エルゴでの腰痛について

エルゴベビーが販売している抱っこ紐はご存知でしょうか?抱っこの姿勢で、リュックを前で抱えるように赤ちゃんをホールドし、腰ベルトで固定することで安定感抜群の商品で人気を集めています。

通称エルゴと呼ばれており、お子様が若い年代の奥様であれば、一度は耳にしたことがある名前だと思います。

そんな人気のあるエルゴの抱っこ紐ですが、使い方を間違えると、長期的に腰痛で悩まれているご夫婦も少なくありません。

今回はエルゴ使用による腰痛の原因や対策を知っていただき、腰痛にならないためにはどうすればよいのか説明していきます。

子供用抱っこ紐エルゴベビー用品の特徴とは

エルゴの抱っこ紐の特徴は、赤ちゃんを抱っこした姿勢で安定できるように高いホールド感が得られます。

赤ちゃんを前向きに抱っこした姿勢を維持するために、赤ちゃんのお尻下から背面を覆うように柔らかい集めの素材で包み込む仕様になっています。

赤ちゃんを抱っこの姿勢で利用者に密着させることができるように、肩掛け紐と腰ベルトで赤ちゃん背面の生地を引きつけることで、高い安定感、ホールド感を得ることが可能です。

赤ちゃんも背中を丸めて膝を曲げた、自然な抱っこ姿勢のまま、利用者に密着できるので、呼吸もしやすく、安心感があると思います。赤ちゃんの手足は自由に動かすことができますので、自然な動きを阻害しないことも利点の1つです。

利用者としては、リュックを前でかけるように抱っこをすることができるので、赤ちゃんの状態を常に確認できます。
利用者の手を赤ちゃんから離しても、当然赤ちゃんはエルゴによって固定されていますから、利用者の手足は自由に使うことができます。また、両肩掛けと腰部のベルトによって、赤ちゃんを密着させることで、身体に負担のかかりにくい仕様となっています。
肩掛け紐には、クッションが入っているので、肩にくい込みにくく、負担を軽減してくれます。
腰部のベルトに関しては、幅が広いベルトとクッションがありますので、こちらも腰に対して面で捉えることができ、腰に負担がかかりにくいのも嬉しい点です。

素材はコットンとメッシュタイプの二種類から選択することができます。汗をかきやすい赤ちゃんですし、夏場の暑い時期にはメッシュタイプのほうが通気性もよくおすすめです。

全体的な構造として、赤ちゃんを利用者に引きつける形になりますので、利用者もバランスが取りやすく、姿勢の良い状態を保ちやすいです。

赤ちゃんの姿勢は、抱っこでの対面抱き、赤ちゃんを正面に向けた状態の前向きだき、背中でのおんぶ、腰抱きと、様々な抱き方を変えることができます。

値段は1万円台から3万円台と幅があり、より安定感やホールド感のあるもの、赤ちゃんを進行方向に向けた状態の抱っこができるものは値段が高く設定されています。

エルゴの使用期間は、新生児の頃から使え、15kgから20kgまで使うことができます。大体20kgの体重に達するのは、5歳から6歳頃と統計上言われていますので、参考にしてみてください。

5歳、6歳まで長時間の抱っこをしてほしい子は稀かと思われますので、実際は3歳から4歳くらいまでがエルゴの使用期間でしょう。

参考:エルゴベビーについて|エルゴベビー

エルゴを使っている時の腰痛の原因とは

では本題のエルゴを使うことによる腰痛の原因について説明していきます。

まず一つ目に、正しい使用方法を理解していないことによる腰への負担です。
新生児から6ヶ月までは前向きでの抱っこが基本ですので、そのまま抱っこで装着することが多いです。

赤ちゃんの顔を見やすいためか、利用者の体に対し赤ちゃんの密着感が乏しいと、腰や肩に負担がかかりやすくなります。
この場合は、利用者は前かがみの姿勢となりやすく少しうつむきやすくなります。この姿勢では、肩が前方に引き出されやすく、腰の筋肉が張った状態で過緊張となりやすいです。
そのため、背中の筋肉が痛くなる原因であり、腰部の筋肉が痛くなりやすいです。

反対に、赤ちゃんを密着させて安定感を得ようとしすぎると、肩紐や腰のベルトをきつくしすぎてしまうこともあります。
また、体幹の筋力が弱いことで、お腹で赤ちゃんを支えるように反り腰の状態で抱えようとしてしまうこともあります。
この状態では、腰が反った姿勢で赤ちゃんを抱っこすることになってしまうため、腰の関節に負担がかかります。

エルゴを使用することによって、楽に赤ちゃんを支えることができると考えがちですが、赤ちゃんの体重に対する負担は、必ず利用者の身体のどこかにかかります。
正しく使用しないと、腰だけでなく、肩や下半身にも負担をかけて、痛みを伴ってしまうのです。

エルゴで利用者の身体が屈むことでの腰痛の特徴

エルゴの肩紐を緩めて少し赤ちゃんと利用者の間に空間を作ることで、赤ちゃんの顔を見ることができる状態にしている人もいます。

まずこの赤ちゃんと密着していない肩紐の使い方は、正しい使用方法ではありません。赤ちゃんと密着しないことで、赤ちゃんの首にも負担をかけてしまいます。

身体から離れた位置で荷物を持つと、すごく重たく感じるのと同じように、利用者の身体から赤ちゃんが離れると、腰や肩に対する負担も大きくなります。
そのため、腰や肩の筋力を必要以上に使ってしまい、背中や腰部の筋肉が過緊張となって痛みが生じます。

また、肩紐が緩いと、赤ちゃんの重さを感じやすくなり、利用者の身体が屈んだ状態になりやすくなります。身体が屈むと背中や腰部の筋肉は伸張された状態となり、過剰に働いて痛みを引き起こします。

利用者の身体が前に屈んでしまうような肩紐の使い方は、利用者の腰や背中だけでなく、赤ちゃんの首にも負担をかけてしまっていることを知っておきましょう。

エルゴによる反り腰による腰痛の特徴

エルゴの使用方法を間違えると反り腰になりやすいことは述べましたが、では反り腰の姿勢はどうして関節に負担をかけるのでしょうか。

お腹が前に出るような姿勢になる反り腰は、腰の関節が通常よりも狭くなりやすく、圧迫を受けることで痛みが生じます。その状態を続けていると、関節に負担をかけないように、腰の筋肉も過剰に働くようになり、痛みが生じることもあります。

腰をそらないようにしてくれる筋肉はお腹周りの筋肉になります。腹横筋や外腹斜筋、内腹斜筋といったお腹のインナーマッスルが低下していると、腹部に力が入りにくく、反り腰の状態を取りやすくなります。

エルゴ使用による反り腰は、赤ちゃんのホールド感を高めようとベルトをきつく巻きすぎること、体幹の筋力が低下することによって、お腹が前に出た姿勢をとってしまうのだと理解しておきましょう。

正しい立位の姿勢とは

腰が屈んだ状態や反り腰の状態でのエルゴの使用は腰に負担をかけていることは説明しました。では、正しい立位の姿勢とはどういった状態なのでしょうか。

まず壁に背中を向けて壁から5cm程度離してかかととの距離を取ります。足の幅は肩幅より少し狭い程度でいいでしょう。
お尻を壁につけて肩甲骨あたりの背中も壁につけます。
頭の後ろも壁につけて、軽く顎を引いてください。
この状態から、腰に片手を当てて、拳半分以上の隙間が空いていれば反り腰の状態です。少しお腹に力を入れて背中と壁との隙間を埋めてみてください。
自身で横から見ることはできませんが、耳と肩、骨盤の横の出っ張り(大転子と呼ばれる部分)、外側のくるぶしが一直線になる姿勢が取れていれば正しい立位姿勢です。

自分で正しい姿勢を意識していくことも大切ですが、自分の感じ方と姿勢はズレが生じていることも多いです。立位姿勢を上記の基準で誰かに確かめてもらうといいでしょう。

基本的にエルゴを使用してもこの正しい立位の姿勢が崩れないように、赤ちゃんの位置や肩紐、ベルトの強さを調整していくことが大切です。

エルゴ使用時の正しい利用方法

正しい立位姿勢が分かったところで、次は正しいエルゴの使用方法を説明していきます。

まず赤ちゃんを臀部から支えることになる腰のベルトですが、必ず骨盤よりも高い位置にベルトの下がくるように装着しましょう。

骨盤にベルトを巻いてしまうと、赤ちゃんの重さによってベルト位置が下がる原因になりますし、骨盤が前傾して反り腰の原因となります。

腰のベルトが適切な位置にあると、赤ちゃんの頭部が利用者の顎のあたりに来るくらいが丁度いい高さです。
腰のベルトの強さですが、骨盤の上でベルトがしっかりと固定され、赤ちゃんも利用者も苦しくない程度にしましょう。きつく巻きすぎると、赤ちゃんも窮屈ですし、お腹が出る方向に力が加わりますので、反り腰となりやすいです。

腰のベルトの位置が決まったら、次に肩紐の長さを調整します。
正しい立位の姿勢をとった状態で、赤ちゃんを利用者に密着させ、圧迫しすぎない程度の長さに調整します。

少し歩いてみて、赤ちゃんが利用者から離れてしまうのであれば、肩紐が緩い証拠です。
動いても赤ちゃんが離れず、きつすぎない調整をしていきましょう。
必ず、立位で調整するだけでなく、歩いて肩紐の緩さを確認していくことが大切です。

参考:エルゴベビーの使い方|エルゴベビー

エルゴ使用での腰痛のおすすめの改善策とは

赤ちゃんの成長とともに、体重も重たくなり、姿勢が悪いことに気づかないと腰痛になってしまうことがあります。

まずは正しい姿勢をとってエルゴを使うことができているか、客観的に誰かに見てもらうことが大切です。反り腰になっていないか、前かがみの姿勢になっていないか、赤ちゃんとの距離感や位置は適切かどうか、エルゴの肩紐やベルトの強さは適切かどうかを確認してもらいましょう。

2つ目に、どういったときに腰に痛みが出るか確認しましょう。屈んだときに痛いか、腰を反ったときに痛いか、どちらでも痛いかを確認します。
屈んだときに痛むのであれば、背中や腰の筋肉が張った状態となっている可能性が高く、筋肉による痛みが多いです。

腰を後ろに反ったときに痛いのであれば腰の関節に痛み出やすいです。これは、腰の関節が狭くなり、関節を圧迫するために痛みが生じます。

腰を反る動作をしたときには腰の筋肉も働きますので、屈んだときに痛いかを判断基準にするといいでしょう。
腰を左右に回しても痛い場合は、関節の痛みが考えられます。

3つ目に、筋肉の痛みであれば、身体のストレッチをしましょう。立位の状態から前屈して背中から腰部にかけて伸張し、20秒程度保持しましょう。

この姿勢では、大腿の後ろ側の筋肉も新調することができ、前かがみの姿勢になりやすいのを防ぐ効果があります。
このときに呼吸を止めてしまうと力みやすいので、必ず深呼吸をしながら脱力をすることが大切です。

もう一つご紹介しますと、四つ這いの状態からお尻を後方に下げて正座するように身体を屈めます。太ももとお腹がつくような形でお辞儀をして、手は前に伸ばしている状態です。
この状態で背中や腰を伸張して20秒リラックスします。

この方法もよくリハビリで取り入れられている背中や腰の筋肉を緩める方法です。
日頃から行っておくと背中や腰回りの動きを維持し、筋肉の状態も維持できます。

4つ目に、反り腰姿勢による関節の痛みの改善策です。
仰向けに寝た状態から膝を曲げ、お腹の前で抱え込みます。
いわゆる体操座りの状態から上を向いて寝転んだ姿勢です。この状態で膝を抱えたまま股関節を深く曲げて腰を丸めます。
膝を抱えて腰を伸ばすことで、腰の関節は拡がリますので、関節の狭まりや圧迫が原因での痛みには効果的です。

5つ目に、強い腰の痛みや痛めたすぐの時は、安静にして腰のサポーターやベルトを巻いて、動かさないようにすることも大切です。

赤ちゃんを抱っこしないことは無理かもしれませんが、極力回数を減らし、背もたれのある椅子に深く座って抱っこすると楽です。ひどい腰痛になってしまったときには、慢性的に悪化を防ぐことも大切です。

痛みが強いときには、腰を動かさないように安静にすることが大切です。痛みが強いときにはストレッチや関節を拡げる動きは必要ありません。痛みが収まってから、動きをつければ大丈夫です。

まとめ

最後に体幹の筋力や足の筋力をつけましょう。赤ちゃんの体重を支えるのは、下半身や体幹によるところが多いです。

普段から運動不足を感じているのであれば、ハーフスクワットで下半身を強化することや、ロープランクといった体幹のトレーニングがおすすめです。
ロープランクというのは、うつ伏せで両肘をついて、つま先を立ててお腹を浮かせた姿勢のことです。

エルゴを使って、快適に抱っこができることは非常に有効ですが、正しく利用して体に負担をかけないように気をつけていきましょう。

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著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

こんにちは。 腰痛で悩む多くの方に役立つ情報を毎日お届け。それぞれが違った痛みの場所・違った痛みの度合い・違った原因をお持ちです。 一人一人が自分の腰の状況(病態)を理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目標です。記事のご意見・ご感想お待ちしております♬

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