「病院に行くほどでもないけれどなんだか腰がだるい」「冬になると腰が痛む」そう思っている方、もしかしたらその腰痛の原因は「冷え」から来ているのかもしれません。

実は腰痛の8割は原因不明といわれています。何が原因で腰痛が起こっているのかわからないのです。仕事で重いものを持つ、日常生活の姿勢の癖、長時間の同じ姿勢、そしてストレスなどが腰痛に影響を及ぼしていると考えられています。

では、冷えと腰痛はどのような関係があるのでしょうか。この記事では冷えと腰痛の関係を解説し、冷えからくる腰痛を防ぐために、冷えを改善するおすすめ方法3選を紹介します。

腰痛と冷えの関係は?

冷えと腰痛はとても関係があります。外気温が低くなると自律神経の働きで体温を一定に保つために血管が縮まるのです。すると血液があまり流れなくなり、熱を外に逃がしにくくなります。しかし血液は酸素や栄養素を運んでいるので、血流が悪くなると酸素や栄養素が身体のすみずみまで行きわたりません。さらにそのせいで老廃物もたまるでしょう。

老廃物の中には毒素や疲労物質も含まれています。疲労物質が蓄積されるとその部分の筋肉が緊張状態になったり炎症を起こしたりし、これが痛みの原因となるのです。

このようなメカニズムによって、冷えると腰痛を起こしやすくなります。しかも寒くなると体に力が入りますよね。筋肉を硬直させると、さらに血流の流れが悪くなり、悪循環になってしまいます。また、寒いと動かなくなりそれによっても血流が悪くなったり、筋肉がかたくなったりするでしょう。つい、体を丸めてしまい姿勢も悪くなりますね。

このように冷えは腰痛にかなり影響を与えますので、冷えを改善して、腰痛を緩和していきましょう。冷えを改善するおすすめの方法を見ていきます。

おすすめの方法1:ストレッチで冷えを追い出す

じっとしているとさらに血流が悪くなり、より腰痛がひどくなります。それを防ぐために、筋肉を動かして血流をよくし、冷えを改善しましょう。

ストレッチはいつでもどこでもできます。じっとしてこわばった筋肉を動かすことで血流もよくなるでしょう。座ってできるストレッチ、立ってするストレッチを紹介します。

座ってするストレッチ

オフィスの椅子に座ったままできるストレッチです。
椅子に浅く腰掛けて右足を床と平行に伸ばします。つま先をまっすぐにして10秒キープ。次につま先を上に向けかかとを押し出し、そのまま10秒キープ。左足も同じことをします。

立ってするストレッチ

自宅など、身体を動かせる状況にあるのでしたら、立ってストレッチをしてみましょう。ずっと同じ姿勢を取るのは腰によくありません。それを防ぐためにも定期的に立ち、ストレッチをしてみませんか。

腕振り

立った状態で腕を前後に大きく振ります。前後で1回と数えて30回腕をふりましょう。

脇のストレッチ

立った状態で右手を真上にあげます。そのまま左側に傾けましょう。右側のわき腹が気持ちよく伸びます。20秒間キープ。反対側も同じことをし、これを数回繰り返します。

太もものストレッチ

立ったまま右足のかかとをお尻につけるように膝を曲げます。右手で右の足首を持ちましょう。そのまま15秒キープ。太ももの前の筋肉が伸びるのを感じます。反対側も同じことをしましょう。両足が終わったら次は太ももの後ろ側の筋肉を伸ばすために前屈します。

おすすめの方法2:ふくらはぎパワーで冷えを追い出す

冷えを改善するためには「ふくらはぎ」がキーポイント。ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれているほど、血液循環に関係のある場所です。心臓はポンプのように作用して、全身に血液を送っています。しかし、下半身は重力の関係もあり、心臓だけでは負担がとても大きくなります。そこで、ふくらはぎの筋肉の収縮がポンプの役割をし、下半身の血液を心臓に戻すお手伝いをしているのです。

ふくらはぎの筋肉量が少なかったり、動かさなかったりすると、そのポンプの役割がうまく果たせません。つまり、血流が悪くなります。血流をよくするためにはふくらはぎに筋肉をつけたり、運動したり、マッサージしたりするのがおすすめです。

筋トレ

簡単にできるふくらはぎの筋トレに、「つま先立ち運動」というのがあります。立った状態でつま先立ちになり、かかとを床ぎりぎりまで降ろしますが、床にかかとはつけません。またかかとを上げ、つま先立ちになります。これの繰り返しです。

運動

ふくらはぎの運動はウォーキングが手軽でしょう。激しい運動ではないので取り入れやすいかと思います。またウォーキングをすることによりリフレッシュし、ストレス軽減にもつながるでしょう。

マッサージ

ふくらはぎのマッサージも全身の血流をよくするために有効です。血液を心臓に戻そうとイメージしながら行いましょう。足首から膝に向かって血液を押し上げるようにマッサージしてください。体が温まっているときに行うのがおすすめですので、湯船の中やお風呂上りにマッサージしましょう。

おすすめの方法3:漢方で冷えを追い出す

もしあなたが、夏でも手足が冷たい、布団に入っても手足が冷たくて眠れない、たくさん着込んでも寒い、などの症状があれば冷え体質なのかもしれません。冷え体質を放っておくと、腰痛のみならず、頭痛や肩こり、肌荒れ、生理不順、膀胱炎、腎炎などの原因にもなります。冷え体質を改善するために漢方を取り入れるのはいかがでしょうか。

漢方には西洋医学にはない「気血水(きけつすい)」という診断方法があります。気と血と水がバランスよく調和がとれていることが大切ですが、不調を感じる方は、そのバランスが崩れているということです。

冷え症の方も、もちろん何らかのバランスが崩れて冷え体質になっていて、そのバランスの崩れは大きく分けて2つのタイプがあります。1つが、熱が不足しているタイプ、もう1つが熱量は足りているけれど、「気血水」のどれかが滞っていて循環がうまくいっていないタイプです。

それぞれのタイプによって、飲むとよい漢方薬の種類が違います。漢方薬を取り扱う病院や薬局に行けば、あなたの体質を診断してくれるでしょう。そこまでしなくても、という方はインターネットでも診断できるサイトがあります。そのようなサイトを利用すると手軽に自分の体質を診断できますね。

ここでは体質別に、冷え対策のために飲むとよい漢方薬の代表的なものを紹介します。

熱が不足して冷えている方

熱が不足している原因が、熱を作る力が足りない気虚体質の方は八味地黄丸(はちみじおうがん)を飲むとよいでしょう。

熱を作り出す薪が不足していて、身体の熱が少ないタイプ・血虚体質の方は当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)がおすすめです。

循環がうまくいかず冷えている方

ストレスなどで「気」のめぐりが悪くなっているタイプ・気滞体質の方は半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を飲んでみてください。

血の巡りが悪くなっていると局所的に冷えやすく、末端や下半身が特に冷たく感じます。このような瘀血体質の方は桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)を飲んで血の巡りをよくしましょう。

水の巡りが悪くなっていると体に余分な水がたまり、その水で体が冷える水滞体質の方には牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)が代表的な漢方薬です。

冷えがつらく、そのせいで腰痛もひどくなるという方は、漢方を取り入れて、本気で体質改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。

まとめ

腰痛にとって冷えは大敵です。この記事で紹介したストレッチや筋トレを日常生活に取り入れると、筋肉がほぐれて血の巡りがよくなります。すると冷えのせいで起こっていた腰痛はよくなるでしょう。

冷え体質で、少々の筋トレやストレッチでは間に合わないという方は、漢方を取り入れて根本から自分の体質を改善してみるのもおすすめです。

冷えは腰痛だけでなく、ほかの不調の原因にもなります。冷えを防いで、血の巡りをよくし、体調を整えましょう。すると知らないうちに腰のだるさや痛みも解消していくでしょう。

著者情報

腰痛メディア編集部
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