現代人とともにあるといっても過言ではない有訴でもある「腰痛」。人口の8割近くが症状として感じたことがあるといわれています。職業や加齢にともなって慢性可へ移行することもあるようですが、中にはときどき悩まされるけど、普段はとくに困っていないというケースもあるでしょう。今回は思いもよらないことが原因で起こる腰痛について調査してみました。

天気が悪いと腰痛が悪化する⁈

天気が悪いと、痛みが強くなったり、なんとなく体調が芳しくなったりすることはありませんか?腰痛に限らずですが、ぜんそくや頭痛、関節痛も天候に左右されることがあるようです。昔の人はよく「古傷が痛む」といっていましたが、最近になってその理由が考えられるようになってきました。

天候による腰痛悪化について考えられていること

天候によりなぜ痛みが出現したり、増強したりするのかはまだはっきりと解明されていませんが、気圧が低くなると痛みを感じる物質の分泌が促進されて、全身の痛みが生じ、症状が強くなるといわれています。

自律神経の乱れが原因と予測されていますが、自律神経が乱れる理由として考えられているのが、「気圧」の影響を受けていることです。気圧の変化を感じているのが「内耳」といわれる耳の奥の部分です。

人によりますが、内耳は敏感に気圧の変化を感じ取り、脳に伝達されます。その変化をストレスと感じた場合、交感神経が刺激されます。交感神経は筋肉や神経の活動を活発にし、痛みやしびれをより強く感じるようになるそうです。

また、気温が下がると血管も収縮し、血流が悪くなります。そのため、分泌された痛みの物質が血流にのって運搬されるスピードが遅くなることで長く腰にとどまります。そのため、天気が悪い日はいつもより腰痛を強く感じるようになるのです。

(参考書籍 天気痛 つらい痛み・不安の原因と治療方法 佐藤純 著)

あらかじめ対応できることを知っておく

自分がなんとなく天候の乱れによって腰痛が悪化していると自覚しているならば、一日の最初に天気予報を見て、その日の天気や気圧の変化を知っておくことで対処できる場合があります。

あらかじめ痛み止めを内服したり、手荷物に入れたりしておくとよいでしょう。また、血流が悪くなることも要因の一つとなる場合があるので、カイロを用意してみるとよいかもしれません。冷えによる悪化が考えられる方にはおすすめです。また、内耳への影響を低減するために、アメをなめるなどして、耳に圧がかかりにくいように対処することで、症状が緩和するケースもあるようです。

・腰痛日記をつけてみる
自分が天候の影響を受けて腰痛が出現したり、増強している可能性があるならば、腰痛日記をつけてみるとよいでしょう。どのくらいの天候や気候で腰痛が出現しているか、どの程度の腰痛が出ているかを知ることで、自分の傾向を知り、対策を立てることができます。

どの程度から準備をしておいた方がいいのか、どの程度の対策が必要なのかを知っておくことで、腰痛に悩まされることも少なくなると思います。

天候による腰痛があった日は、できれば1日の最後にゆっくりと入浴しましょう。血流を促し、リラックスすることで、自律神経の乱れを整え、翌日以降に痛みを持ち越さなくてもよくなります。

腰痛が強まる曜日や時間帯がある

腰痛は高齢者ばかりではなく、現在働き盛りの中年期や壮年期の方、中には20代の学生でも悩まされている症状のひとつです。2013年に厚生労働省が公表した「職場における腰痛予防対策指針」によると腰痛がもっとも増悪する時間は、月曜日の午前中で、とくに午前9時から10時までが最もピークとなっていることがわかりました。

これには土日の休みが終わり、次の1週間がまた始まるというストレスから腰痛増悪につながっていると考えられています。

労働時間とストレスの関係

私たちは腰痛などの痛みを感じると、通常「エンドルフィン」などの神経伝達物質を分泌し、内在性のオピオイドを分泌します。これは鎮痛物質といわれ、痛みを脳に伝える神経回路を遮断する働きがあります。

しかし、ストレスがかかっている状態だと、脳の鎮痛作用がうまく働かずに腰痛を強く感じてしまうことにつながるのです。

週7日ある土日が休みの業務ペースであれば、体や骨格筋などは、むしろ休息したことになり、腰痛が低減されているはずです。にもかかわらず、月曜日の出勤後に腰痛が出現したり悪化したりしていれば、ストレスにより腰痛が出現・悪化していることが考えられます。

厚生労働省の調査結果で、労働者にとって月曜日の午前中が一番ストレスを感じることがわかりました。統計のように、一時的なものなら「この日のこの時間帯は腰痛が出るのだ」と割り切って、あらかじめ痛み止めを飲む、湿布を貼るなどの対策を取っておくとよいかもしれません。

あらかじめとれる対策をしておく

平日5日の勤務ではなく、シフト制の勤務であっても、休みが明けた日の方が腰痛が出現する場合は、同じようにストレスが要因として絡んでいることが予測できます。休日しっかりと体の疲労を取っても、出勤日には腰痛が出るものと割り切るのも必要です。

出勤して早めに仕事のペースをつかみ、仕事へのモチベーションをアップすることで腰痛が長引かずに済むこともあるでしょう。ストレスによる自律神経の乱れが原因でもあるため、負担を感じないように仕事に臨む姿勢も必要です。

まとめ

いかがでしたか?今回は「自律神経」が乱れることにより腰痛が悪化する意外な原因について調査しました。いずれも「なんとなく自覚がある」「周りにも同じような人がいる」といった事例ではないでしょうか?腰痛が悪化する要因には、個人差があるのは当然ですが、共通する理由もあるのです。人間の生理機能に落とし込んで考えるとわかりやすいかもしれませんね。
自分の腰痛の出現や悪化の状況や傾向を知ることで早期対処や予防ができることもあるかと思います。今回の記事を読んで、自身の腰痛症状のアセスメントをする参考になれば幸いです。

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腰痛メディア編集部
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