「骨粗鬆症」のこと、どのくらい知っていますか?「骨粗鬆症」が、どのような病気か詳しくは知らなくても、「ああ、あの骨がスカスカになる病気ね」くらいの知識はあるのではないでしょうか。

この記事では骨粗鬆症を「骨についてどのくらい知っていますか?」「骨粗鬆症ってどんな病気」「骨粗鬆症の予防をしよう」の3つのポイントに絞ってわかりやすく解説します。

年齢を重ねてもずっと元気でいるためには骨から丈夫なのが大切です。この記事を読み、骨粗鬆症の知識をつけ、今から骨粗鬆症予防を行いましょう。

骨についてどのくらい知っていますか

私たちが持っている骨に対してのイメージは「白い」「硬い」「変わらない」「体を支えている」などではないでしょうか?

実は骨は新陳代謝を繰り返し、常に古い骨を溶かして、新しい骨を作っています。骨はずっと変わらないような印象がありますが、実際は常に変化している組織です。

もし骨がずっと変わらないとしたら、私たちの体が成長していくときにも、骨は小さいままになってしまいます。実際はそうではなく、骨が新しく作り替えられ、大きくなる私たちの体の変化に合わせて骨も変化をしています。

ここでは「骨が作り変えられるって知っていましたか」「骨とホルモンが関係してるって知っていましたか」の2つを通じて、骨について知っていきましょう。

骨が作り変えられるって知っていましたか

骨は「硬い」というイメージがあるので、変化すると聞いてもあまりピンと来ないかもしれません。

しかし実際は、常に代謝を繰り返しています。1年で骨の約10%が入れ替わるのだそうです。

どのようなシステムで骨代謝が起こっているかというと、まず「破骨細胞」が骨を溶かします。これが「骨吸収」です。ある程度骨が溶けると、次に「骨芽細胞」が骨を形成し始めます。これを「骨形成」と呼びます。

このサイクルが常に体の中で行われていて、3ヵ月~4ヵ月で1サイクルが完了します。しかしそのバランスが崩れると骨量が減ってしまいます。

骨とホルモンが関係してるって知っていましたか

骨粗鬆症は特に女性に多い病気です。これは女性ホルモンのエストロゲンが大いに関係しています。

エストロゲンは月経が始まる頃に、卵巣から分泌されるようになります。このエストロゲンの働きの一つに骨吸収を抑えるという重要な役目があります。

なぜエストロゲンが骨吸収を抑えるのでしょうか。女性は妊娠中、胎児のためにたくさんのカルシウムを使います。出産後も授乳でカルシウムが大量に必要です。通常血液中のカルシウム濃度が低下すると、骨からカルシウムが溶けだし血液中のカルシウム濃度を一定に戻します。

しかし、妊娠・授乳中は赤ちゃんのためにカルシウムがたくさん必要で、そのために大量に骨からカルシウムが溶け出すと、骨が弱くなってしまいます。それを防ぐためにエストロゲンが骨吸収を抑える働きをするのです。

そのエストロゲンですが、閉経期以降はかなり減少します。そのため骨形成よりも、骨吸収が進みバランスが崩れて、骨量が低下するのです。

骨粗鬆症ってどんな病気

骨粗鬆症とはどのような病気なのでしょうか。ここでは「骨粗鬆症の原因は」「骨粗鬆症の問題は」「骨粗鬆症の治療は」という3つの切り口から骨粗鬆症をわかりやすく解説します。

骨粗鬆症の原因は

骨粗鬆症の原因の一つは加齢です。骨量は20歳頃がピークです。男子はさらに成長ホルモンや男性ホルモンによって骨が強化されます。

20歳~40歳くらいまではその骨量が維持されますが、その後は増えずに徐々に減少するだけです。

特に女性は閉経後にエストロゲンの分泌が減りますので、50歳前後から急に骨量が減ります。これは65歳前後まで続きます。65歳を超えると減少のスピードは緩みますが、骨量の減少がストップすることはありません。

このように、骨粗鬆症の主な原因は、加齢による骨量の減少により骨が弱くなることです。

骨粗鬆症の問題は

骨が弱くなると何の問題があるのでしょうか?骨が弱くなると骨折しやすくなります。骨折しやすい部位は、腕のつけね、背骨、肋骨、手首、足のつけねなどです。足のつけねを骨折するとそれが原因で歩けなくなり、寝たきりになる可能性もでてきます。

本人が気づかないうちに背骨を骨折していることもあります。一つが圧迫骨折をおこすと、その後にまた骨折をおこす確率が高くなるそうです。背骨がいくつも圧迫骨折をすると背骨が曲がったり、心臓などの病気を起こしたりしやすくなります。

骨粗鬆症の治療は

骨粗鬆症の治療は主に食事と運動、そして薬です。骨粗鬆症の治療に使われている薬を何種類か紹介していきましょう。

骨粗鬆症の治療に、カルシウム薬、活性型ビタミンD、ビタミンKが薬として処方されます。この3つは骨を強くするために必要な栄養素でもあります。

その他の薬は、骨吸収を抑えて骨密度を増やす「ビスホスホネート薬」、女性ホルモンのような働きの「サーム」、骨折抑制効果がある「テリパラチド」、疼痛の改善に「カルシトニン薬」、「女性ホルモン薬」などです。

医師から薬を処方された場合、どのような効果がある薬なのか理解して、しっかりと服用しましょう。

骨粗鬆症の予防をしよう

「女性は閉経後、急激に骨量が減少する」などと聞くと、怖くなってしまいます。「骨折しやすくなり、その骨折がきっかけで寝たきりになるかもしれない」と言われると、余計に心配です。

しかし、骨粗鬆症を予防するために今からできることがあります。それは運動と食事で骨を強くすることです。できるだけ骨量の減少のスピードを抑えて、歳を重ねても骨を丈夫に保ちましょう。

食事で骨を強くしよう

骨粗鬆症の薬のところでも出てきた「カルシウム」「ビタミンD」「ビタミンK」、普段の食事からこれらが入っている食品を意識して食べるようにしましょう。

カルシウムを多く含む食品は、小魚、海藻、乳製品、根菜類、緑黄色野菜などです。ビタミンDはキノコ類や魚介類に多く含まれます。ビタミンKを取ろうと思えば、小松菜、キャベツ、ほうれん草、ニラ、納豆などがおすすめです。

骨を作るためにタンパク質も必要です。肉、魚、牛乳などをバランスよく食べましょう。

また栄養素を破壊する喫煙や過度な飲酒は控えた方がいいでしょう。コーヒーも多量に飲むのはおすすめできません。

運動で骨を強くしよう

骨粗鬆症の予防としては骨に負荷がかかる運動がおすすめです。水泳よりはウォーキングやジョギングが効果的です。

筋力トレーニングも骨を強くします。負荷をもう少し加えたい方はダンベルを持ちながら筋トレするのもおすすめです。

家でできる簡単な筋トレとして「片足立ち」はいかがでしょうか。1分間片足立ちになることを交互に行うのですが、歯磨きをしながらでもできるでしょう。もし、上体がふらつく場合は無理せず、椅子の背などに手を置いて片足立ちを行ってください。

まとめ

骨粗鬆症のことを、骨についての話から、骨粗鬆症という病気について、そして予防について解説してきました。

骨が弱くなり、簡単に骨折するようになってしまうと生活の質が下がります。また、骨折がきっかけで寝たきりになるのも避けたいところです。

加齢で骨が弱くなるのは仕方がないとしても、日常生活の食事と運動で、今からその予防はできます。

まだ骨が丈夫な人も、骨が弱ってきている年代の人も、今すぐ骨粗鬆症の予防を始め、丈夫な骨をキープしていきましょう。

著者情報

腰痛メディア編集部

こんにちは。 腰痛で悩む多くの方に役立つ情報を毎日お届け。それぞれが違った痛みの場所・違った痛みの度合い・違った原因をお持ちです。 一人一人が自分の腰の状況(病態)を理解し、セルフマネジメントできるようになることが私たちの目標です。記事のご意見・ご感想お待ちしております♬

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