みなさんは、腰痛を引き起こし、悪化させるもととなる行動が日常生活に隠れていることを知っていますか。誰もが当たり前のように行っている、靴下の履き方。靴下の履き方くらいでそこまで変わらないだろうと疑問に思う方もいるはず。しかし、一歩間違えば、腰痛を悪化させてしまいかねません。実は、靴下を履く動作には、体の柔軟性なども大きく関連します。腰痛でお悩みの方にとって、腰痛の負担が少しでも軽減できるよう、正しい靴下の履き方をご紹介します。

よくありがち!間違った靴下の履き方

靴下を履くという行動は人それぞれやり方が異なります。立った状態で靴下を履くという方もいれば、座って靴下を履くという方もいるはず。しかし、どちらもやり方次第で腰痛を悪化させてしまうといわれています。

片足立ちで靴下を履いていない?

靴下を履くときに多くの方がしがちな姿勢なのが、「片足立ち」「無理な前傾姿勢」です。誰しも、片足という不安定な姿勢をとることで、体幹バランスは崩れ、足元がおぼつかない状態になります。靴下を履くどころではなく、倒れそうになったなんて方もいるのではないでしょうか。片足というバランスが不安定な状態で、無理に前傾姿勢をとり、靴下を履く行動は腰痛を悪化させる原因となる、間違った靴下の履き方です。

座って靴下を履くことも間違いあり?

たとえ、座った状態で靴下を履く場合でも、ある行動が腰痛を引き起こす原因になります。それは、自分の膝を胸に近づけて、腰を丸めて靴下を履くという姿勢です。立っているときに比べ、腰を曲げる角度は最小限に済みますが、腰に負担をかける要因の1つにもなります。

では、なぜ、このような間違った靴下の履き方をすることで、腰へどのくらい負担をかけてしまうのか、詳しく見ていきましょう。

間違った靴下の履き方による腰痛への影響とは

筋膜の連動性の低下

靴下を履くときに前傾姿勢となる場合、体の後ろ側の筋肉・筋膜が連動し動きますが、その際、筋膜が癒着していると体全体の動きが悪くなります。結果、体の動きをカバーしようと、腰への負担は大きくなるというわけです。

大殿筋の緊張

無理な姿勢で靴下を履こうとすることで、大殿筋というお尻の筋肉が硬くなり、腰にストレスが加わってしまいます。お尻の筋肉が緊張することで、足の筋膜なども引っ張られ、より、前かがみへなりづらい状態となってしまい、腰痛を引き起こしてしまうのです。

大腰筋の緊張

正しい靴下の履き方

靴下の間違った履き方による腰痛への影響は大きいということが分かりましたが、実際、靴下の正しい履き方はどのようなものでしょうか。正しい靴下の履き方をマスターし、腰痛の症状改善につなげ、腰痛によるつらい毎日から抜け出しましょう。

立って履かない

まず、立って履くという概念は捨ててください。立って靴下を履くことは、腰痛を引き起こしたり、悪化させたりする以外に、ぎっくり腰や腰椎症、椎間板ヘルニアなどの病気を引き起こしかねません。お仕事や家事で忙しいと、靴下を履くという動作は流れ作業となり、煩雑になりがちですが、立って履かないよう注意しましょう。

腰を丸めた前傾姿勢をとらない

腰を丸めないというのも腰痛を生じさせないために、重要なポイントといえます。座った状態で膝を胸の方へ近づけるのではなく、膝を外に曲げ、斜め外側へ持ち上げることが大切です。膝を外へ出すように曲げることで腰を丸めて靴下を履くといった動作をせずに済み、腰痛への負担を大きく軽減できるでしょう。腰痛が特にひどいという方は、この動作でさえ、つらいという方もいるはず。そんな方は、

目線は足元ではなく、少し先を

手元や足元を見る行動は首の動きも大きく関連しています。首に大きな負担がかかれば、神経がつながっている腰部へ負担をかけてしまうのです。目線の向け方も腰痛の原因になりうるため、目線は足元より少し先を見るように意識してみてください。

靴下を履く動作と体の柔軟性との関係性

靴下を履く動作で使われている筋肉は大腰筋です。大腰筋は太ももを上げたり、内臓の位置を正しい位置に保持したりする働きがあります。そのため、一度ダメージが加わり、腰痛を引き起こしてしまうと、容易には元に戻りません。そのため、大腰筋の筋トレや柔軟性を高める運動が大切といえます。また、腰痛の予防として、腹筋を鍛えることも効果的です。重いものを持つとき、事前に意識して、腹筋に力を入れ、腹圧をかけることで、腰痛への負担を軽減できます。大腰筋や腹筋の筋トレや体全体のストレッチは日常から取り入れることで、筋力や柔軟性の向上につながり、いざ、靴下を履こうとしたときにも腰部への負担を最小限に済ませてくれるでしょう。

おすすめストレッチ&筋トレ

正しい靴下の履き方をマスターするとともに、靴下を履くときに使う筋肉(大殿筋・大腰筋)のストレッチもこまめにしておくことで、腰痛の予防や症状悪化を予防できます。

大殿筋のストレッチ1

1、 腰を左右にゆっくり倒し、腰をひねる。
2、 両肩はなるべくベッドから離さないようにし、目線は正面をキープする。

大殿筋ストレッチ2

1、 仰向けに寝て腰が浮かないように意識する。
2、 片方の膝を両手で胸の方へ引き寄せ、反対の足は床につけたままにする。

大殿筋ストレッチ3

1、 座った状態で膝の上に足のくるぶしを載せる。
2、 膝を下に押し、臀部の筋を伸ばす。

大腰筋のストレッチ4

1、 足を前後に開き、後ろ側の足で膝をつく。
2、 両手を前側の足の膝に置き、状態を前に少しずつ重心を乗せるように、スライドさせる。
3、 ゆっくりともとに戻す。
4、 反対側も同じ動作を繰り返す。

まずは、1回20秒ずつ、5~10セット程度、これらのストレッチをやってみましょう。毎日自分ができる範囲で行い、徐々に増やすなど工夫を凝らしていってみてください。靴下を履くときの動作で使われる筋肉の柔軟性を高められ、腰痛の負担軽減につながります。

みなさんは間違った靴下の履き方をしていなかったでしょうか。靴下の履き方1つとはいえ、間違った靴下の履き方を続けてしまうことにより、腰痛の症状は悪化してしまうのは間違いありません。腰痛のみならず、他の病気を引き起こすことなく、より健康的に過ごせるよう、正しい靴下の履き方を知っておくとよいでしょう。最初は慣れない動作かもしれませんが、日々繰り返すことで、正しい靴下の履き方は習慣化され、億劫さを感じることなく、自然とできるようになります。ぜひ、腰痛でお悩みの方はお試しください。

■参考文献
腰痛の科学|知識の宝庫!目がテン!ライブラリー
【腰痛の方向け】この動作にご用心!靴下、ズボンを履く時編|赤とんぼ整体院・整骨院
【セルフケア】立ったまま靴下を履く姿勢で、腰に痛みや違和感が出る|みどり堂整骨院
靴下を履く時に腰が痛む3つの原因|GREEN整骨院
腰痛改善ストレッチ・ツボ押しなど 自宅で行える5つのおすすめ対策|痛みWith|OMRON
http://www.tokyo-reha.jp/unit/welfare_coop/material/pdf/unit/welfare_coop/stretch.pdf

著者情報

腰痛メディア編集部

こんにちは。 腰痛で悩む多くの方に役立つ情報を毎日お届け。それぞれが違った痛みの場所・違った痛みの度合い・違った原因をお持ちです。 一人一人が自分の腰の状況(病態)を理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目標です。記事のご意見・ご感想お待ちしております♬

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