腰痛が長く続くこと、その状態を「慢性腰痛」といいます。一般的になにかしらの対処をしてもはっきりと腰痛の改善がなされず、6カ月以上継続している状態を「慢性腰痛」と呼ぶようです。いつから始まったのかわからない程度の腰痛から徐々に痛みが重くなり、重だるさをともなう場合が多いようです。

慢性腰痛の原因は日常生活に潜む

慢性腰痛のおもな原因は腰に負荷のかかる姿勢を長時間維持している、悪い姿勢や体の動かし方が癖になっている、運動不足で筋力が低下している、加齢にともない、腰椎そのものが弱くなっているなど、日常生活が原因となっていることがほとんどです。
また、それ以外にも重たいものをよく取り扱う仕事の方やハードに動き回る方に多くみられます。一方、デスクワークなど、長時間座る姿勢を保持している方にも多いのです。その姿勢が腰に負担がかかるようならば、それが慢性腰痛の原因となりうるのです。

慢性腰痛の原因となる姿勢

どのような姿勢でも、脊椎の生理的な弯曲を維持できているならば腰に大きな負荷がかかることもないのですが、猫背や前かがみになるなどは腰に負荷がかかる姿勢といわれています。悪い姿勢で前に突きでる、後ろに丸くなるなど腰周辺の筋肉の緊張が高まることで筋肉疲労が蓄積し慢性腰痛につながります。さらに、筋肉により支えきれない場合には、脊椎に直接負担がかかり、腰痛につながります。

脊柱の生理的湾曲を確認する

脊柱の生理的湾曲ですが、頸椎は前弯・胸椎は後弯・腰椎は前弯・仙椎から下は後弯となっているのが通常です。生理的湾曲がきちんとなされているか確認するごくごく簡単な方法は、壁際に立ったときに後頭部・肩甲骨部・お尻の部分が付くはずです(もともとの体格により個人差はあります)

慢性腰痛と座ること

座る姿勢は慢性腰痛と深い関係があります。一番脊椎の弯曲が正しく保持され、腰痛が起こりにくい姿勢は、正座が理想的なのです。正座が簡単に脊椎の生理的湾曲を維持する姿勢です。あぐらは上体の重さすべてを腰で支えることになり、腰には負担がかかります。
椅子に座るときには背筋を伸ばし腰の後ろが背もたれにつかないように座ります。この姿勢は腹筋も使うので慣れるまでは少し姿勢保持がきつく感じるかもしれませんが、慣れてくると筋力が付き、長い時間でも疲労を感じず疲れにくくなり、腰に負担がかかりません。
デスクワークなのに腰痛がある方のほとんどが、姿勢が前かがみになっているか、背中を丸くして座っている人が多いのです。癖がついて今すぐ矯正が難しい、長時間自分の筋力だけで姿勢を保持するのが難しい場合には、背もたれとの間にタオルなどを丸めて座るのもよいでしょう。
どちらにしても、同じ姿勢を長時間続けることはそれだけで腰に負荷がかかっています。30分に1回はできれば立ち上がって軽くストレッチしたり、姿勢を正したりして、腰に血流を流すように意識しましょう。

慢性腰痛と立つ姿勢

立ち姿にクセがあることも、慢性腰痛の原因です。おなかを突き出す、左右に上体が傾いているなどは、腰部周辺の筋肉や腰部の脊椎に大きな負担がかかります。また、反対おなかやや背中が丸くなるのも、座る姿勢で述べたときと同様に腰には負担がかかります。
おなかがせり出すのは多くの場合、肥満による腹部のせり出しが要因となって背中が反る姿勢になっているのです。
自分の体型や姿勢を客観的にみると、自身の姿勢を把握しやすくなります。全身鏡などで確認しないと背中の反り具合はわかりにくいかもしれません。その時に腰が反っている・腹部がせり出していると感じたら意識して腹部を引っ込めてみてください。その姿勢をしばらく続けてみて、楽になるようだったら、腹部のせり出しと腰部の反りが癖になっていることがわかります。

日常使用している家具にも着目してみる

腰痛の原因となっている要因には、日常生活に使用している家具などが原因となっていることもあります。
・ベッド、布団→柔らかすぎておしりが沈みこむ布団やベッド、うすすぎて脊柱の生理的湾曲の維持ができない布団などは、腰への負担が増強します。睡眠は毎日何時間も行われる行為です。姿勢や運動を意識しても、就寝する環境が悪ければ、その効果も半減します。今一度自分が就寝する環境を見直し、脊柱の生理的湾曲が維持できるかどうかの確認をしましょう。
・ソファ→座面が低く深く沈み込むタイプの椅子はこれも腰に負担がかかります。座面が低く沈み込む姿勢は、一見楽に感じますが、長い時間姿勢を崩して座っていると、どうしても腰椎に負荷がかかります。また、姿勢を変えたとしても同じように正しい脊柱の弯曲が維持できなので、慢性腰痛がある場合には向きません。座面が硬めの椅子を選びましょう。固い椅子が好みではない場合は、最低限として沈み込みが少ないソファを選ぶとよいでしょう。

自宅で毎日簡単にできることを取り入れて、慢性腰痛を軽減しよう

日常生活で凝り固まった筋肉を柔らかくし、血流の促進を促すことで、慢性腰痛の症状は和らぐことが多いのです。自宅で簡単にできる方法はストレッチです。
整骨院や病院で受けるリハビリやマッサージは、効果が高いのですが、自宅で同じように再現するのはなかなか難しいでしょう。
そこで自宅でも簡単にできることは「筋肉の柔軟性をあげること」です。筋肉が凝り固まることで、血流が乏しくなり、疲労物質や痛みの原因となる物質の運搬がうまくいかなくなり慢性腰痛の引き金になっているかもしれません。
ここでは自宅でも簡単にできるストレッチを紹介します。
・腰・背中・おしり・腸腰筋を伸ばす
・腰の筋肉を伸ばすストレッチ
座面が硬めの椅子に腰かけ、足の間を広げます。ゆっくりと上半身を倒していき、腰の伸びを感じてください。30秒ほどできるのが理想ですが、難しいようであればできる所まで行います。
・背中とおしりの筋肉を伸ばすストレッチ
あおむけになり膝を両手に抱え込みます。背中を丸くして胸に膝を引き寄せ20秒ほどキープします。
・腸腰筋のストレッチ
腸腰筋とは大腰筋と腸骨筋を合わせた筋肉の総称で、体幹の支えとなっている部分です。ここをストレッチして腰部を支えている筋肉のコリをほぐします。まずあおむけになったら、片膝を立てて反対側の足の方に倒します。同側の上半身は真横に伸ばし、反対側の上肢で倒した膝を支え引き寄せてキープします。30秒ほど伸ばしたら、反対側も同様に行います。

ここでは簡単にできる4つの方法をご紹介しましたが、他にもいろいろとストレッチの方法はありますので、ご自身の生活と合わせて手軽に取り入れられるものから取り組んでみてください。慢性腰痛の症状は日々の積み重ねです。その症状を改善するのにも、日々の小さなストレッチも大変有効です。

まとめ

いかがでしたか?今回は多くの人が少なからず抱えている腰痛の「慢性症状」についてまとめてみました「病院に受診するほどじゃないけれども、腰痛の自覚がある」、「ときどきだけど腰痛に悩まされることがある」という方は今回の記事を参考にし、自身の生活を振り返ってみてください。どこかに腰痛の原因となっていることがあるはずです。思い当たることから改善し、症状の悪化防止や改善につなげていきたいですね。

著者情報

腰痛メディア編集部
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