックス効果も高く安眠にも良い香りなので、寝る前の使用が最適です。物事に集中したい時や車の運転前は使用を避け、妊娠中の方は使用しないでください。

ラバンジン

原料となっているラバンジンは真正ラベンダーとスパイクラベンダーの自然交配によって生まれた種類です。香りはラベンダーと似ていますが、少しシャープな印象です。効能も同じような働きをします。鎮痛作用に優れていて、痛みや筋肉の凝りをほぐしてくれます。

腰痛や肩こりなどにおすすめの精油です。香りも一般的なラベンダーより少しスッキリしているので、腰の痛みを取り除いてリフレッシュしたい時に適しています。注意点として、妊娠中の方は使用は控えてください。

レモングラス

レモンのようなスッキリさと少し渋みを持った香りです。ストレスを解消し心身ともに元気にしてくれる精油です。レモングラスの最大の特徴は、乳酸を排出する働きがあることです。スポーツ後の筋肉疲労を回復してくれるだけでなく、筋肉痛や凝りなどにも役立ちます。

立ち仕事などの疲労による腰痛を緩和してくれる精油です。リンパの循環を刺激して老廃物を流すことができるので、マッサージがおすすめです。濃度が高いと皮膚刺激を引き起こすこともあるので注意をしてください。また妊娠中の方は使用を避けてください。

ローズウッド

名前にバラが入っていますが、全く異なる植物の木部から採れた精油です。ウッディーさを持っており、バラに似たフローラルな香りがします。精神的に疲れた時などに気持ちを明るくしてくれる作用があります。

また、免疫力を高めて、身体全体を丈夫にしてくれる作用も持っています。腰痛を改善してくれる鎮痛作用があり、血行促進作用もあるので痛みや凝りに役立ちます。心身ともに疲れた時には疲労を回復してくれる精油なので、リラックスタイムにおすすめです。

ローズマリー

スッキリとした清涼感のある香りです。心身を目覚めさせてくれ集中力を高めてくれます。精神的な過労や無気力を改善するだけでなく、鎮痛作用も併せ持っています。腰痛や肩こり、筋肉痛などを緩和し、血行促進作用で血液循環も良くしてくれます。老廃物を排出し、冷えやむくみの改善にも役立ちます。

ずっと同じ姿勢で体が冷え、筋肉が縮こまって腰に痛みを生じている方におすすめです。刺激が強いため、高血圧やてんかんの持病がある方は使用を避けてください。また、妊娠中や授乳中の方も使用はしないでください。皮膚刺激があった場合もすぐに洗い流して使用を控えましょう。

スッキリする香りで心もリフレッシュしましょう

腰痛で辛い時、ストレッチで体を伸ばしたり、ヨガで血流を良くしたりすると気持ちがいいですよね。朝や仕事の合間などの日中には、スッキリとした香りで心身ともにリフレッシュできる種類がおすすめです。体を動かすことで、腰痛の辛さも軽減でき、香りがあることによりさらにその動きに集中することができます。

アロマデュフューザーなどで香りを拡散できない場合は、マグカップにお湯を張って香りを楽しむこともできます。3滴くらいを目安に精油を入れてみてください。部屋中に香りが漂わなくても、自分の周りだけでも十分に楽しめます。運動と香りを一緒に楽しんで、辛い腰痛を乗り切りましょう!

ペパーミント

スッキリ系の王道といっても過言ではない、皆さんが知っている香りのペパーミントです。清涼感のある香りで、気分をリフレッシュさせてくれ、眠気や精神疲労を取り去ってくれます。長時間座りっぱなしの方などは、ストレッチやヨガと合わせて香りを楽しんでみてください。

腰痛で辛く、どんよりとした気持ちをスッキリさせてくれる香りです。集中力を高める作用もあるので、運動自体にもしっかりと向き合って取り組むことができます。ストレッチやヨガで腰痛を緩和し、ペパーミントで気分をスッキリさせると腰の痛みや凝りも緩和して気分転換にもなります。

ライム

爽やかな柑橘系の香りです。レモンより少し酸っぱさの感じるシャープな香りをしています。ライムは、疲れた体をリフレッシュさせてくれて、心を明るく元気にします。腰痛で悩まされている時は、気持ちまでも元気がないものです。痛みを我慢し、どんよりとした気持ちのままでいると、動くことも億劫になりさらに腰痛を悪化させます。

まず、スッキリした香りを嗅いで元気を出し、腰痛改善のストレッチやヨガをしてみてください。体を動かすと血流も良くなり、痛みも軽減します。さらにスッキリとした香りで気持ちも明るく元気になれるので、気持ちが沈みがちの時に試してみてはいかがでしょうか。

レモン

フレッシュで爽快な香りのレモンはお馴染みの香りです。男性の方や初めてアロマテラピーを使われる方にも使いやすい種類です。レモンのフレッシュな香りは、気分を高揚させ気持ちを明快にしてくれる働きがあります。

さらに集中力を高めてくれるので、腰痛改善の運動時におすすめの香りです。精神的な疲れからくる心身の不調を和らげる働きがあるので、ストレスからくる腰痛にもおすすめです。腰痛だけでなく、仕事の疲れも溜まって辛い時は、ストレッチやヨガをしつつレモンの香りを楽しんでみてください。室内の空気を浄化してくれる働きもあるので、スッキリした気持ちで運動に取り組めます。

リラックスする香りで心も落ち着かせましょう

疲れやストレスが、腰の痛みや凝りに繋がることもあります。1日の終わりにストレッチやヨガをして筋肉を伸ばし、腰痛の辛さを和らげましょう。夜のリラックスタイムに心地よい香りを嗅ぎながら運動をすると、腰痛緩和に繋がります。

リラックスできる香りで心を落ち着かせてストレッチやヨガをすることで、痛みを明日に持ち越すことなくリセットできます。リラックス作用のある香りを嗅ぎながら、軽く体を動かすことによりそのまま安眠にも繋がります。腰痛にはストレスが原因のものも多くあり、寝不足も大きなストレスの原因となります。リラックスして良い睡眠をとるようにすることも、腰痛改善へのひとつと考えられるでしょう。

オレンジ

爽やかな中にも暖かさが感じられる香りのオレンジ。心身ともに加温作用があり、リラックス効果の高い香りです。腰痛で辛い時は、痛みを我慢して気持ちまでも辛くなります。元気がなくなり、心が沈んでしまっている時におすすめなのがオレンジです。

夜のリラックスタイムや、寝る前のストレッチやヨガの時に使うと不眠も助けてくれます。ストレッチやヨガで血流を良くして、さらにオレンジの香りで心も温まると、心身ともに痛みや辛さが緩和されます。腰痛改善のストレッチやヨガは色々ありますが、夜に行うのであれば、ゆったりとリラックスできるようなものを選ぶようにしましょう。

サンダルウッド

木の温もりと深みが感じられる香りです。とても深い鎮静作用があり、昔から宗教儀式や瞑想などに使われてきました。腰痛には、緊張により筋肉がこわばり痛みが出ることもあります。サンダルウッドは、仕事などの緊張によるストレスを緩和します。

こわばった心を解きほぐしてくれ、気持ちを穏やかにしてくれます。腰痛の原因となることもあるストレスはその日のうちにリセットしてしまいましょう。心を落ち着かせてくれる香りの中で運動することにより、痛みや凝りを緩和させると同時に深くリラックスできます。そのまま布団に入れば、グッスリと眠ることができるでしょう。

フランキンセンス

森林のようなスッキリとした香りで深いリラクゼーションをもたらします。呼吸が浅い方には特におすすめで、深く呼吸をしやすくしてくれる働きがあります。サンダルウッドと同様に昔から瞑想などで用いられており、心身の浄化に役立つ香りです。

1日の終わりに、ストレッチやヨガで筋肉を伸ばし、痛みを溜め込んだ腰を労ってください。そんな時にフランキンセンスを使うことにより、さらにリラックスでき心のストレスも癒やしてくれます。特にヨガは呼吸が大事なので、フランキンセンスの香りを嗅ぎながらのヨガは心身ともに癒される時間となります。ヨガで呼吸が上手くできない方は一度試してみてください。

⒋ まとめ

腰痛の辛さを緩和する精油は、身体だけでなく心への働きもあります。痛みや凝りを取り除くだけでなく、心のストレスを癒したり気持ちをリフレッシュすることができます。腰痛の改善だけでなく、合わせて心も元気になれば明日への活力となるのではないでしょうか。今は、世界が未知のウイルスに支配され、色々な我慢やストレスが体にも現れてきています。

その中でも腰痛は、生活に支障をきたすこともあり、気持ちまでも辛くしてしまいます。腰痛を和らげるだけでなく、辛くなった心も一緒に和らげることができるのがアロマテラピーです。ただ痛みを緩和するだけでなく、精神的なストレスからくる腰痛にも役立ちます。手軽に生活に取り入れることのできるアロマテラピー。自分の好きな香りや、体調に合った精油を見つけて腰痛を改善していきましょう。

【参考文献】:『アロマテラピー用語辞典』(公益社団法人 日本アロマ環境協会)
『アロマテラピーのすべてがわかる事典』(監修 グリーンフラスコ)
グリーンフラスコ(2009)『アロマテラピーのすべてがわかる事典』ナツメ社

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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