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妊娠中の急激なカラダの変化でひどい腰痛に悩まされていた筆者。出産してしまえばラクになる…そう言い聞かせてなんとか乗り越えたものの、出産後は出産後で別の要因で腰痛やおしりの痛みが悪化。日々大きくなっていく子どもを抱っこするたびに、嬉しいけれどツラい痛みを感じていました。
今回はそんな子育てママが腰痛になりやすい原因と解消法を1児の母でもある筆者の体験を交えながら紹介していきます。

出産後の腰痛の原因は?

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出産後の腰痛にはホルモンが関係していると言われています。出産時に骨盤を広げるために分泌されるリラキシンというホルモンが、骨盤の歪みを引き起こす原因にもなってしまうからです。

また筋肉の衰えも出産後の腰痛に多くあげられる原因。妊娠中の急激なカラダの変化により蓄積された腰回りへの負担に加え、出産後は腹筋や筋力が落ちて腰椎を支える体幹が弱まっている中でも新生児の育児を優先しなければならない状況がさらに腰への負担となります。

さらに赤ちゃんを抱っこしたり、授乳やおむつ替えの際に慣れない姿勢をとったりすることも原因のひとつ。夜中の授乳、夜泣きなどでの睡眠不足や慣れない育児へのストレスも腰痛を悪化させる要因とされています。

【対策1】背筋を伸ばして授乳する

授乳には「横抱き」「交差横抱き」「脇抱き」「縦抱き」などさまざまなポジショニングがあります。その授乳姿勢に共通して言えるのが、授乳に慣れていない間は猫背になりがちだということ。赤ちゃんの口元に自分の胸を持っていくためにどうしても前かがみになってしまうため、それが腰痛悪化の原因になってしまうのです。

そんなときに便利なのが授乳クッション。授乳クッションで赤ちゃんの位置を固定することで、背筋を伸ばしたままでも赤ちゃんの口元を胸に近づけることができるので、授乳の体勢がかなりラクになるはずです。授乳クッションを使ってもまだ猫背になるようであれば、授乳クッションとの間にもう一枚クッションを挟むという方法も。
赤ちゃんの吸いつき方、ママさんの胸の位置などによってラクな体勢は変わってくるので、いろいろ試しながら自分に一番合った方法を見つけてください。

【対策2】おむつ台を使う

筆者が育児のために買って良かったもの第一位がおむつ台。実際にはおむつ台がついたベビーベッドを購入したのですが、我が子はベビーベッドでは寝てくれなかったため、おむつ台のみが大活躍してくれました。

おむつ台を購入する前は床にマットを敷いておむつを替えていたのですが、床に正座して前かがみになるこの姿勢が個人的には一番腰にくるツラい時間。そのためおむつ替えをするのが億劫に感じはじめていました。

それを見かねた夫がおむつ台を購入。最初は「場所を取るし、邪魔になるだけ」と思っていましたが、使ってみたら生活が一変。腰を曲げて作業をする時間をかなり減らすことができたので、体がかなりラクになりました。なによりもそれを実感したのが沐浴の後のケアの時間。タオルで拭いて、ローションを付けて、おむつと服を履かせる…という一連の作業がスムーズにできるようになり、カラダだけでなく精神的な負担も軽くなりました。

筆者の場合はおむつ台を使うことで改善しましたが、床であっても正しい姿勢で行えば腰に負担をかけることなくおむつ替えができるようです。特に新生児期はおむつ替えを行う回数も多いので、腰への負担も大きいはず。その姿勢や環境を見直してみることで腰痛改善につながるケースもあります。

【対策3】抱っこ紐を使う

嬉しいけれどツラいのが子どもを抱っこする時間。筆者の場合は事務職で子どもを産むまでは重いものを長時間持つこともほとんどなかったので、新生児期であっても抱っこはかなりの重労働。しかも我が子は抱っこをしていないと眠ってくれないタイプだったので、寝てくれるまで長時間立って抱っこをすることに。また抱っこにも慣れていなかったため、わが子を落とさないようにとどうしても背中を反らせる姿勢になることで腰痛が悪化していきました。

そんなときに頼りになったのが抱っこ紐。出産前は抱っこ紐=外出時に使用するものという認識でしたが、実際は室内の寝かしつけ時にかなり役に立ちました。抱っこ紐を使うと赤ちゃんの体重がかかる部分が分散されるので、抱っこするのがかなりラクになります。また自分の手以外の場所でしっかりと支えてくれるので、無理に体を反らせることもありません。
抱っこ紐を使うことで長時間抱っこしても腰が痛くなることがなくなり、さらに「寝てくれない」という過度な苛立ちを抱えることも少なくなりました。

ただし抱っこ紐の装着の仕方を間違えたり、紐の長さが自分にあっていなかったりすると逆効果になることもありますので、きちんと説明書を読んでから使用することをおすすめします。また抱っこ紐と一言にいっても、首が座る前から使用できるものや横抱きができるもの、おんぶができるものなどさまざまな種類があるので、子どもの成長や用途にあったものを選ぶようにしてください。

👉子供を抱っこ、おんぶで腰が痛い!子育て腰痛の原因と予防法

【対策4】寝るときは仰向けを意識する

産後のケアとして骨盤矯正トレーナーに来ていただいた時に言われたのが「今無理したら、数年後に痛い目みるからね!」という衝撃の一言。前途したように産後は骨盤の歪みを引き起こす原因となるホルモンが分泌されているため、バランスの悪い姿勢をしているとそれが骨盤の歪みに直結してしまうとのこと。例えばかばんを持つときに左右どちらか一方だけを使うのもそのひとつ。左で持ったら次は右…と言ったように、左右バランスよく力をかけるように意識したほうが良いそうです。

安静第一と言われる産褥期は特に出かける用事もなかったためかばんの持ち方を気にする機会もなかったのですが、困ったのが寝る姿勢。寝るときは負荷が左右対称になる仰向けが良いと聞いていたものの、実際は授乳したままソファでウトウトしたり赤ちゃんと添い寝するため横向きになったり…。なかなか上手くいきませんでした。

筆者の場合は実行できませんでしたが「寝つきがいい」「ベビーベッドで寝てくれる」赤ちゃんであれば仰向け寝も可能かと思います。また睡眠不足も腰痛悪化の原因になるため家族にサポートをしてもらうことで、1人でしっかり眠れる時間をつくることをおすすめします。

【対策5】簡単なストレッチを行う

前途したように筋肉の衰えも腰痛の原因であるため、腰回りの筋力をつけたり筋肉をほぐしたりすることも効果的な方法のひとつ。またシェイプアップ効果もあるため、産後太りを気にしている方にもおすすめです。

筆者がよく行っていたのが子どもと一緒にできる簡単なストレッチ。赤ちゃんを横に抱いたままスクワットをすると、高い高いと同じような感覚になるのかよく笑ってくれました。YouTubeなどを見てみると、子どもと一緒にできるストレッチの動画が多数あるので、自分や子どもに合ったものに挑戦してみるのも良いかと思います。

しかし一般的に産後6~8週間は産褥期と言われ、安静にすることが必要とされています。そのため運動を始めるのは早くても一カ月検診後、医師と相談した上で始めることをおすすめします。

👉腰痛改善ストレッチ15選│予防におすすめの筋トレ5選も

便利アイテムを活用しながら、無理のない育児を

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出産という大仕事のダメージから立ち直っていない状態の時から始まってしまう育児。出産後は安静に…と言われるものの、赤ちゃんのお世話でなかなかゆっくり休めないママさんも多いと思います。そんなときに腰痛という問題まで重なると、カラダも気持ちもまいってしまいます。

「産後は腰痛になりやすい」ということを意識して、腰に負担のない生活をおくることが大切。そのために自分にあった便利アイテムを使うのもおすすめです。子どものケアに注力してしまいがちですが、自分自身のケアも大切にしてくださいね。

今回紹介したのは一般的な腰痛対策です。産後の腰痛は思わぬ病気からくるものもありますので、眠れないほど痛みが強かったり違和感を覚えたりした際には必ず医療機関を受診してください。

参考:つらい産後の腰痛・原因とセルフケアについて徹底解説! ハートメディカルグループ

著者情報

腰痛メディア編集部
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