ぎっくり腰は重いものを持った時やしゃがんだ時など、体を動かしたときに起こると思われがちですが、
その痛みの根源として椎間板が考えられます。
日頃のちょっとした動作が椎間板への負担となりぎっくり腰として痛みを生じてしまうのです。
今回はぎっくり腰の要因としてあげられる、椎間板性腰痛について見ていきましょう。

椎間板とは

椎間板というのは髄核と線維輪でできており、椎間板の内側にある「髄核」はゼリー状の物質です。
髄核は、背骨のクッションとしての役割があり、この役割のおかげで
身体を曲げたり、ねじったり、圧縮したりという動作が可能になります。
外側の層は「線維輪」と言います。この丈夫な層は、椎間板の上と下の椎骨に連結されています。
この層は繊維でできており、大きな圧力に耐えられるように構成され、外に漏れないように内層を封じ込めています。
線維輪は、15層から20層までの線維組織で形成されています。
層の中の繊維の方向は交互に配列され、それによって線維輪の安定性と強度が維持されています。
この2つの部位が連動し、背骨が耐えなければならない力を均等に分散させ、椎骨沿いに通る脊髄神経が挟まれない、
そして背骨の痛みがないように椎骨同士が擦れ合わないよう衝撃を吸収する役割があります。

椎間板性腰痛

椎間板性腰痛というとその名前の通り、椎間板が痛みの原因となって起こる腰痛のことです。
椎間板は過度に圧迫されたり、捻られたりすることで、外側の線維輪が損傷してしまうことがあります。
通常では、線維輪の外側と終板にのみ神経が通っており、本来椎間板にはあまり神経が通っていません。
したがって、椎間板が傷ついても痛みを感じることはあまりないはずです。
ところが、線維輪が損傷してしまうと、その箇所を修復しようと、神経を伴って血管が入り込んできます。
このことで、本来神経の通っていなかった線維輪の内側にも神経が入り込み、
さらに椎間板にストレスがかかることで痛みを感じるようになってしまいます。

椎間板性腰痛によるぎっくり腰

日常動作だと、くしゃみ、咳、前屈、腰を丸める、朝方起きた時に椎間板に突発的に負担がかかりぎっくり腰として痛みが現れます。
筋肉に柔軟性がある方は腰痛のリスクは低いですが、元々腰痛持ちであったり、
運動習慣のない方は筋肉が硬く瞬間的な衝撃に耐え切れず腰痛がおこるリスクは高くなります。
   

予防

日常生活において腰に大きな負担をかけている要因を把握し、改善するよう指導します。
基本的には、姿勢や動作の矯正が主になります。
前かがみや中腰など腰によくない姿勢はなるべく避け、長時間同じ姿勢を続けないなど、椎間板に負担をかけないよう心掛けます。
更に、椎間板症に効果的な体操やストレッチ運動も行うことで症状を改善していきます。

参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jergo/48spl/0/48spl_478/_pdf

(2)松平浩(2013)『「腰痛持ち」をやめる本 切り札はたったの3秒の習慣』マキノ出版 p.54

(3)医療法人康俊会 ILC国際腰痛クリニック 椎間板の損傷とは?症状、原因、副作用について解説
https://il-clinic.com/info_backache/%E6%A4%8E%E9%96%93%E6%9D%BF%E3%81%AE%E6%90%8D%E5%82%B7%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F

(4)高橋 弦, 大鳥 精司, 青木 保親, 高橋 和久(2007)「椎間板性腰痛の基礎」日本腰痛学会雑誌 https://www.jstage.jst.go.jp/article/yotsu/13/1/13_1_10/_article/-char/ja/

著者情報

岡田 ひかり
岡田 ひかり

保有資格

看護師、保健師

経歴

看護の大学を卒業後、都内大学病院の外科病棟で急性期の看護を学ぶ。

その後、福祉施設で通所介護や在宅支援へ向けた看護業務実施。

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