現在、日本では2800万人の方々が腰痛を感じており、また、その8割は原因不明だそうです。つまり、この数値からは、多くの方々がつらい腰の痛みに耐えながら、日々の生活を送っているということがわかります。

また先程、腰痛の多くが原因不明だとお話しましたが、もしかすると、どこかに、腰痛を改善するためのヒントがあるかもしれません。例えば、私たちが毎日の生活の中で、何気なくしている姿勢や動作です。

そういった日々の生活で無意識に繰り返されている動作に着目し、その動作の特徴を知って、腰痛を起こさないよう体を扱うことで、腰痛を避けることができるかもしれないのです。

ぜひ、一緒に考えてみましょう。

それでは今回、特に、朝起きる時に起こしやすい腰痛について注目していきます。朝、起きて動き出す時に起こしやすい腰痛の原因や腰痛を避けるための方法について考えていきましょう。

1. 朝起きる時に生じやすい腰痛の原因

体内の水分が不足している。

 成人の体の組織の約6割が水分であることがわかっています。また、水のスムーズな流れによって、体の全ての細胞に栄養を与えたり、老廃物を回収して体外に排出し、正常な体の機能を維持させています。

 そのため、寝ている間に汗をかいて毛穴から水分が出ていき、体内の水分量が減少して血液がドロドロになっていると予想します。また、そういった血液は、粘性が強く、スムーズに体中を流れることが難しくなっています。

 このように体の中の水の循環が滞ることで、個々の細胞が十分に働くことができず、腸の蠕動運動や内臓の働きが不十分であったり、また体中に老廃物がたまっていることが考えられます。つまり、朝目覚めたばかりの体は、十分に起き上がる準備ができていない状況となっているのです。そんな体のままで、勢いよく体を引き起こすとどうなるでしょうか?頭や体幹を持ち上げなければならないため、腰への負担は大きくなることが予想されます。しっかりと準備をして、腰へのストレスを軽減し腰痛を起こさないようにしていきたいものです。

腰背部が硬くなっている。

 寝ている時に行っている寝返りは、体内の血液の循環や体温を調節したり、体にかかる圧迫を逃がし、快適な眠れるように体を調整するための活動です。

 また、それ以外にも、日中の体の使い方の癖を修正するために、丸くなっている背骨を伸ばしたり、背骨と背骨の間の詰まりを広げたり、体の余分な力を抜いて、全身をリセットしていくための動きであり、非常に重要です。

 しかしながら大人になると、子どもの頃と比べ寝返りの回数が減少すると言われています。子どもは、その柔軟性を使って寝返りをし、布団と体の間の熱を逃がしたり、局所的に受け続けている圧を分散していますが、大人の場合は、子どもと比較すると体が硬く、筋肉の柔軟性が低下していることで寝返りの回数が少なくなります。長時間眠っている間、寝返りの回数が少なく姿勢を変えずにいると、体が緊張して硬くなっていくことが予想されます。

 

 

2. 腰痛を避けるための方法

起き上がる前に水分を飲む。

 
 寝ている間に、約500ml程度の水分が減少しているそうです。そのため
朝になって、これから体を動かしていくために、不足している水分を摂取して、体の中の循環を促し、一つ一つの細胞を目覚めさせ、内臓や筋肉も動きやすい環境を作ることが大切です。

 朝起きたら、コップ一杯の常温の水や御白湯を飲むようにしましょう。

腰まわりの筋肉を緩める。

 仰向け姿勢になり、片側の膝を曲げて持ち上げ、両手で膝を抱えましょう。
そのまま息を吸って、次に息を吐きながら、膝を胸へと近づけます。その姿勢を保ったまま深い呼吸を繰り返すことで、寝ている間に硬くなっている腰まわりの筋肉を緩めながら背骨の動きを引き出していきます。反対側も行いましょう。

 腰背部の筋肉の柔軟性を改善し、背骨や腰骨の動きも促していきます。

体側を伸ばして体を広げる。

 
 仰向けの姿勢をとります。両手を肩の高さに広げておきましょう。
両足を腰幅に開いて膝を立てます。そのまま息を吸い、次に息を吐きながら
両膝を右側に倒します。顔は左に向けてバランスを保ちましょう。この時、
両膝を無理に床に近づけようとせず、自然な位置を保ち呼吸を繰り返します。

 体側が伸びて、体が広がり、腰まわりの筋肉も伸びていきますし、腸の蠕動運動も促されていきます。

 体側を伸ばしながら、起き上がるときの背骨の回旋運動を引き出していきます。

まとめ

今回、朝起き上がる時に起きやすい腰痛の原因と腰痛を避ける三つの方法についてお伝えしました。

朝起きる時に生じやすい腰痛の原因

1)体内の水分が不足している。
2)腰背部が硬くなっている。
3)腰骨が反っている。

腰痛を避けるための方法

1)起き上がる前に水分を摂る。
2)腰まわりの筋肉を緩める。
3)体側を伸ばして体を広げる。

皆様、いかがだったでしょうか?

日々の生活の何気ない動作の中にこそ、腰痛の原因が潜んでいるかもしれませんね。

これまで皆様にお伝えしたように、朝、目覚まし時計の音を聞いたからといって、急激に体を引き起こそうとすることは、起きる準備ができていない体を無理に引き起こすことになるので、腰を傷める可能性が高いのです。

いつも、ご自身の体の状態に目を向けて、腰痛を避けるための三つの方法を実践してみてください。

少しずつ毎日の生活に取り入れることで、腰痛を感じにくい、快適な体作りを目指していきましょう。

 

参考文献
水分補給が少ないとどうなるの?|【公式】アルピナウォーター
これは続けたい!寝起きに水を飲むことのメリットとは? | 「水」を見つめるWebメディアーエレメントアクア

 

著者情報

腰痛メディア編集部
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