今までと変わらない生活をしているのに、筋肉の痛みがずっと続くといったことはないでしょうか。もしあるとすれば、注意した方がよいでしょう。

なぜならば、それは「筋筋膜性腰痛」の症状かもしれないからです。当記事では、一般的にはあまり知られていないこの腰痛について解説しています。

筋肉の痛み他、筋筋膜性腰痛の症状について

この筋筋膜性腰痛という症状、ほとんどの方にとって聞きなれないものだと思います。しかし、この症状自体がもたらす害は決して無視できるものではありません。

運動、行動時の腰の痛み

主な症状のひとつは、やはりというべきか痛みです。ここでポイントとなるのは、痛みが発生するタイミングでしょう。

筋筋膜性腰痛の場合、何かしらの運動や行動を行なった際にも深刻な痛みが発生する場合がしばしばあります。特に、ゴルフや野球など、腰をよく使うスポーツを行なっていると、より痛みが激しくなる傾向が見られるのです。

こうした痛みは腰の筋肉が損傷し、炎症や血行不良が発生していることで発生します。痛みの具体的な感覚によっては人によって多少分かれますが、「しびれるような痛み」と例えられることが多いです。

腰以外、臀部や脚部への痛み

この症状で痛みが発生する可能性のある部位は、腰だけではありません。たとえば臀部(おしり)や太もも、ふくらはぎなどにも痛みが生じることがあります。

これによって、ひどい場合はただ前屈をしただけでもよりひどい不快感を覚えることがあり、行動は大幅に制限されるおそれもあります。試しに前屈運動をして、腰やふくらはぎに何かしら不自然な痛みを感じるのであれば、この症状の有無を疑った方がよいでしょう。

ぎっくり腰

特に注意したいのは、いわゆる「ぎっくり腰」状態です。ぎっくり腰というのは「急性腰痛症」とも呼ばれ、腰をまっすぐにしようとするだけで激しい痛みが生じ、身体の自由が大幅に制限される症状となります。

後述する筋筋膜性腰痛の原因は、ある程度このぎっくり腰と共通しているのです。ですので、症状の激しい急性的な筋筋膜性腰痛がぎっくり腰として診断されることもあります。

生活へのさまざまな悪影響

この筋筋膜性腰痛が発生すると、普段の生活に悪い意味で影響を及ぼします。腰を動かすような行動をした場合に痛みが起こるので、行動を起こしづらくなってしまうのです。

痛みがあまりにもひどい場合、外出の機会も減少し、引きこもり状態になってしまうこともあり得ない話ではありません。そういった状況はさらなる運動不足や免疫力の低下、そして精神的な健康状態の悪化などを引き起こし、より深刻な状態へと陥ることとなります。

筋筋膜性腰痛発症の原因について

この筋筋膜性腰痛を生じる原因としては、さまざまな事柄が考えられます。たとえば、以下に挙げるようなことに心当たりがないでしょうか。

慣れていない激しい運動の結果

現代人の多くはそれほど運動に慣れていません。多くの人は、1日4時間~8時間程度の労働に従事しており、運動のための機会をなかなか設けることができないからです。そのため、身体がなまった状態が持続しがちなります。

そのような状態で、ある日突然スポーツをはじめた場合、どのようなことが予想されるでしょうか。今までほとんど行わなかった腰の激しい回転、屈折などによって突如激しい負荷がかけられれば、腰背中の筋肉や筋膜が損傷してしまうおそれがあります。これによって、腰痛が生じる場合があるのです。

事前の準備が不足している

もうひとつの要因として考えられるのは、運動前の準備が不足しているということでしょう。スポーツをはじめとする、身体をひんぱんに動かす運動や作業において、事前のストレッチなどは必要不可欠です。ストレッチで身体をあらかじめ動かし慣らしておくことで筋肉の緊張を防ぎ、ケガを防ぐことができます。

ところが、時間的な都合やただ単に「面倒くさい」という理由でストレッチを省く方が少なくありません。もちろん、ストレッチをしないからといって必ず腰痛になるというわけではありませんが、その発生リスクが高まる可能性はとても高いのです。言うなれば、シートベルトを着用することなく自動車を運転するようなものと言えます。

長時間の同一姿勢の持続

仕事の内容によっては、長時間椅子に座って机に向かうといったことを毎日行っています。実はこれが、筋筋膜性腰痛の原因のひとつとなることがあるのです。座るというのは一見負担が少ないように見えますが、実は必ずしもそうだと言えないのです。

1日ずっと同じ姿勢で座り続けていれば、腰への負担は持続的にかかり続けてしまいます。それに加え、いわゆる「猫背」などに代表されるよくない姿勢で長時間座り続けていると、その負担はさらに大きなものとなるでしょう。そこに激しい運動や力を使う作業が加われば、腰痛発症のおそれはさらに高まります。

筋肉の痛みを防ぐ、筋筋膜性腰痛対策

筋筋膜性腰痛はとてもつらいものであり、治療もそう簡単にできるものではありません。だからこそ、未然の対策がとても重要となります。腰痛が心配な方は、こういったポイントに気を付けて生活を改善していきましょう。

毎日の姿勢を正す

腰痛の原因は実に多種多様だと言われていますが、そのうちのひとつが普段の姿勢です。立っている時でも座っている時でも、歪んでいる状態が続いているのは好ましくありません。たとえば常に前かがみになっていたり、歩いている時の肩のバランスが不自然ではないでしょうか。そういった姿勢が何年も維持され続けていると、加齢とともに腰の健康状態は悪化していき、ちょっとしたことでも筋筋膜性腰痛が発生しやすくなります。

だからこそ、姿勢改善は腰痛予防のための有効な手段のひとつだと言えるのです。これまでは何気なく行っていた「座る」「立つ」「歩く」といった姿勢に少しだけ注意を払ってみましょう。家やオフィスにある姿見で逐次自分の姿勢をチェックするのも効果的です。よい姿勢は健康のみならず、周囲からも「だらしなさがなく信頼できる」と好意的に見られるでしょう。

準備作業、そして寝る前のストレッチ

筋筋膜性腰痛の原因のひとつは、激しい動作によって腰が抱えきれないほどの負荷を受け、損傷するというものです。そのため、腰の筋肉および筋膜をある程度の負担に慣れさせておかなければならず、普段の運動習慣やストレッチの慣習化が大事になります。

できれば毎日一定時間何かしらの運動を行うことが望ましいのですが、多くの人はなかなかそうした時間を取ることが難しいかと思われます。それを踏まえれば、数分さえあればできるストレッチを毎日のルールとして行うのが有効な方法です。運動前や作業前はもちろん、寝る前にも前屈や屈伸等下半身を使うストレッチを実施するようにしましょう。

生活習慣を見直す

腰痛の原因は、意外なところに潜んでいます。たとえば、多量の飲酒や喫煙等の食生活が腰に悪影響を及ぼすこともあるのです。こうした習慣は体内の血行を悪化させ、腰の筋肉の活動を弱めてしまう可能性があります。

よって、禁煙や禁酒なども腰痛を防止する手段のひとつとなり得ると言えるのです。現在腰の調子が悪い方は、お酒やタバコの摂取量を減らしてみるのもよいでしょう。

まとめ

筋筋膜性腰痛は慢性的な苦痛が長期間継続する厄介な症状であり、治療も一筋縄ではいきません。発症してから悔やむ前に、まずは腰痛にならないための心がけに気を配りましょう。

参照:筋・筋膜性腰痛症|ZAMST筋・筋膜性腰痛症|MCDAVID筋・筋膜性腰痛|ぜんしん整形外科筋・筋膜性腰痛|横山医院筋筋膜性腰痛 ぎっくり腰 腰椎分離症|鶴巻温泉医院腰痛症(筋筋膜性腰痛・ぎっくり腰など)とは|スポーツ鍼灸今日からできる、腰痛を予防するストレッチ|SUNTORYたばこと腰痛の関係について|健康堂鍼灸院整骨院

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腰痛メディア編集部
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