あなたは今、何かスポーツをされていますか?テニスやゴルフなどの球技やジョギングやランニング、水泳などもありますね。学生のころから続けているスポーツや、大人になってから趣味で始めたスポーツまでその歴もさまざまでしょう。スポーツは体を動かし、心身ともにリフレッシュできる楽しいものであり、できれば長く続けて楽しみたいものです。
しかし、スポーツをしていると、体を傷めることもあります。とりわけ腰痛とスポーツには強い関連があります。スポーツによって傷める部位で多いのは、「膝」に次いで「腰」と言われています。また、スポーツをしている人はしていない人に比べて腰痛になった割合が多いです。また、スポーツをしている時間が長ければ長いほど腰痛になった割合が多くなっています。
 そんな関連深いスポーツと腰痛ですが、腰痛があっても長くスポーツを楽しむためにはどのような事に気を付ければいいのでしょうか?スポーツ別にどのように腰に負担がかかるのかや、腰痛があるときにはどのような点に注意して行えばいいかなどをまとめてみました。

各スポーツの腰への影響や腰痛時のポイント
 それぞれのスポーツによって、腰にどのような影響があって、もし腰痛がある場合でもどう注意すればできるのか、もしくはそのスポーツを控える方が望ましいのかなどのポイントを見てみましょう。

水泳

水泳は広い年齢層の方が楽しめるスポーツの一つです。最近ではジム通いも身近なものとなり、日常的にプールで泳いで体を動かしている方も多くみられるようになりました。水泳は腰にとっては負担の少ないスポーツです。なぜかというと、水中は浮力によって腰にかかる負担が減るからです。ですから、腰痛がある時でも水泳はできます。むしろ負担をあまりかけずに体を動せるので、筋肉の柔軟性を高めたり血流が良くなったりすることによって腰痛の緩和も期待できます。
 ただし、温水プールとはいっても体温よりも低い温度のプールに長時間入っていると体が冷えてきます。冷えは腰部の血流を低下させて腰痛の起因や悪化要因になりえます。冷えには注意しながら行いたいですね。

ヨガ

ヨガは呼吸に重きをおきつつ行い、ゆっくりとした動きとポージングが特徴ですね。そんなヨガには呼吸筋やインナーマッスルが鍛えられるという利点があります。呼吸筋やインナーマッスルは正しい姿勢を保つのに役立ち、腰痛の予防にも役立ちます。腰痛がある場合でも、無理しすぎないポージングを選んで行えばヨガを楽しむことができます。
ただしひどい腰痛のときには、体勢によっては負荷がかかりすぎて悪化させることもあるので無理は禁物。痛みのある時には無理をせずに注意深く進めましょう。

ゴルフ

 ゴルフは若い方から80歳代の方までと、とても幅広い年齢層で親しまれているスポーツです。ゴルフ歴の長い方も多く、腰痛に悩まされながらも続けているという方もよくお見受けします。ゴルフは腰をひねる動作を伴うためにどうしても腰に負担がかかります。特に、アドレス時のフォームやスイングに癖があったりすると負担はさらにかかります。正しいフォームは腰痛予防になります。
 また、腰痛の要因となるよくある理由が「オーバーユース」。ついついうまくなりたくて練習に励みすぎたりすると腰痛を起こしてしまうこともあります。
 腰痛でもゴルフはできます。しかし、悪化させないために腰回りの筋肉を柔軟に保つためにストレッチを行ったり、過剰に体を使い過ぎないように程よく休養をとることも大切ですね。

テニス

 ゴルフに続いてテニスも競技人口が多くて、幅広い年齢の方が楽しめるスポーツです。学生の時に部活で始めたという方も少なくないのではないでしょうか。テニスもまた、腰痛に悩まされながらでも長く続けているという方が多くいます。
ボールを打つフォームは上半身と下半身をひねる動作のために腰に負担がかかります。サーブを打つフォームは腰を反らし、これも腰に負担をかける動作です。負担のかかる動作を反復するので腰痛になることもしばしば。腰痛を悪化させないためにも負担がかかる腰部の柔軟性をたかめておくことと、負担をかけすぎないように休養を程よくとることがポイントです。

ランニング・ジョギング

 ランニングやジョギング人口は年々増えています。一人でもできるスポーツなので手軽に行えるのがいいですね。そんなランニング・ジョギングですが、腰痛になる原因になるのでしょうか?
 ランニング・ジョギングなど走る動作では、下半身を主によく動かします。その時に骨盤まわりの筋肉が固いと腰に負担がかかります。その状態で走り続けていると腰痛を引き起こしてしまったり、もともとある腰痛を悪化させてしまう要因となるのです。もちろん走るフォームが悪いと腰に負担がかかって同じく腰痛の要因になりえます。
 腰痛対策として腰回りの柔軟を高めること、正しいフォームで走れているか定期的にチェックすることが挙げられます。

 スポーツをしていると腰痛という症状に悩まされることがあるかもしれません。その腰痛はどんな理由から生じるのかスポーツ別に見てみましたが、スポーツの種類によって腰への負担のかかり方はさまざまあることがわかります。ゴルフやテニスなど腰をひねる動作が腰に負担をかけます。ひねる動作がないスポーツでも、腰まわりの筋肉の柔軟性が乏しいと腰に負担がかかってしまいます。
長くスポーツを楽しむために大切なポイントをまとめてみると、①腰まわりの筋肉を柔軟に保つこと、②正しいフォームを心掛ける、③やりすぎず休養をとる、の3点です。腰まわりの筋肉の柔軟性を高める方法としてストレッチなどがあります。ウォームアップやアフターケアをしっかりと行うことで腰痛を予防し、また、すでにある腰痛を悪化させないようにしましょう。また、正しいフォームもなるべく腰に負担をかけないために大切です。長く続けているスポーツだと癖が出てしまうことも多くあります。改めてフォームを見直してみるのもいいかもしれませんね。そして、最も簡単そうでなかなかできないのが③のポイント。試合が控えているから、楽しいからなどとさまざまな理由でつい無理をしてしまったことがあるのではないでしょうか。体の使い過ぎは体を傷める原因です。適度にとる休養はスポーツを長く楽しむためにもっとも重要なポイントではないかと思います。
腰痛が今ある人もない人も、それぞれのスポーツ別に腰痛の原因やその対処法を知って、大好きなスポーツを長く楽しみましょう。

参考文献
山下敏彦.プロフェッショナル腰痛診療:中外医学社.2018.176p

著者情報

腰痛メディア編集部
腰痛メディア編集部

痛みや体の不調で悩むあなたへ、役立つ情報をお届け。

自分の体の状況(病態)を正しく理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目的です。

記事のご意見・ご感想お待ちしております。

この著者の他の記事を見る
バナー画像