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日本人の多くが抱える腰痛の85%は原因がわからないと言われていますが、その腰の痛みは、変な歩き方によって引き起こされている可能性があります。通常、ウォーキングは健康に良いとされていますが、悪い歩き方であれば逆に腰痛の原因となってしまうこともあるので気をつけてください。「たくさん歩くと腰が痛い」という自覚がある方は要注意です。

今回は腰痛の原因になる変な歩き方の特徴を紹介します。正しい歩き方なども合わせて解説するので参考にしてください。

腰痛の原因となる変な歩き方の特徴

まずは悪い歩き方の特徴を紹介します。普段の歩き方が以下に該当する場合は、腰痛を引き起こす原因となりかねないので注意してください。

フローリングを歩くとペタペタ音がなる

ペタペタ歩き

フローリングを裸足で歩いた時に「ペタペタ」と音がする場合は、腰痛を発症するリスクが高いです。ペタペタ音がするということは、つま先もしくは足裏の前側で、音が鳴るほど勢いよく足を着いているということなので、着地のたびに腰に強い衝撃を与えてしまっています。

この歩き方だと、歩けば歩くほど腰に負担がかかるため、歩きすぎるとぎっくり腰などになってしまう可能性が一般よりも高いです。

サンダルやスリッパ、かかとを踏んだ靴はおすすめしない

サンダルやスリッパ、かかとを踏んだ靴だと、ペタペタ歩く悪い癖をつけてしまいかねないので、それらを履くのはおすすめしません。またそれらを履く人の中には、足を引きずって歩くような人もいますが、それも悪い歩き方です。

猫背もしくは反り腰である

歩き方

悪い姿勢の代表格は、「猫背」と「反り腰」ですが、これらも腰痛の原因になることがあります。昨今は長時間デスクワークやスマホ操作などによって猫背になる人が非常に多いです。猫背の状態が続くと、脊柱起立筋などが十分に使われなくなることで弱くなり、背骨に過度な負担がかかって腰痛を引き起こします。

また反り腰は腹筋が弱い女性に多い状態です。反り腰になると背骨のS
字カーブが損なわれてしまうため、腰や股関節にかかる負担が大きくなってしまいます。

「気をつけ」は腰に良い姿勢ではない

良い姿勢というと「気をつけ」の姿勢を思い浮かべる方も多いでしょうが、「気をつけ」はあまりよくない姿勢です。

背骨は自然なS字カーブを描くことで、重力が上手く散らばり、首や腰などに負担がかからないようになっています。それを無理に伸ばしてS字カーブを崩してしまうと、重力による負担が首や腰にダイレクトにかかってしまうようになるので、肩こりや腰痛の原因となります。そのため、「気をつけ」の姿勢よりも、少々猫背気味くらいの方が首や腰には良いです。

ガニ股で体を揺らしながら歩く

ガニ股歩きも腰痛を引き起こす要因です。ガニ股で歩くと、体の外側に力がかかるため、歩くたびに左右に大きくブレてしまいます。このように下半身が安定しなければ、上半身は前傾姿勢で安定性を高めようとします。すると腰や背中に負担がかかるので、腰痛を発症してしまうというわけです。また、ガニ股は膝が痛い原因にもなるため、なるべく早く矯正することをおすすめします。

腰痛の改善が期待できる正しい歩き方

ここからは正しい歩き方や立ち方を紹介していきます。歩き方を正しくすることで、腰にかかる負担が軽減されれば、腰痛の改善も期待できるので早速実践してみてください。

耳と肩を揃えて立つのが基本

まずは正しい立ち方ですが、横から見た時に耳と肩が垂直上に揃うのが基本です。その上で、頭を真上に釣り上げられるようなイメージを持って、反り腰にならない程度に軽く姿勢を正しましょう。

また手は体の前ではなく、横に来るようにします。体の前側に出てしまうと、巻き肩や猫背につながるので、肩は脱力して軽く後ろに引くイメージです。胸を軽く開くことを意識するのも有意義だと言えます。

さらに腹筋にも軽く力を入れてください。腹筋を使って歩けば反り腰を防止できますし、腰回りの安定感を高めることができます。体幹で体を支えるような意識で歩くのもおすすめです。

かかとから着いてつま先で蹴るというのが一般的

歩く時はかかとから地面に着けることを意識しましょう。そして後ろ足のつま先で蹴るようにして前に踏み出します。踏み出す際は、小指から順番に地面を離れていき、最後に親指で蹴るようなイメージです。歩幅はやや大股くらいが望ましいと言われています。

腰が痛い場合はつま先を残すようなイメージで柔らかく歩く

かかとから着いてつま先で蹴る、そして歩幅はやや大股というのが正しい歩き方の基本です。一般的な人にはこの歩き方を推奨しますが、現に腰の痛みが強いという方にはもっと良い歩き方があります。

上記の歩き方は、かかとを着地させる時とつま先で蹴り上げる時に腰に衝撃が来る可能性があるため、腰痛がひどい場合は足裏全体で着地するように意識してみてください。またつま先は蹴り上げず、つま先を残してくる(足を離す直前につま先立ちになる)ようなイメージで後ろ足を前に出します。

また歩幅は少々狭めを意識してください。歩幅が広いほど着地の勢いが強くなるので、腰が痛いなら狭めの方がおすすめです。さらにこの歩き方をする際は、ふくらはぎをリラックスさせるイメージを持ちましょう。

腰を使って歩くようなイメージを持つ

足で歩くのではなく、腰を使って歩くようなイメージを持つことも大切です。この意識を持つことで、仙腸関節が動きやすくなるため、腰痛の予防・改善につながります。仙腸関節が固くなると腰痛や坐骨神経痛の原因となるので、歩く際はこの仙腸関節をしっかり動かすことを意識してください。

腰痛の予防・改善にウォーキングはおすすめ!

歩き方が変だと歩きすぎが腰痛につながることもありますが、正しい歩き方を実践すれば、ウォーキングは腰痛の予防・改善に効果的です。上記で紹介した歩き方を意識して、毎日歩く習慣を作ってみましょう。

モデルウォーキングのトレーニングも有効

ウォーキングの際は、骨盤の安定感を高めるために、モデルウォーキングのトレーニングを取り入れてみてください。具体的には、モデルがランウェイを歩くように一直線上を歩いてみましょう。

モデル歩きをすれば、太ももで股関節を内側方向に矯正できるので、歩行時の安定感が高まり、腰痛や坐骨神経痛を予防・改善できます。1日30分以上のウォーキングを週に3回程度行い、疲労感や筋肉痛が残らない強度で試すようにしましょう。

ストレッチや筋トレで腰痛を予防・改善しよう!

ストレッチや筋トレは腰痛を予防・改善する上で有効です。例えば、骨盤の歪みを矯正するストレッチを行えば、ガニ股歩きを矯正できます。また腹直筋を鍛えれば反り腰の予防・改善に、脊柱起立筋を鍛えれば猫背の予防・改善にそれぞれ効果的です。さらにスクワットも腰痛に良いと言われています。

「腰痛ドクターアプリ」で適切な運動療法を教えてもらおう!

腰痛を治すためにストレッチや筋トレをしたいけど、やり方がわからないという方も多いはずです。そのような方には「腰痛ドクターアプリ」というオンラインサービスをおすすめします。

「腰痛ドクターアプリ」では、オンライン上で専門的な自動問診がなされ、各自の腰痛の状況や危険性などを診断してもらえます。その上で、それぞれの腰痛を改善するために有効な運動療法を動画で教えてもらえるため、ストレッチや筋トレのやり方がわからない方にはぴったりです。

間違った方法でストレッチや筋トレをして、かえって腰痛を悪化させてしまうこともあり得るので、「腰痛ドクターアプリ」で自分に合った正しい方法を教えてもらいましょう。

今日から正しい歩き方を実践!

耳と肩が揃うように立って、つま先で蹴り出し、かかとから着地する、歩幅はやや大股気味、これが正しい歩き方の基本です。腰痛がひどい方は足裏全体で着地し、後ろ足はつま先を残すようにやさしく踏み出しましょう。こうした正しい歩き方は今すぐにでも実践できるので、ぜひ今日から試してみてください。また「腰痛ドクターアプリ」で運動療法を教えてもらい、ストレッチや筋トレをするのもおすすめです。

参考URL
ヘルスUP 日経Gooday 30+(2018), 『その腰痛・肩こり・膝痛, 「悪い歩き方」』, <https://style.nikkei.com/article/DGXMZO37991370Q8A121C1000000/?page=3>, 2021/03/02
ヘルスUP フィットネス(2017), 「腰痛・膝痛持ちでも痛くない! 疲れない歩き方の極意」, <https://style.nikkei.com/article/DGXMZO21788450S7A001C1000000/>, 2021/03/02
兼田治療院, 「腰痛と歩き方の関係性とは?」, <https://www.kaneda-chiryoin.com/column.html>, 2021/03/02
ひなた整体院, 「腰痛の方、注目!腰痛にならないための正しい歩き方」, , 2021/03/02
TENTIAL(2020), 「ウォーキングで腰痛対策|注意点や腰痛にならない歩き方を解説!」, <https://tential.jp/journals/waist/backache/040>, 2021/03/02
tayorini(2020). 『多くの人が誤解している「正しい立ち方」。100歳まで元気に歩くため今できることを教わった』, , 2021/03/02
サライ.jp, 「腰痛・坐骨神経痛を改善する歩き方とは?【川口陽海の腰痛改善教室 第35回】」, <https://serai.jp/health/387876>, 2021/03/02

著者情報

腰痛メディア編集部
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