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「左側の腰だけが痛い」あるいは「右側だけ腰痛がある」という悩みを抱える方も多いのではないでしょうか?腰痛が片側だけに起きる場合、体の歪みが原因で発症しているケースが考えられます。

そこでこの記事では、体の歪みが腰痛を誘発する仕組みを解説したうえで、意識すべき筋肉や効果的なストレッチ法を解説していきます。体の歪みを整えれば、腰痛を根本から解消できるだけでなく、さまざまな健康効果を実感できますので、慢性的な腰痛にお悩みの方はぜひ参考にしてください!

片側(左側・右側)の腰痛は、体の歪みが原因

まず初めに、体の歪みが片側の腰痛を引き起こす仕組みを理解しておきましょう。「左右で腰骨の高さが違う」、「いつも片足に重心をのせてしまう」という方は必見です。

片側の腰痛の原因は日常生活にあり

腰の片側だけが痛むという方は、無意識のうちに片側の腰のみに重心がかかっている可能性が高いと言えます。例えば日常生活において「片側の腰だけを捻ることがある」、「片側の方向を長時間見ることがある」という方も多いのではないでしょうか?

腰の片側だけに負荷がかかり続けると、片側の筋肉に負担が集中してしまい、筋肉の張りや凝りを引き起こします。また、それを続けると骨格が歪んでしまい、実にさまざまな症状を引き起こしてしまいます。腰痛だけでなく肩こりや頭痛、内臓器官の不調なども誘発するので、体が歪んでいる自覚のある方は、少しでも早く歪みを治すことが大切だと言えるでしょう。

片側(左側・右側)の腰痛の原因は椎間板ヘルニアかも

片側の腰痛の原因としては、急性腰痛(ぎっくり腰)である場合も考えられますが、「椎間板ヘルニア」である可能性も否定できません。これは背骨の間にある「椎間板」が神経を圧迫することで起きる症状で、突然腰や足に激しい痛みやしびれを感じることもあります。

もし片側腰痛の原因が椎間板ヘルニアであれば、これからご紹介するストレッチを行っても症状はなかなか改善しませんので、椎間板ヘルニアの自覚症状がある方は速やかに医師を受診してください。

腰痛ってどんな痛み?

ズキッとくる腰の痛み

座っていて立ち上がる時や寝返りを打った時など、ズキっとくる腰痛の場合、筋肉や背骨に問題がある可能性があります。

筋肉による腰痛

筋肉の痛みとは「筋・筋膜性腰痛」といい、普段姿勢の維持をしている脊柱起立筋という筋肉が何らかの原因で異常を起こしている状態です。原因は、無理な体勢をしたり重たい物を持ち上げたりした時に起こる、いわゆるギックリ腰のような急性腰痛があります。
また、筋肉の疲労や長時間の不良姿勢、ストレス、体の冷えなどにより慢性的に起こることもあります。筋肉による腰痛は、左側・右側と左右差が出ることも多いです。

背骨による腰痛

ただ、ズキっとくる腰痛には、背骨の異常による痛みがあるので注意が必要です。代表的な病気は「腰椎圧迫骨折」です。これは高齢者の方に多いもので、「いつの間にか骨折」とも呼ばれています。その理由は、高齢になると骨がもろくなり骨粗鬆症になることで、ちょっとした外力や重力により背骨の骨折を起こすためです。

例えば、ちょっと尻餅をついたとか重たい物を少し持ち上げたとかで背骨に微細な損傷が起こり、徐々に背骨がつぶれてくるのです。背骨がつぶれて背中が丸くなると、内臓が圧迫されて便秘が起きることも多いです。高齢者の方で痛みが強い場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

内科的な病気による腰痛も!?

動いた時にズキっと痛むだけでなく、じっとしている時もズキズキと痛かったり脂汗が出るぐらい痛かったりした場合は、内科的な病気があるかもしれません。ギックリ腰でも動けないぐらいの痛みが出ることがありますが、原因がハッキリしていることが多いので問題ありません。しかし、何も思い当たる原因がなく激しい腰痛が発生した場合は、注意が必要です。

有名なのは、結石といわれる尿路結石・腎結石・胆石症・膀胱結石、腎盂腎炎などです。内臓の痛みで、かつ炎症を起こしているので激しい痛みが発生します。早急に医療機関を受診しましょう。

ズーンと重だるい腰の痛み

座っていたり立っていたり、寝ていたりしてもズーンと重だるい腰痛を感じる場合は、慢性的な「筋・筋膜性腰痛」か「仙腸関節性腰痛」が考えられます。長時間にわたり不良姿勢を続けていると、腰の筋肉に負担が掛かり疲労や血流不足を起こし、痛みが起こります。

また、不良姿勢は骨盤にも負担が掛かるため、仙腸関節という骨盤の後ろにある関節にも影響を起こします。仕事でどうしても事務作業や立ち仕事が多く、1日の中で座っている時間や立っている時間が長い方は、何か対策することをおすすめします。

足の痺れを伴う腰の痛み

腰痛だけでなく、足に痺れがある場合は要注意です。足を支配している神経は、脊髄の腰の部分から背骨の隙間を通り、足に伸びていきます。脊髄の神経が背骨から出てくる部分で圧迫されると、足の痺れが出てきます。

片側腰痛の原因?体の歪みをセルフチェックする方法

「自分の体が歪んでいるのかよく分からない」という方のために、ここからは体の歪みをセルフチェックする方法をご紹介します。直視ではなかなか確認しづらいこともありますので、必要であれば鏡などを活用してください。

片側腰痛のチェックポイント 1:骨盤の歪み

まずチェックするのは、骨盤の歪みです。骨盤は体全体を支える非常に重要な場所で、骨盤の左右バランスが乱れると体全体に不調をきたしてしまいます。左右で骨盤の高さが異なると、骨盤の高い方の筋肉が引っ張られ、腰痛を発症してしまいます。

骨盤の歪みをチェックするには、まず寝転がった状態で両足を肩幅ほど広げ、力を抜いてみてください。このとき両足が均等に傾いていれば問題ないですが、片方に大きく傾いている場合、その方向に骨盤が傾いているということです。

骨盤の高さが左右で異なると、足の長さにも違いが出てしまい、腰だけでなく膝や足首にも影響を及ぼします。片脚だけO脚になったり、うまくバランスが取れなくなったりということにもなりますので、思い当たる節がある方は要注意です。

片側腰痛のチェックポイント 2:肋骨の歪み

続いて、肋骨にも歪みが生じていないかチェックしてみましょう。両手を腰にあてたら、そのまま両手を上に移動して肋骨を触ってください。この時、骨盤に対して肋骨が真っすぐになっていれば、肋骨は正しい状態だと言うことができます。

一方、体が歪んでいる場合は、肋骨が片方に落ちていてしまったり、片側だけ前に出ていたりします。このように肋骨がねじれていると、「片側は捻りやすいが、もう片方は捻りにくい」ということになり、腰周辺に炎症が起きやすくなってしまうのです。

肋骨が歪んでいると、腰痛だけでなく、内臓器官の働きにも影響を与えかねません。ストレッチや運動を毎日欠かさず行うことで、正しい姿勢を手に入れてましょう。

片側(左側・右側)の腰痛で意識すべき2つの筋肉

片側のみに腰痛が起きている場合、片方の筋肉だけが硬くなって血流が悪化している可能性が高いと言えます。そこでここからは、片側の腰痛を改善するにあたり、特に意識したい2つの筋肉をご紹介します。

片側腰痛で意識する筋肉 1:腰方形筋

一つ目にご紹介するのは「腰方形筋」という筋肉です。これは後ろ腰に手を当てた時に親指が当たる部分で、腰痛の中でも定番のスポットと言えるかもしれません。

腰方形筋は肋骨と骨盤をつないでいる筋肉で、腰や体全体を支えるという大事な役割を担っています。デスクワークの方や、長時間同じ姿勢でいることが多い方は、この腰方形筋が凝りやすいと言えるでしょう。

片側腰痛で意識する筋肉 2:中殿筋

もう一つご紹介するのは「中殿筋」という筋肉です。これはお尻の上半分から骨盤の骨の下にある筋肉で、ここをマッサージすると「イタ気持ち良い」と感じる方も多いかもしれません。

中殿筋は、「骨盤を支える」というとても大切な役割を担っています。中殿筋も腰方形筋と同じように、長時間同じ姿勢でいると凝りやすい部分と言えるでしょう。

片側(左側・右側)の腰痛を改善するためのストレッチ法

では腰方形筋と中殿筋という2つの筋肉を意識して、片側の腰痛を改善するのに効果的なストレッチを2つご紹介しましょう。

腰方形筋のストレッチ

腰方形筋のストレッチは、横になって行います。ここでは右側の腰が痛むという想定でご紹介しますので、左側の腰が痛む方は左右を逆にして実践してください。

1. 仰向けで寝る
2. 右ひざを曲げ、右足を両手で抱える
3. 左手を使いながら、右ひざを体の左側に倒す
4. 30秒程度この体勢をキープし、これを2~3回繰り返す

膝を反対側に倒す際は、肩が地面から離れないように注意してください。初めは無理のない範囲で、できるだけゆっくりと伸ばしていきます。息を吐きながら倒していくと、体への負担もより少なくなります。

中殿筋のストレッチ

中臀筋のストレッチは、椅子に座ったまま気軽に行うことができます。こちらも右側の腰が痛むという場合ですので、左側の腰が痛む方は左右を逆にしてください。

1. 右足を持ちあげ、左ひざの上に乗せる
2. 上半身を少し前傾姿勢にする
3. 中殿筋が最も伸びる状態まで、上半身を前に倒す
4. 30秒程度この体勢をキープし、これを2~3回繰り返す

上半身を前傾姿勢にする際は、背中だけが丸くなって猫背にならないよう注意してください。手で膝を下に押し込むと、より中殿筋の伸びを実感できます。

毎日ストレッチを実践して、片側(左側・右側)の腰痛を解消しよう!

体の歪みにより片側の腰痛を発症している場合には、体の歪みさえ取れば腰痛を解消できます。硬くなった筋肉をストレッチにより毎日伸ばせば、きっと体全体の歪みも解消され、健康体を手に入れることができるでしょう。

体の歪みは無意識のうちに生じるものなので、意識して行動しないとなかなか改善されることはありません。ぜひこの記事でご紹介したストレッチをルーティンに取り入れ、体の歪みや腰痛のない、快適な暮らしを手に入れてくださいね!

◆参考資料
https://style.nikkei.com/article/DGXNASFK29024_Z20C12A2000000/
https://serai.jp/health/338467
https://tential.jp/journals/waist/backache/014
https://koishikawa-bw.jp/backache-one-side

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

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