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<知ってて損ナシ、腰痛の基礎知識・豆知識>

腰痛と聞くと、多くの人にはなじみの深いテーマではないしょうか。なぜなら男性では一番目、女性では二番目に多くの方が悩んでいる症状とも言われているからです。今も痛みを自覚されている人にとっては、思い出すのも、話題として触れられるのも避けたいワードかと思います。

筆者自身、「腰痛」でクリニックを受診したことがあり、私より腰痛と長くつきあい続けている家族をもち、過去に、「腰痛」で受診された患者さんを救急外来で診察した経験もある、という経歴の持ち主です。

腰の痛み方も、きっかけも、恐らくみなさんそれぞれに違い、それだけに対処法にも違いがあるのが現実です。腰痛というテーマは大変奥が深いのです。「腰痛」について1冊の本になっているものも珍しくありません。
さて、これからお読みいただく皆様が少しでも腰痛への理解を深めるのに役立てていただければと、お話させていただきます。

目次

1.腰が痛いとは?筋肉が痛いこと?
2.腰痛の種類とは?
3.腰痛がおこる原因は?原因不明が多いって本当なの?
4.放置してはいけない腰痛とは?
5.まとめ

腰が痛いとは? 筋肉が痛いこと?

腰痛と一般に言われていますが、腰部痛とも言われ、腰部(背中の下の方にある腰椎と名前の付いた骨が組み合わさった部位)のあたりの痛みや不快感などを総まとめにした症状を指します。ときに足の痛みを含むこともあります。
そして、腰のあたりといっても、骨はもちろん、内臓をはじめとし、筋肉、神経といったさまざまな体の部分から痛みは起こるので、腰痛とひとことで言っても奥深いのが想像できるかと思います。
「筋肉が痛い」という状態は、普段慣れない動作をしたり、スポーツをやりすぎたりしたときに起こる筋肉痛も含まれ、筋炎と呼ばれる、炎症が起こったことによる筋肉の痛みもあるかと思います。どちらにしても、動いているときに痛いのが一般的な「筋肉が痛い」状態ですね。

腰痛と言っても、痛みの原因を分析することは対処法や治療につなげるためにも必要です。

腰痛の種類とは?

腰痛で病院やクリニックを受診された方なら、問診で、おおよそどんなことを聞かれたか覚えていらっしゃるかもしれませんが、痛みの原因を探るためのいくつかの分岐点となる、質問項目があります。

「安静にしていても痛みますか?動いた時だけ痛みますか?」
腰痛は大きく二つに分けられます。内臓から生じる痛み、骨や筋肉などの脊柱に由来する、言い換えると整形外科的な部位から生じる痛み、です。これがさらに原因となる臓器によって細かく分かれていきます。先ほど言ったように、内臓といっても、血管や神経など、原因となりうる部位が腰部にはいろいろ含まれます。

「いつから痛いですか?」
今日から、一カ月前から、半年前から、一年前からといった時間経過を知ることで、急性なのか、慢性なのかを区別していきます。前者は、きっかけがあって急激に出てきたもの、痛みだしてからあまり時間が経っていないものを指します。また、後者は一般に三カ月以上続いている場合を指します。加えて、その中間の期間にあてはまるものを医学の世界では「亜急性」と呼んで区別されます。

腰の痛みが起きるきっかけは? 原因不明が多いって本当なの?

痛みのメカニズムについて、腰痛は実は体のあらゆる部位がいろいろと関わりあって起こっているので、多種多様といわれています。
ここでは、起こっている痛みの原因となる場所、引き起こす場所についてもう少し詳しくお話させてくださいね。
痛みというのは、痛みがある特定の場所から出ることもあれば、それが広範囲に起こることもあり、痛みを察知する脳自体にも起因する場合があります。
先ほどお伝えした腰椎と呼ばれる脊柱から由来するほか、神経、内臓(内臓疾患)、血管、そして心因性と呼ばれる分類、その他と大きく6つに分かれます。
この「その他」こそが原因不明、まだ医学的に説明ができない、診断や治療も解明できていない部分が含まれます。別な呼び方では「非特異的腰痛」といわれ、診断不明のものがこれにあてはまります。
ただし、かつてはこの原因不明の腰痛が8割を超えるといわれたこともありましたが、国内でその後に報告されたデータからは2割程度以外は原因を特定できたといわれています。

放置していけない腰痛とは?

 
みなさんの腰痛は放っておけば治るのかは気になりますよね。
腰痛が始まってから病院やクリニックを受診するまでに急いだほうがよいのか、仕事を休んでも今すぐ受診したほうがよいのか、悩まれますよね。
頻度からお話すると、放っておいても安静などで自然によくなる腰痛の方が多いです。
では、時に命に関わり、早めの受診がその後の人生にかかわる腰痛があることについてご存じでしょうか。
腰痛の中には、事故などのきっかけがあって起こるものもあれば、加齢のような徐々に起こってくる痛みもあります。
対応に急ぐほうがよい腰痛にも、大きく2種類にわけることができます。

一つ目は、内臓から起こる腰痛です。腰部には腎臓、膵臓、大動脈血管、子宮など、さまざまな臓器があり、重大な病気が隠れていることがあります。これらは基本的に安静にしていても痛みがあり、動作で痛みが強くなることはありません。
病院やクリニックを受診する場合には、その窓口は整形外科ではなく、内科や外科になります。規模の大きな病院には総合診療科が対応するところもあります。
安静でもよくならない痛みを腰に感じる方、とりわけ、ひと月以上腰痛が続いている方は一度、早めの受診をおすすめします。

二つ目は、骨折かもしれないという状況で、安静でも痛みが続いている場合です。事故やきっかけになる出来事があってもなくても、日常生活でお困りでしたら元気でも骨折している場合があります。
痛みでトイレにいくのもつらい、歩けないなど、生活に支障が出ている場合は早めに整形外科の受診をお勧めします。
くわえて、整形外科で扱われる病気にも、その後の生活に関わる病気がいくつかあります。
病名を上げると、感染性脊椎炎、転移性脊椎腫瘍(がんの転移)、馬尾症候群があてはまります。
腰痛の他に、熱がある、夜に痛む、体重が減ってきているという症状があれば、仕事を休んででも早めに受診した方がよいでしょう。特に50歳を超えている方で上記にあてはまるという方は要注意です。

まとめ

今回は、腰痛の入口となるお話をさせていただきました。腰痛にはいろいろな種類があります。すでにいろいろ試したけれどもよくならないという場合にも、早めの受診をおすすめします。命にかかわる腰痛ではないという安心を、病院やクリニックでご確認いただければ、その後の腰痛とのつきあいかたも違ってくるのではないでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。
こちらに書かせていただいたこと、また省略させていただいた部分を含めてさらに詳しく知りたい方は以下をご参照ください。


出典:
腰痛ガイドライン2019
日本整形外科学会ホームページ,腰椎(こし)の症状一覧 

著者情報

腰痛メディア編集部
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