腰痛になる原因は「神経圧迫」「体勢」「冷え」「筋肉や組織の脆弱化(ぜいじゃくか)」などさまざまですが、骨盤のゆがみによって腰痛が生じているケースも少なくありません。
自分で腰痛の原因を突き止めることはかなり難しいものの、腰痛を改善させるためには痛みの原因となっている根本要素を知ることが欠かせません。
そこで今回は、骨盤のゆがみによる腰痛の特徴や、骨盤がゆがみやすい人の特徴について詳しく解説します。

骨盤のゆがみで腰痛になる?


健康的な人の骨は硬く頑丈ですが、骨と骨の隙間や骨周辺の筋肉状態によっては骨が本来あるべき位置からずれ、ゆがみを発生させてしまうこともあります。
それは骨盤も例外ではなく、骨盤のゆがみが原因で腰痛になってしまったという人もよく見かけます。

骨盤のゆがみは腰痛を引き起こしやすい

骨がゆがむとさまざまな悪影響が生じますが、特に骨盤のゆがみは腰痛につながりやすいと考えられています。
その理由は、骨盤が「身体の中心に位置しているから」です。身体の中心部分である骨盤がゆがんでしまうと、腰まわりだけではなく上半身や下半身など全身に影響を与えてしまう可能性があります。
骨盤が正しい位置に収まっていると全体的なバランスや重心が整い、歩行や姿勢も自然に正されます。一方で、骨盤の位置がずれてゆがんでしまうと、腰が反りすぎたり猫背になったりしてしまいます。
その結果、姿勢が悪くなり全身に負担がかかるようになり、とりわけ身体の中心部分に位置している腰周辺に痛みが発生しやすくなるのです。
骨盤のゆがみ

骨盤のゆがみが原因の腰痛の痛みや症状は?

腰痛にはさまざまな原因がありますが、骨盤のゆがみが原因となって発生している腰痛にはいくつか特徴があります。

・ 腰痛だけではなく生理痛や生理不順もある
・ 冷え性
・ 下半身がむくみやすい
・ 肩こり
・ O脚やX脚

このように、骨盤のゆがみが原因で引き起こされるのは腰痛だけではありません。骨盤がゆがんでいる人の中には、腰痛よりもむくみや肩こりに悩んでいる人もいるでしょう。
そういった人は「隠れ腰痛」を持っているとも考えられます。今の時点では腰痛があまり気にならなくても、このまま骨盤のゆがみが定着して全身に影響が及ぼされるようになると、将来的に腰痛になってしまう可能性が高まります。

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骨盤がゆがむ原因やゆがみやすい人の特徴


骨盤のゆがみは腰痛だけではなく、生理痛やむくみなどさまざまなトラブルの原因になってしまいます。では、なぜ骨盤はゆがんでしまうのでしょうか?
ここでは、骨盤のゆがみが発生する原因と、骨盤がゆがみやすい人の特徴を紹介します。

骨盤がゆがむ原因

基本的に、骨盤のゆがみは「長い時間をかけてゆっくりと」進行していくもの。以下に、骨盤のゆがみの主な原因についてお伝えします。
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姿勢が悪いから

骨盤のゆがみと姿勢の悪さは、切っても切れない深いつながりがあります。
「猫背でデスクワークをしている」「いつも足を組んで座っている」「ハイヒールを履くために反り腰になっている」など、姿勢の悪さは骨盤のゆがみに直結しやすい日常習慣といえるでしょう。
また、姿勢が悪いと身体の重心やバランスが崩れてしまいます。人形やロボットであれば、身体の重心やバランスが崩れると倒れてしまいますが、人間の身体はロボットよりも巧妙。
崩れたバランスや重心でも歩行や動作に支障をきたさないために、体勢を変化させて対応していくのです。
この変化こそ「猫背」「反り腰」など骨盤のゆがみにつながってしまう変化であるため、日常的に姿勢のよさを意識することが、いかに大切かがわかります。

分娩時に骨盤がゆるむから

出産を経験した女性は骨盤がゆがみやすいとよくいわれますが、これは分娩時に骨盤が大きく開くためです。(骨盤がゆるむのは分娩中だけではなく、妊娠中から徐々にゆるみ始めて分娩時に最大となります。)
赤ちゃんが産道を通って誕生するためには「骨盤が大きく開く」必要があるため、経膣分娩で出産した女性の多くは分娩時に骨盤が大きく開きます。
骨盤が開くと同時に骨盤を支えているまわりの筋肉もゆるみますが、その状態が長く続くことで骨盤がゆがんでしまいやすくなるのです。
また、分娩時だけではなく、妊娠中にも骨盤をゆがませてしまう要素があります。それは「腰の反り」。お腹が大きく前に出てくるとバランスを取ろうとして腰が反ってしまいやすく、姿勢の乱れや腰痛につながりやすくなります。

筋肉の低下や緊張

骨盤を正しい位置でキープするためには、腰周辺の筋肉が正常に機能している必要があります。なぜなら、骨盤は筋肉や靭帯によってつながれ保たれているからです。
筋肉や靭帯の働きが低下してしまうと、当然つながれている骨盤もゆるんでしまいやすく、正しい位置でキープできなくなる可能性が高まるでしょう。
腰周辺の筋肉や靭帯の働きが低下してしまう主な原因は、加齢による基礎筋力の低下やケガによるもの、分娩時の影響などが考えられます。また、怪我や手術などによる筋肉や靭帯の損傷なども可能性としてあげられます。

骨盤がゆがみやすい人

ここでは、骨盤がゆがみやすい人の特徴をまとめてみたいと思います。以下のチェックに当てはまる数が多ければ多いだけ、骨盤がゆがんでしまいやすいといえるでしょう。

・ 姿勢が悪い(猫背や反り腰だ)
・ デスクワークをしている
・ カバンはいつも同じ方の手で持つ
・ 足を組むクセがある
・ ハイヒールを履く機会が多い
・ 経産婦
・ 妊婦
・ 授乳婦

骨盤がゆがみやすい人の特徴は、日常的に姿勢が悪くなってしまいやすい人。また、どうしても腰を反らせてしまいやすい妊婦や、猫背になってしまいやすい授乳婦なども多い印象を受けます。
骨盤のゆがみの原因は一つではなく、年齢や生活スタイルによってもさまざまです。「自分の腰痛は骨盤のゆがみが原因かも?」と感じたら、まずは専門家に相談してみるといいでしょう。

骨盤のゆがみが原因の腰痛は治せる?


「骨盤のゆがみは治りにくい」と感じる人も少なくありませんが、実は骨盤のゆがみは適切なアプローチを続けることで整えることが可能です。
骨盤のゆがみが原因で腰痛が発生してしまっている場合は、骨盤のゆがみをしっかりと整えてあげることで痛みの緩和や改善が期待できるでしょう。
そのためには、まずは自分の骨盤がゆがんでいるのかどうかを知り、ゆがみの特性やそれに合わせた対策を実践することが欠かせません。
反り腰には反り腰に効果的な対策法があり、猫背には猫背に効果的な対策法があります。まずは自分の姿勢のクセや骨盤のゆがみ具合を知り、それに合わせたケアをおこなっていきましょう。
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骨盤のゆがみを整える「ヨガ」「ピラティス」


骨盤のゆがみを整えるためには、姿勢を改善するとともに、ゆがんでしまった骨盤を正しい位置に戻すアプローチが必要です。
骨盤のゆがみを整えるために整骨院や整体へ通っている人もたくさんいますが、できれば「毎日できるケア」を同時に取り入れるのが理想的。
ヨガやピラティスは骨盤を支える筋肉や体幹を効果的に鍛えられるため、骨盤が本来ある位置に定着しやすく姿勢改善にもぴったりです。
スタジオに通ってやり方を覚えれば自宅で取り入れることもできるため、日々のアプローチとして継続してみましょう。

著者情報

腰痛メディア編集部
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